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鈴木宗男と佐藤優が外務官僚から追放された本当の理由−(天木直人氏)
http://www.twitlonger.com/show/n_1sp424h
16th Sep 2016 市村 悦延 · @hellotomhanks
きょう9月16日の東京新聞「本音のコラム」で、佐藤優が「鈴木宗男事件」と題して書いている。
ウラジオストクで行われた日露首脳会談に関して新聞、テレビ、週刊誌の記者から
何度も取材があったが応じなかったと。
その理由がふるっている。
過去の経緯について勉強せず、自分から説明されたことをそのまま記事にしようとする記者を
自分は相手にしないというわけだ。
いかにも「知の巨人」を売り物にする佐藤優らしいこけおどしだ。
そこで佐藤優があげている、「記者が知っておかなければいけない過去の経緯」は次の三つだ。
すなわち、一つは日本が1951年のサンフランシス講和条約で千島列島を放棄したこと、
二つは1956年の日ソ共同宣言で平和条約締結後にソ連は日本へ歯舞群島と色丹島を
(返還ではなく)引き渡すことにしたこと、
(筆者註:佐藤優は、この違いの重要性をご丁寧に次のように解説してみせている。
つまり「返還」なら領土を返すことになるが「引き渡し」なら善意で贈与するという説明が可能になると)
そして三つ目は、二島返還を主張したために鈴木宗男と自分が外務省から追放されたこと、である。
もちろん佐藤優がこのコラムで言いたかった事は三つめの経緯だ。
つまり彼がきょうの本音のコラムで言いたい事は、
いま安倍首相がやろうとしていることは二島返還先行だ、
まさしくそれは鈴木宗男がやろうとしたことのコピーである、
先見の明があった鈴木宗男(と自分)が、なぜあの時国賊と叩かれ逮捕までされたのか、
それに片棒を担いだメディアが反省もせずによくも俺に取材協力できるものだ、
勉強し直してから来い、というわけだ。
そして佐藤優は、それを恨むでもなく、
「14年経って領土交渉のスタンスがまともになったのでよかったじゃないか」と本心から喜ぶところに
鈴木宗男氏の魅力がある、とそのコラムを締めくくって、利用し続ける鈴木宗男に義理を果たしている。
このコラムを読んだ読者は、なるほどそういうことなのか丸め込まれるに違いない。
しかし私をごまかす事は出来ない。
確かに北方領土2つ返還を唱えた鈴木宗男を当時の外務省は警戒した。
しかし外務省が鈴木宗男と佐藤優を排斥しなければならなかった本当の理由はそれではない。
本当の理由は、二言目には、俺の言う事を聞かなければ首にすると脅す鈴木宗男と、
その鈴木宗男の威力を利用して増長した佐藤優を排斥しなければ、
外務省という組織が崩壊すると危機感を持った外務官僚の組織防衛だったのだ。
いまも昔も、鈴木宗男と佐藤優は何も変わっていない。
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