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安倍政権はトランプ氏の米軍駐留費“増額要求”を断れない 日本外交と政治の正体
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/194561
2016年11月25日 孫崎享 外交評論家 日刊ゲンダイ 文字お越し
自衛隊航空観閲式での安倍首相(C)日刊ゲンダイ
読売新聞が米軍の駐留を受け入れている各国の経費負担額(試算)について、防衛省資料を基に次のように報じた。
〈日本・7612億円、韓国・1012億円、ドイツ・1876億円、伊・440億円、英・286億円、サウジ・64億円〉
これを見れば日本が他国に比べて圧倒的に負担額が多い。
この理由を合理的に説明できる日本の政治家や官僚はいない。「米国に指示されているから支払っている」「米国と波風を立てたくない」――それだけのことである。
この金額は本来、ゼロでもいい。「そんな馬鹿な」と思うのであれば、日米地位協定を読むと分かる。第24条は「日本国に合衆国軍隊を維持することに伴うすべての経費は、この協定の存続期間中、日本国に負担をかけないで合衆国が負担することが合意される」と規定している。
にもかかわらず、金額が突出しているのは「思いやり予算」である。1970年代のドル切り下げで、米国の駐留経費が大幅に増加するとみた日本政府は78年、当時の金丸信防衛庁長官が、在日米軍基地で働く日本人従業員の給与の一部(62億円)を日本側が負担する――と決めた。この支払いは義務ではなく、あくまで「思いやり」であって、それが今日まで続いているのである。
「日本は在日米軍に守られている。だから負担はやむを得ない」と思う国民もいるだろう。しかし、ロシアや中国の戦闘機や戦艦が日本の領域を侵犯した時、どこの国の戦闘機が対応しているか。例えば、ロシアの戦闘機が接近した時には小松基地から自衛隊機がスクランブル発進しているし、尖閣諸島の領海侵犯には海上保安庁の巡視船や自衛艦が対応している。決して米軍機や米国の軍艦ではないのである。
2015年4月に日米両政府が締結した「新たな日米防衛協力のための指針(新ガイドライン)」では、「日本に対する武力攻撃が発生した場合」について、こう書いてある。
〈自衛隊は、日本及びその周辺海空域並びに海空域の接近経路における防勢作戦を主体的に実施する〉〈米軍は、日本を防衛するため、自衛隊を支援し及び補完する〉
日本の防衛は自衛隊が行うと明確に規定されているのである。
在日米軍基地は米国の世界戦略のためにある。横須賀の第7艦隊は太平洋、インド洋などを守るためだ。米国のトランプ次期大統領は今後、日本の基地負担の増額を確実に要求してくる。安倍政権は本来は支払う必要のない基地負担のさらなる増額要求に対して「NO」と拒否するガッツがあるだろうか。これまでの対米追従の姿勢を見る限り、ムリだろう。
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