小池都知事、盛り土問題の内部調査第2弾公表(全文1)関係8名の処分速やかに THE PAGE 11/1(火) 19:25配信 小池百合子・東京都知事が1日午後4時30分から、東京都庁で豊洲問題について臨時会見を開催した。 小池都知事は9月30日の会見で、盛り土が行われなかった問題の都の内部調査結果に対して「十分ではない」と判断し、実態解明に向けて内部調査を継続する方針を示した。今回はその再調査結果を公表した。 敷地全面に盛り土をする方針を定めたのが平成21年2月6日 A:各社にお知らせします、知事が会見に入ります。各社にお知らせします、知事が会見に入ります。なお、携帯電話はマナーモードに設定してください。 B:記者の皆さま、すみません。今日ちょっと記者の方、多くて、ちょっと指しにくいので、知事に指された方、できるだけ手上げたままで、こっちにちょっとサインを送ってください。指しやすいので。お願いします。 C:それではただ今から、小池知事の記者会見を行います。なお本日は4時半から5時までの予定となっております。どうぞよろしくお願いいたします。では知事、お願いいたします。 小池:それでは今日は、この時間を設定させていただきまして、豊洲市場のいわゆる地下空間について、これまで事務方のほうが自己検証、第2次報告をまとめておりました。それを受けた形で今日の記者会見をさせていただきます。 豊洲市場のいわゆる地下空間でありますけれども、9月30日の時点で一度皆さま方にはご報告をさせていただきました。そこのポイントは、いつ、誰がどの時点で決定したのか。つまり盛り土をしないということを決めたのかという点が、その解明が不十分であるということでございましたので、私のほうからいま一度、都職員自らの手で書類を精査するようにと。そして問題の原因を究明するように指示をしていたものでございます。そしてまた詳しいこと、詳しい調査結果につきましてはこの会見のあとに事務方より詳細な説明をさせていただきますけれども、まず私のほうから報告の概要についてご説明をさせていただきます。 前回の報告以降でございますけれども、当時の職員のヒアリング、そしてまた現在の職員のヒアリングをいたしました。そしてさらには技術会議の委員の皆さま方や、設計事務所のほうにも話を伺わせていただいたということでございます。また、打ち合わせ会議の会議録など、新たな資料の分析も含めまして精査をした結果、地下空間を設け、盛り土をしないということを決定したのは、段階で言うと設計段階であると判断するのが妥当であると考えられます。 そしていつ、誰が盛り土をしないと決めたのかという、この前に、そもそもこの盛り土について、都がどのように認識していたのかということをあらためてここで振り返っておきたいと思います。 まず、平成19年度から20年度にかけまして開催されたのが専門家会議でございます。そして専門家会議は平成20年の7月に終了いたしまして、その1カ月後にすぐ技術会議が開かれることになります。そしてその2つの会議から建物の下を含めて、下、敷地の全面に盛り土をするという提言をいただいたわけでございます。その後、平成21年の2月6日、こちらですね、ありますけれども、これは当時、石原知事でありました。豊洲新市場整備方針なるものを策定しております。そしてその時点におきまして、敷地全面に盛り土をするということがここで都の方針として明確に定められたのが、この平成21年2月6日の会議でございます。 平成24年の5月に盛り土をしないことが最終的に確定 そこで問題の設計の時期でありますけれども、まず基本設計の時期は平成22年の11月、この日に、11月に起工が決定されております。ちなみに起工というのは設計や工事を委託するに当たりまして、発注者、この場合は東京都でございますけれども、発注者が条件を決めるということでありますけれども、このときの仕様書には地下とは書かれておりませんものの、モニタリング空間、設計等は本設計に含むとこのように明記をされております。このころからモニタリング空間の設計という認識があったということであります。 その後の設計事務所との打ち合わせ記録を、これをまた精査をいたしました。そうしますと都の側から、地下空間のイメージ図を示すなど、地下を想定して具体的な検討を設計事務所に指示をしていたということが分かっております。つまり整備方針に反する検討、つまり全体に盛り土をするということを決めておきながら、方針策定の約1年後の基本設計の段階から具体的にこの、これまでの都の決定とは違う方向に進んでいったということでございます。 そして結果として平成23年の6月でありますけれども、この段階で提出された基本設計の成果物におきましては、寸法こそ明記はされておりませんが、建物下全体に地下空間が記載された断面図が添付されていたところでございます。 そして次をご覧いただければと思いますが、基本設計が完了いたしますとより具体的な検討を進めるということで、実施設計に着手することになるわけでありますけれども、これは平成23年9月に起工決定が行われ、その仕様書を確認いたしますと、基本設計で作成した断面図が添付をされておりました。