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情報公開もう腰砕け 小池都知事こっそり五輪“闇会議”画策
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/192881
2016年10月29日 日刊ゲンダイ
アスリートとの会議は急きょフルオープンに(C)日刊ゲンダイ
「情報公開の徹底」も口先だったのか。小池百合子都知事が、ボートや卓球など五輪出場経験がある選手との“闇会議”を開催しようとしていたことが発覚した。混迷極める五輪競技会場について、“当事者”たちに水面下でコソコソ接触しようというのだから、「情報公開の徹底」も腰砕けである。
小池都知事は28日、都庁で定例会見を行った。五輪競技会場や豊洲新市場の問題について報告したが、報道陣から「知事は会見終了後、慶応大で学生と五輪会場について会談すると聞いたが、日程が発表されていない。『情報公開』に反するのでは」と指摘されると、かすかに苦い表情を浮かべつつ、こう答えた。
「あら、知らないんですか。ああ、そうですか。どうぞいらして下さい」
慶大生との会談については都の職員も全く知らなかった。知らなかったのも当然、実は会談の相手は学生ではなく、ボートや卓球、自転車競技の選手たちだった。身動きが取れなくなった五輪競技会場について、水面下で意見を求めるつもりだったのだ。もちろん都の職員は、選手たちとの会談についても知らされていなかった。
「もともと、小池知事の個人的なブレーンである横田真人氏が中心になって、小池知事とアスリートとの“勉強会”を開く予定でした。横田氏は慶大出身の元陸上選手で、アスリートの知り合いが多い。人目につかない慶大の会議室でこっそり“勉強会”を開催したかったといいます」(都庁記者)
■都知事は釈明後、逃げるように…
結局、報道陣に押し切られ“闇会議”は急きょ「フルオープン」。慶大の一室では報道陣が入りきらないので、会場も都庁の会議室に変更された。ロンドン五輪にも出場した元ボート代表の岩本亜希子氏や、ロンドン五輪卓球女子団体銀メダリストの平野早矢香氏など5人のアスリートと公開の場で会談。
自転車競技の長塚智広氏は、報道陣が殺到する会議室に入るやいなや「こぢんまりした会合だと思っていたのに」とポツリ。岩本氏は「五輪会場の問題が大きな話題になっているので、ちょっとしゃべりにくい……」と苦笑いを浮かべた。やっぱり少人数の会議が予定されていたのだろう。報道陣がいたからか、会談は終始「当たり障りのない」内容だった。
会談終了後、小池知事は報道陣の取材に応じ「本当はお茶でも飲みながらアスリートの方々と話す予定だったんですが……皆さん(報道陣)が取材したいと言うから慶大はやめ、都庁で(フルオープンで)やることにしました」と釈明。表情はひきつり、5分ほどで逃げるように立ち去っていった。一体なぜコソコソと“闇会議”を開催しようとしたのか。
「『復興五輪』の看板を掲げることで“人気取り”をしたい小池知事は、ボート・カヌー会場を宮城県の『長沼ボート場』にしたいようですが、IOCが会場選定に関与することになり、思惑通りに事が進まなくなりつつあります。なにか打開策になるヒントが欲しかったのかもしれません。水面下で選手と会って話を聞くということは、それだけ焦っている証拠とも言えるでしょう」(ジャーナリストの横田一氏)
“情報公開の徹底”も看板倒れだ。
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