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許していいのか 豊洲問題に投じられる都民の血税1兆円
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/190485
2016年9月25日 日刊ゲンダイ
カネばかり…(C)日刊ゲンダイ
いよいよ底ナシになってきた。東京・築地市場の豊洲移転をめぐる問題。土壌汚染対策で「盛り土」が必要とされながら、建物の地下に空間が広がり、今もナゾの汚染水がたまり続けるなど、新たな疑惑が出るわ出るわ。もはや豊洲市場の開場は「延期」どころか、「中止」が現実味を帯びているが、気になるのは結局、都民負担が一体、どのくらいになるかだ。
今年3月15日の都議会「経済・港湾委員会」。これまで豊洲市場の整備に投じられたカネについて、答弁に立った都担当者はこう説明した。
〈豊洲市場整備に係る事業費の執行を開始した平成13年度末の(市場会計の)保有資金は約2800億円であり、来年度予算案の平成28年度末予定貸借対照表におきましては、保有資金は約455億円と見込まれます〉
〈平成13年度末の(市場関係の)企業債残高(借金)は約954億円であり、来年度予算案の平成28年度末予定貸借対照表におきましては、企業債残高は約3763億円と見込まれます〉
つまり、豊洲移転によって資産はこの15年間で6分の1に減り、代わりに借金が約4倍に増えているということ。豊洲移転には既に6000億円近いカネが投じられているのである。
「豊洲移転がパーになれば、これまでの6000億円近いカネがドブに捨てられることになる。このため、都はもう後戻りできないと何が何でも豊洲移転を進めるでしょう。しかし、今のままでは移転はムリだから、何らかの対策が必要になる。開場延期による営業補償、新たな汚染対策費、再度の環境アセス……。今後、数千億円規模の負担は免れません」(都政担当記者)
今までの費用と合わせると、豊洲移転には少なくとも1兆円規模のカネが必要になる計算だ。「築地の改修はカネがかかるから安い豊洲へ」だったはずなのに、こんなバカな話はない。小池百合子都知事はきのう(23日)の会見で、豊洲問題について「犯人捜しが目的ではない」なんて言っていたが、冗談じゃない。犯人を締め上げて責任を追及しなければ都民も納得しない。それに犯人を特定する“証拠”はいくらも残っているのだ。
「例えば、08年12月15日に開かれた『第8回豊洲新市場予定地の土壌汚染対策工事に関する技術会議』。会議録には、都職員が改正土壌汚染対策法に触れつつ、豊洲市場の地下について『地下水浄化ができるような、そういった作業ができるような空間も確保する(略)こういった対策を東京都としては考えていく』と発言しています。要約すれば『都は地下空間をつくろうと考えている』と断言している。ここから遡れば、どこに“真犯人”が潜んでいるのかが分かります」(前出の担当記者)
都民に1兆円規模のカネを負担させるオトシマエを、きっちりつけてもらおうじゃないか。
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