2016年10月4日(火) 沖縄・高江のオスプレイパッド 環境より対米公約優先 赤嶺議員「条件つけず直ちに返還を」http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-10-04/2016100401_02_1.jpg (写真)パネルを示して質問する赤嶺政賢議員=3日、衆院予算委 日本共産党の赤嶺政賢議員は3日の衆院予算委員会で、自然環境への影響を無視し、対米公約最優先で沖縄県東村高江への米軍オスプレイパッド(着陸帯)建設を強行する政府の姿勢を批判しました。 (詳報) 防衛省・沖縄防衛局は、工事に関する「環境影響評価図書」(2007年)で、当初は「動物への影響を少なくする」ために着陸帯建設を「1地区ずつ行う」としていたものを、今年7月には「3地区同時に行う」と変更しました。 理由をただした赤嶺氏に、防衛省の深山延暁地方協力局長は、「一番早く可及的速やかな工事方法をとりたいからだ」と答弁。環境への配慮を投げ捨て、オスプレイパッドを早期に米軍に提供するためであることを認めました。 さらに防衛局は、7月に樹木の伐採を避けるとして資材運搬のために工事用モノレールを使用するとしていたものを、9月には工事用道路の整備に変更。3700本以上の樹木の伐採を強行しています。これについて深山氏は、反対運動で「(工事用車両の)通行困難が悪化しているからだ」と強弁しました。 安倍晋三首相は、「六つのヘリパッドは、米側との約束であり、それを実行するためにはやらざるを得ない」と繰り返しました。 赤嶺氏は「4000ヘクタール返還されるから、騒音被害が拡大する地域があっても仕方がないという考えだ」と厳しく批判。移転予定の着陸帯は、米軍さえ使っていないものだと認めていると指摘し、「地位協定でさえ、未使用の基地は速やかに返還することになっている。(高江への着陸帯移設という)条件をつけずに、北部訓練場4000ヘクタールをただちに返還すべきだ」と主張しました。 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-10-04/2016100401_02_1.html 2016年10月4日(火) 高江ヘリパッド 安倍政権の「負担軽減」は基地の一大強化だ 衆院予算委 赤嶺議員の質問 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-10-04/2016100402_02_1.jpg (写真)質問する赤嶺政賢議員=3日、衆院予算委 日本共産党の赤嶺政賢衆院議員は、安倍政権が「沖縄の負担軽減」とする沖縄県東村高江の米軍オスプレイパッド(着陸帯)建設が住民と環境に重大な負担を強い、北部の基地機能の強化につながる実態を告発。建設工事の即時中止と北部訓練場の無条件返還を強く求めました。 面積「0・96ヘクタール」どころか160ヘクタール以上の大増強に 政府は「0・96ヘクタール」の着陸帯建設により北部訓練場の4000ヘクタールが返還されると強調しています。これに対し、赤嶺氏は、実際には「着陸帯以外にも大量の樹木を伐採して、自然環境に影響を及ぼす」として、政府が事業にともなう面積を小さくみせようとする姿勢を批判。米軍機が離着陸する際に障害にならないための幅15メートルの「無障害物帯」を合わせて約3ヘクタール、工事用道路や新たに提供された区域と合わせて約160ヘクタール以上が整備されることを明らかにしました。 「軽減に最大限努力」 実態は騒音被害激増 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-10-04/2016100402_02_1b.jpg 沖縄防衛局資料等をもとに国土地理院「地理院地図」から作成 赤嶺氏は、2012年に普天間基地にオスプレイが配備されて以降、東村高江の住民への騒音被害が年々増加している実態を示しました。 沖縄防衛局による騒音測定調査では、N4地区の2カ所の着陸帯が先行提供された15年度は昼間の騒音発生回数は2988回、夜間は552回に及び、12年度の回数(昼間465回、夜間102回)などと比較し急増(グラフ)。琉球大学の渡嘉敷健准教授が東村内の小中学生に実施したアンケート(4月)では、77%の児童・生徒がヘリの騒音が「気になる」と回答、「授業に集中できない」「うるさくて寝られない、家の上は飛ばないでほしい」と記述し、周辺住民からも「寝ていた赤ちゃんが飛び起きる」「飛んだ後は、頭痛、吐き気がする」などと悲痛な声が出ています。 