http://www.asyura2.com/16/senkyo216/msg/372.html
Tweet |
(回答先: 北方領土外交の失敗を認めた安倍首相 天木直人 投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 11 月 21 日 10:15:05)
天木直人さんがかつて日本国全権大使まで務めた外交官だったことに驚く。
相手がロシアに限らず、領土回復交渉は至難の外交テーマである。合意内容が表に出る前から、やった“!取った!勝った!と自画自賛する政治家は無能と言えるだろう。
安倍首相が記者会見で述べた「平和条約について言えば70年出来なかったわけだ。そう簡単な課題ではない。一歩一歩山を越えていく必要がある」をもって、「これまで、あらゆるウソと強弁を重ねて、絶対に失敗を認めなかった安倍首相が、ここまで言った。北方領土外交の完全な失敗をみずから認めた瞬間だ」と解釈している天木氏は、まっとうな外交ができなかったと推測される。
さらに、「日露平和条約」外交を「北方領土」外交と矮小化して呼ぶセンスも疑う。
日本のメディアは、北朝鮮との外交も「拉致問題解決」と限定的に扱っているが、正しくは「日朝国交正常化交渉」であり、「拉致問題解決」はその一環でしかない(しかも、「拉致問題」は、日朝政府間では拉致問題は解決済みで、日本が国内で“解決”できていないとも言える)。
日ソの56年合意が実現されるだけであっても、歴史的経緯を考えれば、歯舞色丹を取り戻し日露平和条約が締結できれば十分に外交成果を上げたと言える。
露に不法占拠されている歯舞色丹は別だが、国際法に照らせば、サンフランシスコ講和条約で千島列島の領有権を放棄している日本政府が国後島と択捉島について領有権を主張することに理はなく、日本が放棄した千島列島の領有権がロシアにあるかどうかも不確かである。
このような問題は、南シナ海領有権と同質のものである。
(連合国が千島列島の領有権がどこにあるのかを議論するのは理に適っている)
国際法的に言えば、何ら権原がない日本とロシアが国後と択捉をめぐって勝手に領有権の交渉をしているとも言える。
米国などが日露国境交渉にチャチャを入れていないのでその問題はおくとして、北海道に隣接している国後島は返還してもらいたいとは思っているが、それがダメでも、国後と択捉は領有権とは別のかたちで日本の権益を認めさせて欲しいとも思っている。
(国後を返還してもらう代わりに択捉の住環境整備や開発援助を大々的に行うとか、択捉国後は非軍事地域とし漁業権や自由往来を日本に認めるなど)
対露経済協力の大判振る舞い(日本の利益でもあるが)を表明してきた安倍首相の「大きな一歩を進めることは簡単ではないが、着実に前進していきたい」という言葉には、北方領土四島一括返還という“正論”と期待に対し、そんな甘いものではないことを語ることで“期待値”を下げるとともに、領土回復は一発で実現できるものではなく、平和条約締結後も日露が緊密な関係を築いていくなかで経済権益を含め日本が獲得できる実を大きくしていくという意味が含まれているものだと思う。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK216掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。