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6年間の悪夢越え政権刷新の偉業を再びー(植草一秀氏)
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2nd Oct 2016 市村 悦延 · @hellotomhanks
2009年9月16日の鳩山由紀夫政権誕生から7年の時間が経過した。
第2次安倍政権が発足したのは2012年12月。
ここからまもなく4年の時間が経過する。
鳩山政権誕生の意義を粉々に粉砕したのが菅直人政権と野田佳彦政権。
この二つの政権が政権交代の意義を全否定したから第二次安倍政権が誕生した。
本当の新政権の時代は8ヵ月しかなかった。
鳩山政権が総攻撃を受けて破壊されたのは、鳩山政権が真正の日本政治刷新政権であったからだ。
だからこそ、激しい攻撃を受けた。
激しい攻撃を受ける人物を見たら、その人物が「本物」である可能性を考えるべきだ。
小沢一郎氏にしろ、鳩山友紀夫氏(現在は漢字表記を改めている)にしろ、
既得権者にとって「危険な存在」であったからこそ、激しい攻撃を受けた。
大変僭越な言い方になって申し訳ないが、私が激しい攻撃を受けてきたことも、
基本的には同じ文脈の流れのなかで理解することができると考えている。
あの政権交代実現から7年の時間が経過し、日本は最悪の状況になった。
安倍晋三氏の暴走ぶりは目に余る。
多くの心ある主権者がそう考えている。
しかし、国会の多数議席を盾に取って、暴政を改めるどころか、いまなお加速させている。
現状を見て絶望する人は多いが、希望を捨てるのはまだ早い。
2009年に実現した現実がある。
夢でも幻でもない。
天の時、地の利、人の和が整えば、あの状況を再現できるはずだ。
安倍政権が推進する基本政策路線に反対する主権者は多い。
恐らく主権者全体の過半数を超えているだろう。
しかし、この主権者の意思が政治状況に反映されていない。
それは、安倍政権の側、つまり、日本の既得権勢力が、巧妙な策謀を巡らせているからだ。
その策謀は三つの柱から成り立っていると思う。
第一は、野党第一党の民進党を「隠れ与党化」すること
第二は、公明党と共産党を対立させておくこと
第三は、「隠れ与党」勢力を「第三極」として人為的に創出すること。
この三つの策謀によって、主権者多数の意思が政治に反映されない状況が生み出されている。
旧民主党の小沢一郎氏と鳩山友紀夫氏は、民主党を本当の革新政党=改革政党にしてしまった。
このために、既得権勢力の総攻撃、猛攻撃を受けてきた。
2010年6月に民主党の実権は「クーデター」によって強奪されたが、
菅直人氏、野田佳彦氏が率いた民主党はすでに改革政党ではなく「隠れ与党」に堕したものだった。
公明党は本来「平和と福祉」の看板を掲げる政党だが、
この政党が安倍政権に寄り添っていることが日本政治を歪める大きな一因になっている。
公明党支持者の多くは根本的な疑問を感じているはずだが、トップダウンの組織では、
一般支持者の素朴な疑問によって党の行動は是正されにくい。
公明党が既得権勢力の側でなく、日本政治刷新を目指す勢力の側に立ち位置を変えれば、
直ちに日本政治には激震が走る。
一見強いように見える安倍政権だが、公明党が離反すれば情勢は一気に激変する。
そして、2008年以降、「隠れ与党」としての「第三極」が人為的に創作され続けてきた。
私は「偽装CHANGE」の言葉で表現してきたが、「みんなの党」、「維新」勢力がこの系譜に入る。
大阪都構想の失敗で橋下維新は基盤を喪失したが、
いまなお、マスメディアが全面的にサポートして、
この「隠れ与党=第三極」の人為的な存立維持が図られている。
これが「敵側」の戦略であり、これを知り、その上で、こちら側の戦略を改めることによって、