この実施設計の起工に大きな影響を及ぼしたと考えられますのが、平成23年8月の、この8月18日、これですね。はい。に、新市場整備部におきまして開催された部課長級の会議ということになります。 この会議の場におきまして、地下にモニタリング空間を設置する方針を確認したと複数の当時の関係者が証言をいたしておりまして、つまりこの会議で決せられた方針が、これまで都の方針に沿わずに局の判断で、これが行われたということになるわけでございます。ですから、いつ誰がといったときには、この、ここがいつということになると考えられます。 それから、いろいろとメモや会議録を精査したわけでございますけれども、設計事務所との打ち合わせ記録がございました。その記録によりますと、コストの面、工期の面、多くの課題をクリアするためにモニタリングの空間の扱いについても設けるのか設けないのかと、揺れ動いた形跡がございますけれども、報告書では平成24年の5月の段階で建物下に盛り土をしないということが最終的に確定したと、このように判断されることになります。 市場長を含め8名が盛り土をしないことを決めた そして平成25年2月に完了しました実施設計の成果物には、寸法まで記載されました地下空間のある断面図が提出されております。これに基づいて建設工事が着手されて現在に至ったという、これが時系列的、そして各会議の内容、さらには何がそこで決まったのかということを今、詳しくご説明させていただいたところでございます。もちろん今回の報告書は皆さま方のお手元のところに第2次自己検証報告書ということで、今お配りをさせて。 C:後ほど。 小池:後ほど、すいません。今はPowerPointのペーパーだけでございますが、後ほど、こちらのほうにまとめたものがございますので、ご参照いただければと思います。以上、申し上げましたとおり、基本設計から実施設計にかけて、整備方針。つまり全体に盛り土を敷くという、この方針に反しまして、地下空間を設けること、そして盛り土をしないということが固まっていったという形跡が見られるわけでございます。 従いまして、この間に市場長を務めましたのが2名。OBが1名と現職が1名。そしてまた当時の部長級の職員は6名おります。内訳はOBが3名、現職が3名。合わせまして計8名ということになりまして、この8名が盛り土をしないことを決めた、実務上の決定者。また事実を知り得る立場にあった者であったという判断ができるかと思います。 そこで、こちらもご覧いただきたいんですけれども、当時、豊洲市場の整備の中心を担っておりましたのが、新市場整備部でございまして、ここには技術系の幹部5名が関わっており、結果を見ますと、都が定めた整備方針に反する内容で事業を進めていたことになります。それから新市場整備部長、これに該当するのはOBが1名なんですけれども、この整備部長は平成23年の11月16日に設置されました新市場整備部を統括するライン部長の立場にあった人物でございます。 そこで事情聴取から得られました多くの証言からも、新市場整備部長は整備方針の順守、市場長への報告、説明、技術会議等への確認を行うべき立場にあったわけでございますし、また実務的に地下にモニタリング空間をつくることが決定されたと考えられます平成23年の8月、つまり先ほど申し上げました部課長級の会議の責任者であったと、このようになります。 また新市場建設調整担当部長および基盤整備担当部長、これに当たるのがOBが1名、そして現職が1名でございますけれども、この2人は土木ラインになります。それから新市場建設技術担当部長および施設整備担当部長、それぞれOBが1名、現職1名でございますが、こちらの2人が建築ラインということになって、それぞれトップとしての責任を有することになります。 それから次に岡田元市場長でございますが、この方、今OBでございますが、岡田元市場長と中西元市場長、現副知事でございますが、この2人につきましては、市場の最高責任者であり、盛り土がないことは知らなかった、報告を受けていないと、それぞれおっしゃってはいるんですけれども、それで済まされるというものではございません。責任者であったわけでございます。 そして新市場の整備という重要案件に責任を持つ者として、また。よろしいでしょうか。よろしいですか。いいですか。よろしいですか。新市場の整備という重要案件に責任を持つ者でございますので、実務を進めている技術陣に、文系とか技術系とかそういう話ではなくて、管理をしているかどうか、責任者であるかどうかという観点でございます。実務を進めているのは技術畑でございますけれども、そちらに対して、都の整備方針に沿った形できちんと進められているのかどうかという確認をすれば良かったわけでございますが、その点がなされていなかったということになります。 そしてまた、市場長を補佐して局全体に目配りすべき立場にあるのが管理部長でございます。この管理部長は当時でありますけれども、現職1名でございますが、この点についても責任という観点からは同様のことが言えるのではないかと思います。 関係職員の処分等の手続きは速やかに進めるよう指示 前回も申し上げましたけれども、今回の事態を招きました最も大きな要因というのは、いくつか、複数の要因が考えられると思います。