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新潟県知事選と解散風
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52870405.html
2016年10月16日 在野のアナリスト
新潟県知事選、原発再稼動に慎重な共産、社民、自由が推薦する米山氏が当選確実となりました。自民、公明が推薦する森氏は長岡市長を17年勤めた実績をアピール。しかも楽勝と伝えられたところからの大逆転劇です。原因はやはり柏崎刈羽原発の問題でしょう。火災や汚染水漏れなど、これまでも県民の信頼を傷つけてきた。外部に漏えいがない、などと言ってももう信用がありません。もんじゅでもそうだったように、運営主体である東電が福島原発と同じである以上、同じトラブルを引き起こしかねない。政府が語る「世界一厳しい基準」ですら、もう信用がないのです。いくら東電の職員が多かろうと、原発関連企業の従業員とその家族がいようと、二階氏が業界回りをしようと、信用という最大のものを取り戻せない限り、県民の大勢は覆せない、ということなのでしょう。
しかし自主投票を決めていた民進の蓮舫代表が終盤、現地入りしましたが、勝てそうだと思ったから入ったのでしょう。連合との関係で自主投票にした、というなら本来、党幹部は動くべきではありません。個別の政治家と代表では、与える影響がちがいます。連合がこの行動を容認するか、裏切りとするか、それによっては今後の選挙でも禍根を残したことになります。補選は小池旋風が吹き荒れていて、中々難しくなっているため、何としても一つは自身の実績としてとりたい。選挙の強さをアピールして代表に就任したからには、結果を残していかなければいけない。その焦りからでしょうが、むしろ今後も原発再稼動に反対する候補を支持しないと、今回の行動に整合がつかなくなった。その代償も考えておかないといけないのでしょう。
しかしここに来て、菅官房長官や稲田防衛相が、早期の解散について否定的な見方を示しました。単に、強まりすぎる解散風を抑えよう、というだけではないでしょう。露国との交渉がかなり難航している、という事務方の動きを反映しているはずです。露国としては今回の交渉で、カードを切る必要はありません。日本との経済協力、といっても原油相場がもどり基調で安心感もありますし、何より増えたものが減った瞬間には悲観的なムードが漂いますし、悪影響もでますが、減ったことに慣れてしまえば何ということもありませんし、ルーブルが売られたり、露国債などが売り叩かれたりしなければよいのです。
安倍氏はこのタイミングがベスト、と考えたのでしょうが、もう一度原油が1バレル30$台に戻る、といったことがない限り、露国にはインセンティブがない。特に、プーチン大統領にとって別にレガシーをつくる必要もない。これまでも領土問題を次々と解決し、クリミア併合を成し遂げたプーチン氏にとって、日本との平和条約などあってもなくても評価が変わるものでもありません。つまり平和条約を結ぶ条件は、日本からどれだけお金を引きだせるか? その一点にかかっている、といってもよいのでしょう。つまり歯舞と色丹の値段はいくらだ? と安倍政権に問われており、それが国民に説明のつく額か? ということです。恐らく政権幹部にも、これは大変だぞ、との危機感が芽生えたのでしょう。
しかも安倍政権では、泉田新潟県知事を官邸で慰問した際、わざわざ安倍氏が会談するまでした。県知事の退任ぐらいで、首相が面会するなど異例ですが、そうまでして新潟県知事選に肩入れして負けた。やっぱり選挙に強くないじゃないか。との思いが党内にも走ったことでしょう。もし補選で若狭氏、鳩山氏が勝ったとすると、それは小池旋風の煽りであって、決して安倍政権が支持された、ともいえない部分がでてきてしまいます。
つまり解散風も、小池旋風頼みになるかもしれない。橋下氏は大阪府知事や大阪市長時代に、国政選挙の応援に飛び回りましたが、小池氏をフル回転させたい誘惑にも駆られます。しかしもし小池氏がそんなことをすれば、実は次期首相候補として小池氏が浮上してくる、というジレンマも抱える。安倍氏より選挙の強い小池氏を担いだ方がいいではないか? と。都知事で党総裁、というのは異例中の異例ですが、それこそここで小池氏がさらに力を発揮するようだと危険。特に、小池氏は東京五輪の成功に向けて忙しいタイミングであり、ポイントをしぼって応援してくるでしょうから、余計にその活躍が際立ってしまうことになる。まさに安倍政権にとっては、不都合なことにしかならないのです。
さらに民進の蓮舫代表の評価も計りかねるところです。小池旋風よりは弱そうだけれど、女性票は逃がしそう。安倍政権にむかって吹く風は、順風満帆どころか乱気流という面が強くなってきたのでしょう。どこから吹いてくるか、どこに吹き寄せられるのか、まったく分からなくなってきた。かつて社会党の土井党首が「山が動いた」との名言を残しましたが、風の上に山をつければ『嵐』です。年末解散の風、ヤマをはるのも難しくなっては来ているのでしょうね。
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