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北方領土問題、最も現実的な着地点はこれだ! 日露両首脳は"一発勝負"に出るか
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50027
2016.10.22 歳川 隆雄ジャーナリスト 「インサイドライン」編集長 現代ビジネス
■北方領土の共同統治は本当か
1956年10月19日の日ソ共同宣言調印60年を控えた同17日、東京・狸穴の在日ロシア大使館2階の大ホールで日本・ロシア協会(会長・高村正彦自民党副総裁)と在京ロシア大使館(エヴゲーニー・アファナシエフ駐日大使)は、午前と午後の2部に分けて会合と各種イベントを催した。
日本側は高村正彦副総裁を筆頭に、今や一番の旬の大臣である世耕弘成経済産業・対露経済協力相、60年前にモスクワで日ソ共同宣言に調印した鳩山一郎首相(当時)の孫の鳩山由紀夫元首相、クレムリン(大統領府)にアクセスがある鈴木宗男新党大地代表、外務省の杉山晋輔外務事務次官などが出席した。そして、安倍晋三首相はメッセージを寄せた。
ロシア側はアファナシエフ大使以下、アレクサンドル・パノフ元駐日大使、ミハイル・ベールイ前駐日大使ら歴代大使揃い踏みだった。さらに外務省関係者の注目を集めたのは、5月7日のソチ、9月2日のウラジオストクでの日露首脳会談でプーチン大統領の通訳を務め、9月中旬に東京に着任したイーリ・サプリン駐日参事官であった。
サプリン参事官は、もちろん11月19日のペルーの首都リマで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の際に行われる安倍・プーチン会談、12月15日に山口県長門市の「大谷山荘」で行われる安倍・プーチン会談でも大統領の通訳を務める。
ちなみに日本側の通訳・J氏(所属と名前は「厳秘」扱いになっている)もまた、ソチ、ウラジオストクに続き首相の通訳を務める。
■歯舞・色丹の2島を先行返還?
この日の会合とイベントで存在感を示したのは、「宗さん」こと鈴木宗男氏とその娘の貴子衆院議員の2人だった。
『毎日新聞』(10月19日付朝刊)が「ロシアに人脈を持つ鈴木氏の協力を得るため、首相は昨年末以来7回にわたり、意見を交わしている」と報じているように、安倍首相から相談を受けていると強い自負を抱く鈴木氏の周りには常に人の輪ができていた。
と同時に出席者の話題は、その日の『日本経済新聞』(朝刊)が一面トップで「北方領土に共同統治案―政府、日ロともに主権行使―12月首脳会談で協議探る」と報道したことに終始した。同報道について、外務省サイドは杉山次官、秋葉剛男外務審議官(政務)、林肇欧州局長、徳田修一ロシア課長すべてが全面否定である。
同紙報道を筆者なりに咀嚼すると、歯舞・色丹・国後・択捉の北方4島の帰属を巡る交渉は引き続き協議するとして、歯舞・色丹の2島は先行返還し、当面は国後を共同統治するということではないか。同紙には「共同統治を導入した際の施政権の行使」と書かれていたが、国際法の用語だと「施政権」(administration)ではなく「管轄権」(jurisdiction)である。
そして管轄権には、立法管轄権、執行管轄権、司法管轄権の3つのカテゴリーがある。施政権は信託統治における立法・司法の支配のことだが、管轄権は公的権限のよって支配することで権限がはるかに大きい。
従って、日本が管轄権を確保することを条件に歯舞・色丹・国後の3島を日露共同統治の対象とする案にリアリティがある。何故ならば、択捉は実態的に軍事基地化しており、ロシアが引き渡す(返還する)ことはあり得ない。日露首脳会談で「共同統治案」合意まで行き着くのは簡単ではない。
だが、12月15日の安倍・プーチン会談はノートテイカー(記録係)も同席しない双方通訳のみの「テ・タテ」になり、両首脳が“一発勝負”に出る可能性はゼロではない。
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