先ほども土木ライン、そして建築ライン、それぞれが分かれていること。技術畑と文系と、そしてそれをつかさどる市場長であったり、それぞれの部長ということもございますけれども、やはりシステムの問題と言ってしまえばみんなそうなってしまうんですけれども、あらためて、その中身を考えてみますと、マネジメントが欠如していた、責任感の欠如、そして前例、前がそうだったからいいじゃないか。それから、チェック、確認が行われていなかった。意思決定プロセスが不備であった。連携不足であった。 つまり、専門家会議が平成20年の7月に終了して1カ月後に技術会議が開かれるわけですけれども、せっかく平田先生をはじめとする専門家会議が、この技術会議にそのあとつながれていったけれども、それが途中から消えていくといったこのことが、今回の会議録やメモなどを精査していく中で、そういった連携がうまくできていなかったということも出て、明らかになりました。 マネジメントの欠如、責任感の欠如、前例踏襲、チェック不足、意思決定プロセスの不備、職種間などでの連携不足。残念ながら切りがないんでございますけれども、しかしながら、今回あらためてこういったことを考えますと、やはり1つ1つの情報公開、それも正しい情報公開ですね。例えば、専門家会議もあのころ工夫して、確かに全部会議そのものもオープンにしてきたけれども、それがうまくつながっていないで、そして技術会議のほうにはそれが十分生かされないまま、だんだんとモニタリングということをベースにして地下空間が生まれていって、それに対して誰もがチェックをしなかったということだと、このように考えます。ですから、情報公開は徹底して行うということ、それが必要だと、このように思います。 それから事実と異なる説明を続けてきたということは、これについてはもはや言語道断と言うしかないわけであります。建物の下に盛り土をしないで地下空間を設けるということが、もしこれが方針転換として、意思を持って方針転換するということであるのだったらば、それは情報をそこのときにオープンにして、これまでの専門家会議や技術会議などの結論を、いやいや、こういう考え方で進めたいけれどもどうかといって、諮るなりなんなりをすればいいわけでございまして、そこで変更しなければならない理由は、そこで丁寧に説明すべきだったということだと思います。 仮にそうしていたならば、今申し上げたように専門家に相談をして、安全性などについては確認を求めていればよかったわけで、そうなれば、このような事態は回避できたはずでございます。そもそも地下に、モニタリング空間をつくるといった考え方も、土壌汚染対策法の改正に対応するためにはどうしたらよいのか。万が一の場合に備えることが必要ではないかという発想から出てきたものであるにせよ、これまでこういった形で流れが途中で途絶えて、そして方針がいつのまにか変わってしまうということで、このような事態を招いているということは極めて残念なことだと思います。 先ほど、原因は組織運営上の数々の問題が重なったことと、このように申し上げてまいりましたけれども、今回のこの豊洲市場につきましては、課題はまだまだ、多々ございます。食の安全、地下水の問題、大気の問題、多々ございますけれども、今回この形で、地下の空間の問題ということ、これが、いつ誰がどこで何を決めたのかっていうことにつきましては、これまで会議録やメモ、そういったこれまでの資料や本人の直接のヒアリング、行政監察に基づいた形でのヒアリングをして、今日、このような会見をさせていただいているわけでございますけれども。 しかしながら、このような問題につきましては、今後再び起こらないためにも、これをきっかけといたしまして、あらためて職員の1人1人に、より責任を持って都民ファーストの基本を忘れることなく、しっかりと1つ1つのことを丁寧に、かつ分かるように進めていくようにしてまいりたいと、呼び掛けてまいりたいと思います。 それから今日は、8名のポスト名も挙げさせていただきました。関係いたしました職員の責任の所在は明確にする必要もございます。そこで、懲戒処分等の手続きでございますけれども、速やかに進めるように指示をしたところでございまして、厳正に対処してまいりたいと考えております。むしろこれを契機といたしまして、職員の皆さま方が都民の皆さん、納税者の皆さんに対しての責任をあらためて痛感していただいて、やはり信頼できる都政づくりに、共に頑張っていただければと、このように思うところでございます。 冒頭申し上げましたように、この調査の内容の詳細につきましては、このあと事務方からより詳細に詳しくご説明をさせていただきますので、その場でお聞きいただければと、このように思っております。私のほうからお伝えすることは以上でございます。 C:それでは、質疑応答に移ります。社名とお名前を名乗ってからご質問をお願いいたします。では。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161101-00000010-wordleaf-pol&p=1
|