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本稿は、週刊金曜日 2016.9.30(1106号)の目玉記事
不躾で失礼します! 原一男の根掘り葉掘りホンネ掘りインタビュー
「三宅洋平さん、あなたは安倍昭恵さんに取り込まれてしまったの?」
に付帯するインタビュア−所感 「インタビューを終えて原一男は考えた」 の全文です。
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2011年3月11日、東日本大震災が起きた。すぐ東京を離れようと思った、と三宅洋平。別居していた元妻と娘もつれて、とにかく遠くへ。沖縄に着いたが、1カ月後、元妻は、小学校の入学を控えていた娘を連れ東京へ帰った。東京だって放射能に汚染されているというのに。
インタビューの中で最も印象を強く持ったこのエピソードに触れて、さぞ悔しかっただろう、と三宅の心痛を思いやりながらインタビュー後、「娘さんのこと、気がかりでしょう?」と聞いた。「ええ、自分の娘ですから気がかりでなくはないですが、今は自分の家族、自分の娘という壁を超えました。もっと多くの人たちのことを考えられるようになりました」と彼は答えた。驚いた。父親なら自分の娘のことを気遣って当たり前、と考える私に、自分の家族のことにこだわることを、超えた、と言うのだ。彼は続けた。「ズーッと考えていくと結局、この地球から人間という存在がなくならない限り、解決しないんじゃないかと考えるときがあります」と。
その夜、三宅がインタビューで話した言葉を反芻して眠れなかった。自分と自分の家族の幸せのために尽力できることは人として当然として、その上で、というか、ときには自分のことはさておき、あるいは「わが事」のように他者の幸せのために尽力できることが“民主主義”の基本の精神である、という定義をもっている私にとって、今まさに目の前にいる三宅こそ、民主主義の精神を体現している人物である、と思えたからだ。
インタビューを読んでいただければわかることだが、さまざまなエピソードについて語るとき、人々の背景、時代や体制などの民衆を縛っていることやものに彼は眼差しを注ぐ。その態度は、ベルギーで暮らした彼の少年時代に端を発する。このグローバルな視点を持ち得ていることこそ三宅の真骨頂なのだ。
だが、危惧があった。“今、そこにある危機”がすでに危険水域を突破しつつあるこのクニだが、なぜか、グローバルな視点を持つ者をヘイトする傾向がある。やつは誇大妄想狂だよ、リアリティに欠ける、などと嘲笑されるかも。ヘイトをする人は島国根性が身についているせいだろうか? あるいは自発的隷属が抜きがたく染みついたのか? 三宅本人も苦笑しながら「ボクはすぐ反感を買ってしまう」と言っていた。私は彼を信じる。そして彼を国会に送り込んでみたい。 (文中敬称略)
原一男
はら かずお・映画監督。1945年山口県生まれ。東京綜合写真専門学校中退。小川紳介の「三里塚シリーズ」に影響を受け映画監督を志す。72年に『さようならCP』で監督デビュー。自身の三角関係を描いた『極私的エロス・恋歌1974』(1974年)、敗戦後に起きた部下射殺事件の真相を追う奥崎謙三を撮った『ゆきゆきて、神軍』(87年)など作品多数。現在は水俣のいまを撮るべく奔走中。
三宅洋平
みやけようへい・音楽家。1978年ベルギー生まれ。2001年に早稲田大学第一文学部卒業後、9カ月間、(株)リクルートの「営業マン」に。翌02年、レゲエ・ロックバンド「犬式a.k.a. Dogggiestyle」のボーカル・ギターとしてデビュー。10年にはフリーロックバンド「(仮)ALBATRUS」を結成。3・11後、東京から沖縄本島北部の本部町に居を移す。13年3月の参院選では「緑の党」から出馬し、17万票を獲得。同年10月にセレクトショップ「三宅商店」を立ち上げる。
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[おまけ・インタビュー抄]
三宅 一番遠いところにいる人間と話をしなければ、政治の調整力なんて機能しようがないじゃないですか。
三宅 利して利される関係の中で、今まさに昭恵さんも僕も、政治的な駆け引きをしている最中です。
三宅 「なぜ翁長雄志沖縄県知事は一度も高江に来ないんだろう」という思いもあった。
三宅 僕が考える最悪のストーリーは、法廷裁判に持ち込むなど国と闘う県知事という役どころにおいては「よく頑張った」と評価されるけれども、結局基地はできてしまうということ。裁判をしても負ける可能性が高いことはわかっている。そのうちに着々と工事は進んでしまっている。事態は急を要する。
三宅 「倒す」「ぶっつぶす」という物言いをしていても権力の側にいる人間には伝わらないかもしれない。
三宅 だから、皮肉を込めて「国士(憂国の士)ですよね?」と確認するにとどめました。彼も彼なりの国を思い、世界を憂う気持ちがあるからこそ、やっかいなんです。
三宅 首相公邸で昭恵さんとゲストがトークをする「安倍昭恵チャンネル(URL http://www.abeakie-channel.com/)のゲストに来てほしいというメールは来てます。ただタイミングを迷っています。今国会でTPP(環太平洋戦略経済連携協定)が批准される見通しですが、本当に止めないとまずい。
(9月16日 東京・新宿某所の会議室にて)
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