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豊洲延期だけでいいのか “利権の巣窟”東京五輪も中止が筋
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/189858
2016年9月14日 日刊ゲンダイ 文字お越し
五輪施設を視察する小池都知事(C)日刊ゲンダイ
東京・築地市場の移転に関し、移転先の豊洲新市場の建物地下で適切な土壌汚染対策が施されていなかった件は、看過できない大問題だ。
汚染対策に必要な「盛り土」が行われず、主要な建物の地下が空洞で、地下水が流れ込んでいるというのだが、担当部署の幹部らは、このことを把握しながら、市場関係者に伝えていなかった。都庁内でも情報は共有されず、「汚染対策をした」と虚偽の説明を続けてきた。
「豊洲はもともと使い勝手が悪いといわれていましたが、いったん移転を延期して調べてみたら、次々と問題が明らかになってきた。そもそも土壌汚染が問題視されていた土地で、都は対策を講じるから大丈夫と言って移転を決めたのに、肝心の対策がなされていなかった。建物が出来上がっているため埋め直すこともできず、いまさら抜本的な土壌汚染対策工事を行うことはできないという。信じられないことで、豊洲の土台だけでなく、都政の土台が揺らぐような問題です。それでも強引に移転を決めた上、これだけズサンな仕組みが横行してきた裏には、何らかの利権優先主義があったと疑われても仕方がない。移転を決めた石原慎太郎元知事の責任は重大です」(政治学者の五十嵐仁氏)
その石原は13日、BSフジの「プライムニュース」に生出演。築地市場の移転問題について、「(知事時代の)僕は騙されたんです」と責任を回避していた。
さらには「してない仕事をしたことにして、予算を出したわけですから。その金は、どこに行ったんですかね?」と他人事みたいにスッとぼけていたが、ほんとフザけてる。
土壌汚染対策には約858億円もの税金が使われたのに、これだけ問題が明らかになっても、誰も責任を取らない。そういう仕組み自体が闇深い。果たして、移転は延期だけでいいのか。白紙撤回すべきではないか。
■「五輪のため」なら疑惑に目をつぶるのか
豊洲新市場が完成している以上、「いまさら止められない」という声は多い。
「そんなむちゃな」というのだが、1995年、当時の青島幸男知事が世界都市博覧会の中止を決めた時のことを思い出してほしい。
開催を翌年に控えて準備が整い、もう撤退は無理だと散々言われたが、中止しても都民は何も困らなかった。
「当時、都議会は100対23の大差で都市博の中止に反対する議決を行いましたが、青島知事は中止を断行。知事には専決処分という権限があり、議会が反対しても独断で決定を下すことができるのです」(都政関係者)
都市博の中止によって、会場となるお台場臨海地区の再開発も止まるのではないかと危ぶまれたが、結局それなりに進んだ。
「準備段階だった都市博と違い、すでに造ってしまった豊洲新市場への移転を中止するのは大変な作業ですが、白紙撤回も視野に入れて考えるべきです。五輪のため、五輪に間に合わせるためという理由で、食の安全・安心をないがしろにしていいはずがありません」(五十嵐仁氏=前出)
築地市場の移転も五輪ありきの話だった。東京五輪招致が決まると、築地市場の跡地を通る道路建設の話が一気に進み、あれよあれよで豊洲移転の“タイムリミット”が定められた。五輪のための道路を通すには、11月7日に移転しないと間に合わないという理屈がまかり通ってきた。
この道路がまた“いわく付き”なのだ。築地市場を通り、晴海の選手村と新国立競技場を結ぶ環状2号線は、五輪のメーンストリート。その五輪道路の関連工事を、“都議会のドン”こと内田茂都議と関係の深い企業が複数、受注している。
こうなると、五輪でも利権絡みの怪しげな話がわんさか出てくることは、容易に想像がつく。
利権が渦巻く(C)真野慎也
利権屋は「儲け逃げ」でツケは国民都民に回される
