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オバマ・安倍会談を断られて嘆いた外務官僚ー(天木直人氏)
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9th Sep 2016 市村 悦延 · @hellotomhanks
私の役割は、大手新聞をはじめとしたメディアの公開情報に目を凝らして、
見つけた貴重な情報を読者に知らせることだ。
しかし、とてもすべてに目を配ることは出来ない。
そして、見つけた興味ある情報のすべてを書き尽くすことは出来ない。
しかも、その情報を、どう、的確に、解説するかは頭を働かす作業だ。
これから書くことも、あくまでも私が選りすぐった、ほんの一握りの公開情報ひとつであり、
それを私が自らにの思うままに判断して書くひとつに過ぎない。
そう思って読んでいただきたい。
きょうの朝日新聞に外務官僚の嘆きが書かれていた。
そこに私は今の日本外交の姿を見る思いで最大の関心を持って読んだ。
おそらく今回で最後になるだろう安倍・オバマ首脳会談の実現は、
今度の安倍首相の外遊の大きな目玉になるはずだった。
だからこそ安倍首相は何としてでも実現したいと思い、
外務官僚も必死でそれを実現しようと米国側に働きかけた。
ところがついに実現がかなわなかった。
その外務官僚の落胆ぶりを、きょうの朝日新聞は伝えていた。
私が注目したのは、そこに書かれていた外務省幹部の次の言葉だ。
つまり、これで当分は米国との仕事はなくなったと、
喜びとも哀しみともつかない言葉をうそぶいたというのだ。
私は外務官僚だったからよくわかる。
オバマの最後の対日外交は、首脳会談の見送りという冷淡な判断で終わった。
これでは、いまさらオバマ大統領との実のある外交など期待は出来ない。
しかも米国は大統領選一色になり、オバマ大統領は文字通り死に体だ。
どっちが勝っても、新しい大統領が動き出すのは来年の一月からだ。
つまりこれから半年間は対米外交は動かしたくても動かない、ということだ。
対米外交がすべての外務官僚にとっては格好の息抜きになる。
本当はそうではなく、辺野古問題やTPPで、外務官僚は国民の為に働かなければいけない。
しかし、対米従属外交だから、決してそうはしない。
米国が動かなければ仕事が無くなるのだ。
外務省の幹部にとっては対米外交が日本外交のすべてだから、日本外交そのものがお休みになる。
それは疲れ果てた彼らにとっては格好の息抜きだ。
しかし、喜んでばかりはいられない。
仕事がなければメディアは書かない。
自分たちの存在感が無くなる。
だからどうでもいい外交をつくって仕事をしている振りをすることになる。
それがまさしくパフォーマンス外交なのである。
もちろん外交はそうあってはならない。
辺野古移設にしても、TPPにしても、アジア外交にしても、米国が機能しない今こそ、
日本の国益に沿った自主外交を行うべき絶好のチャンスなのだ。
しかし、その発想は今の外務官僚の頭から完全に消えうせてしまっているのである。
戦後70年経って、ここまで日本外交がダメになったということだ。
それを見事に教えてくれた、きょう9月9日の朝日新聞の東アジア首脳会議の記事である。
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