勝利の方程式が見えてくる。
決して不可能なことでない。
それは、一言で言えば、
「基本政策を軸に結集すること」
だ。
「少しの違い」を乗り越えて、団結、連帯しなければならない。
逆に言えば、「大きな違い」を呑み込んではいけない。
ここがポイントだ。
具体的に言えば、共産、生活、社民がひとつになり、ここに、現在の民進党の良質部分だけを加えることだ。
単純な野党共闘ではなく、民進党を分断するかたちで本当の野党共闘を確立することが重要である。
現在の民進党の矛盾は新潟県知事選の構図にくっきりと表れている。
知事選最大の争点は柏崎刈羽原発の再稼働問題だろう。
経済の問題は重要だが、それ以前の問題として原発稼働問題は根源的な問題だ。
7月10日の参院選では森ゆう子氏が激戦を勝ち抜いた。
安倍晋三氏が直々に、3度も選挙区入りして総力戦を展開した。
しかし、森ゆう子氏が激戦を制した。
森氏は原発再稼働反対を明確に述べた。
TPP阻止も述べた。
新潟県民の良識が森氏を勝利に導いた。
しかし、今回の新潟県知事選。
原発再稼働阻止の米山隆一氏を民進党は推薦しない。
民進党は自主投票だ。
米山隆一氏は民進党を離党して、共産、生活、社民の推薦で出馬した。
民進党支持母体の連合新潟は、驚くなかれ、原発推進派と言ってよい自公推薦候補森民夫氏推薦を決めた。
民進党が「隠れ与党」である最大の背景は、
民進党最大の支持母体である「連合」が「国民」=「主権者」の側ではなく、
「既得権勢力」=「米官業」の側に立っていることにある。
「連合」は労働組合の総連合であるかのように思われているが、「連合」を支配しているのは、
「電力」、「電機」、「自動車」、「鉄鋼」産業の
「御用組合」
である。
この「御用組合」は
「原発熱烈推進」
なのだ。
民進党議員、および民進党立候補予定者は、
選挙の際に連合の支援がなければ選挙を戦えないと思っているものがほとんどである。
だから、「連合」に逆らえない。
そのために民進党が「隠れ与党」になっている。
この「連合」が、
原発再稼働
集団的自衛権行使、
TPP参加
辺野古基地建設
消費税増税
を基本的に推進しているのだ。
このような勢力が野党第一党の地位を占めていたら、主権者は自分の思いを託す先がなくなる。
共産党がその大きな受け皿になっているが、
最終的に共産主義社会創設を目指す共産党には投票できないと考える人も少なくはないだろう。
「安倍政治」は好きでないが、
「シロアリを退治しないで消費税を上げるのはおかしい」
と叫んでおいて、
「シロアリを退治しないで消費税増税に暴走した菅・野田民主党」にだけは絶対に投票したくない、
と考える主権者も多い。
いま必要なことは、民進党を主権者が解体することだ。
この党を丸ごとは絶対支持できない。
なぜなら、
「本質が隠れ与党であるから」
だ。
連合に加盟している労働組合はもっと真剣に考えるべきだ。
本当に労働者の幸福、日本の主権者の幸福を考えるなら、「御用組合」と袂を分かつべきだ。
「隠れ与党」の「労働組合政党」を創設したのはCIAである。
その延長上にいまの民進党がある。
主権者が主導して、政策を基軸に
「大連帯」
を作る。
「平和と共生」の政治を実現する「オールジャパン」の
「大連帯」
を作るのだ。
この「オールジャパン平和と共生」が
全選挙区の統一候補を1人に絞り込む。
主権者の投票をこの「オールジャパン候補」に集中させる。
これを実行すれば、絶対に、再度政権交代を成就できる。
その際、大事なことは
「小さな違いを乗り越えること」
だ。
「大きな違いは呑み込まない」
が
「小さな違いは乗り越える」
こと。
選挙が近い。オールジャパンの取組みが何よりも大事になる。
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