五輪組織委の森喜朗会長は昨年、大会開催費が「2兆円を超すかもしれない」と発言したが、立候補ファイルで示した当初の大会開催費は7340億円だった。3倍に膨れ上がるなんて詐欺的だ。差額はどこに消えるのか。
新国立競技場もそうだが、とりわけ目立つのが建設費の膨張だ。「週刊文春」(9月15日号)では、組織委の森会長と関係の深いゼネコンが、巨額予算の五輪施設を次々と受注した不透明な経緯を詳報。ドン内田が役員を務める会社も、バレーボール会場の「有明アリーナ」や水泳の「オリンピックアクアティクスセンター」など、複数の施設工事を受注している。
「石原都知事の時代から、五輪利権を漁ってきたのが自民党です。血税がゼネコンや利権政治家に流れる構図が出来上がっている。たとえ後でウソがバレて非難されても、懐に巨額のカネが転がり込んでくればそれでいいと考えているから、平気で国民や都民を騙しにかかる。招致の裏では怪しいカネも動いたといわれています。十分な見返りがあるから裏金まで使うわけで、五輪は巨大な利権の巣窟になっている。市場の移転延期でボロボロと問題が発覚したことで、都民は五輪についても疑いの目を向けています。誰がどんな利権を手にして血税を懐に入れているのか、徹底的に調べて膿を出し切る必要がある。この際、市場の豊洲移転だけでなく、五輪の中止も含めた全面的な見直しが必要です」(政治評論家・本澤二郎氏)
小池都知事がそこまで決断できれば大したものだが、まぁ期待するだけ無駄だろう。なぜなら、小池もまた利権漁りの当事者だからだ。お台場カジノ構想に反対だった舛添前知事が失脚し、カジノ推進派の小池知事が誕生した途端、カジノを中心とした統合型リゾート(IR)の推進勢力が勢いづいている。
■原発汚染水対策と構図は同じ
IRは安倍首相も成長戦略のひとつと位置付け、国会に法案が提出されたものの、「五輪に間に合わない」と断念して継続審議になった。このIR推進法案が、秋の臨時国会で再審議されるという話が浮上してきた。お台場カジノは、安倍とゴルフを繰り返してきたフジテレビ日枝会長の悲願でもある。五輪とカジノ、安倍マリオ官邸も巻き込んで、また新たな利権の争奪戦が始まるわけだ。
「利権の組み替えはあっても、安倍政権が五輪に向かって突き進んでいく姿勢は変わらない。リオの閉会式にマリオの扮装で登場し、五輪を政治利用した安倍首相ですから、東京五輪を最大限に利用して、ナショナリズムの高揚にも使おうとするでしょう。その先にあるのは、全体主義であり、国家統制社会です。安倍首相は世界に向かって、原発事故の汚染水は『アンダーコントロール』と大ウソをついて五輪を招致しましたが、原発事故が五輪開催までに収束する見込みもない。その事実から目をそらし、福島の現状にフタをして、原発再稼働に走っている。利権屋を儲けさせ、五輪を利用することしか考えていないからです。裏金疑惑もさることながら、こんな汚れた五輪を開催する意味が本当にあるのでしょうか。五輪を名目にジャブジャブと税金がつぎ込まれ、借金はさらに膨らみ、そのツケは国民に回されるのです」(本澤二郎氏=前出)
原発事故の汚染水対策で「切り札」とされた凍土壁も、一部が凍らないなど効果は怪しく、汚染水の日量は約400立方メートルのまま減っていない。350億円もの国費が投入されたのに効果がないなんて、ゼネコンにカネを落とし、東電を延命させるための仕掛けでしかなかったということか。
五輪も同じだ。疑惑まみれの運動会に2兆、3兆とつぎ込む余裕があるのなら、カネと人員を復興に回した方が、どれだけ日本のためになるかわからない。これだけのカネがあれば、待機児童の問題だって解決できるだろう。建設費で一部の業者を潤わせた巨大施設の維持管理費は、五輪後も都民にのしかかってくる。権力者とゼネコンは“儲け逃げ”だ。それを世論は許すのか。築地市場の豊洲移転がダメというなら、利権まみれの五輪も中止が筋だ。
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