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「北朝鮮と話し合え」と主張し始めた西岡力氏の衝撃
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28Sep2016 天木直人のブログ
先週の週刊新潮9月29日号で櫻井よしこ氏が、その連載コラム「日本ルネッサンス」で書いた。
拉致問題の交渉でいまこそ柔軟になれと。
これは驚きだったが、今度は西岡力氏である。
西岡力氏は「救う会」(北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会)会長である。
これまで北朝鮮に最も厳しい態度をとって、拉致家族会を率いてきた人物だ。
その西岡氏がきょう9月28日の産経新聞「正論」で、「拉致問題は新たな段階に入った」という見出しで、安倍首相に拉致問題で北朝鮮と協議を始める時が来た、と言いだしたのだ。
どうやら拉致家族会は、これまでの強硬一辺倒のやり方の間違いに気づき、北朝鮮と話し合うしかないと気付き始めたようだ。
そして、それは正しい。
拉致問題の解決は、北朝鮮との国交正常化交渉と一体になって包括的に進めるしかない。
あらたな平壌宣言に向けた交渉を、いまこそ始める時だ。
図らずも同じタイミングで立て続けに見せた、この櫻井、西岡両氏の方向転換は、安倍首相の意向を受けた世論の方向転換を狙う情報操作なのか。
それとも、安倍首相の強硬一点張りの北朝鮮外交では、今度こそ拉致問題は解決されないまま終わる、という拉致家族会の危機意識の表れなのか。
いずれにしても北朝鮮の小型核弾頭実験が、日本の対北朝鮮政策に変更を余儀なくさせたとすれば、国際政治の大いなるパラドックスである。
安倍首相の対北朝鮮政策から目が離せない(了)
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