赤嶺 二つの着陸帯が完成しただけで、深刻な騒音被害が発生している。残り四つの着陸帯をつくれば、被害がいっそう拡大することは明らかだ。 首相 4000ヘクタールの返還は今まで陸上においては最大の面積。六つのヘリパッドは米側との約束であり、(返還を)実行するためには(建設を)やらざるを得ない。騒音等が軽減するよう最大限努力をしながら、米軍とも緊密に連携していく。 赤嶺 問題は、4000ヘクタールが返ってくるから、騒音の被害が拡大する地域があっても仕方ないという政府の考えだ。こんな日米外交のあり方はおかしい。 工事計画相次ぐ変更 自然環境に重大な影響 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-10-04/2016100402_02_1c.jpg 沖縄防衛局による高江区牛道集落での騒音測定結果から作成。昼間(7時から19時まで)夜間(19時から7時まで)の騒音(60デシベル以上)発生回数、2015年度は暫定値 さらに赤嶺氏は、政府がヘリパッド建設にかかわる環境アセスの評価を早期に完成させるために都合よく変更し、自然環境に重大な影響を及ぼしていることを批判しました。 赤嶺 当初、工事の進め方について、動物への影響を少なくするため「1地区ずつ行う」としていたのに、7月の修正版では「3地区同時に行う」と変更した。「大きな影響はない」と述べたが、環境の専門家から疑問の声が上がっている。 深山延暁防衛省地方協力局長 一日も早く可及的速やかな工事方法をとりたいということで提出した。 赤嶺 9月に出した修正版では、資材運搬のために使うとしていた工事用モノレールを中止し、代わりに3700本以上の樹木を伐採して、工事用道路を整備する計画に変更した。工事に合わせて都合よく(アセス)評価を変えるのは許されない。 防衛省地方協力局長 計画していた道路の一部での工事用車両の通行に反対の方もいる。通行が困難な状況がさらに悪化していることを踏まえ、工事用道路を整備することにした。できる限り環境に対する影響がないように評価を考えた。 赤嶺 モノレールであれば木は伐採しなくて済んだ。自然に配慮しているという言い分は絶対に通らない。 赤嶺氏は、返還されるのは使用不可能な土地だと米海兵隊が認めていることをあげ、「移設条件を付けているから、20年来、事態が進まない。移設条件をつけないで無条件で返還すべきだ」とただしました。 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-10-04/2016100402_02_1.html 2016年10月4日(火) “高江・福島 力ひとつに” 「アベ政治を許さない」 国会前で訴え http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-10-04/2016100414_01_1.jpg (写真)「アベ政治を許さない」と訴える人たち=3日、国会正門前 「アベ政治を許さない」ポスターを掲げる行動が3日、全国各地で一斉に取り組まれました。国会正門前には小雨の降る中、約100人が集まりました。行動は、作家の澤地久枝さんが呼びかけ、毎月3日に行っています。 ポスターは、戦争をさせないとの思いを込めた俳人の金子兜太さんの作品です。 東京都葛飾区から参加した女性(63)は、国民の思いを平気で無視する安倍政権に対して、強い憤りを感じています。「独裁の雰囲気を強く感じる。選挙でも、4割に満たない得票しか得られていないのに改憲勢力が3分の2になってしまう小選挙区制の弊害も見直す必要があると思う」と話しました。 初めて参加した川崎市の男性(60)は「社会全体の動きが、徐々に戦争する国へ近づいているように感じることが多くなった。テレビでも、安倍政権や現在の日本の動きを批判する声や報道は少ない。逆に、現在を肯定する番組を多くみかける」と、危機感を語りました。 作家の渡辺一枝さんは、「許せない気持ちが爆発しそうです。高江も、福島も、全て安倍政治から発せられています。私たちの力を一つにして、安倍政治に鉄拳を振るいましょう」と呼びかけました。 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-10-04/2016100414_01_1.html
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