新潟県知事定例記者会見 平成28年8月31日(水) https://www.youtube.com/watch?v=3gGPUVnh0-g&feature=youtu.be平成28年8月31日 泉田知事定例記者会見要旨 2016年09月01日 こちらから録画をご覧いただけます 1 日 時 平成28年8月31日(水) 2 場 所 記者会見室 3 知事発表項目 ・新潟県内経済の概況(6月〜8月)について ・平成28年度9月補正予算概要について ・平成28年9月県議会定例会提出議案について 4 質疑項目一覧 ・9月県議会について ・知事選撤退について ・日本海横断航路に係る船舶調達について ・平成28年度9月補正予算概要について ・台風第10号への対応について ・原発関連問題について ・平成28年9月県議会定例会提出議案について 5 知事発表(14:00〜14:14) (新潟県内経済の概況(6月〜8月)について)(文頭に戻る) 新潟県の経済動向を説明します。全体の概況ですが、県内経済は踊り場の状況という認識です。(新潟市消費者物価指数のうち)生鮮食品を除く総合指数は今年度に入ってからも前年度を下回る状況が続いています。物価全体の話とは別に、(エネルギー価格等の)県内企業の購入にメリットがある部分についても前年を下回る状況になっています。県でも産業連関表を回してみますと、円高が進むとやはりマクロ経済全体にはマイナスということで、昨今の情勢は少し横ばい圏内ながら先行き不安が出ているという状況だと思います。また公共事業についても前倒しということで進めていますが、前年を下回る状況になっています。全体として踊り場の状況に加えて、中国をはじめとする海外経済や為替の動向等に留意する必要があるという判断です。今後、政府の経済対策が出てきますので、ここに期待するということも含めて、9月の補正予算を県議会に提案したいと思います。各論の「個人消費・物価」ですが、弱い動きになっています。「住宅投資」は(住宅ローンの)金利が下がっており、少し持ち直しの動きがみられると評価してよいと考えています。「設備投資」については、先行き不安が企業に広がっているという部分があり、弱い動きがみられています。「公共投資」は前年を下回っています。「生産」は横ばい圏内の動きと認識しています。「雇用」は一部に弱さはみられますが、持ち直しています。ただ東京都との格差が生じています。特に新潟経済の場合は、東京にかなり大きく繋がっていますので、ここが高くなると人口社会減が加速します。新潟よりもはるかに高い有効求人倍率が東京に生じることで、雇用情勢の悪化というのも懸念されます。「企業」の見通しについては弱い動きということです。基調判断については、横ばい、「踊り場の状況が続いている」という判断になります。 報道資料 新潟県の経済動向 (平成28年度9月補正予算概要について)(文頭に戻る) 9月補正予算(案)の規模(一般会計)は491億円で、(補正の規模としては)大きめになっています。9月補正後の規模は1兆3,585億円となり、平成28年度当初比で3.8%増となります。 歳出のポイントは大きく分けて2つあります。国経済対策への対応として378億円、県独自対応等として113億円(の補正)が主な内容です。国経済対策への対応については、地方創生の取組という点で、特に農業農村の持続的発展に向けた設備の老朽化対策等を行っていきたいと思います。地域の競争力強化を図る社会資本整備も実施して参ります。県民の安全・安心の確保という点では、防災減災対策に加え、老朽化が進んでいる道路、橋、トンネルなどといった施設の対応を進めていきたいと思います。放射線防護対策については関心が高いところだと思いますが、いざ事故が起きたときに避難できるシェルターのような機能を持ってもらう対策も推進したいと思います。県独自対応等については、地方創生の取組という点で、県内観光・地域産業の振興を行いたいと思います。多くの人の出入りが生じるような支援策を講じたいということです。さらに未来に向けた投資ということで、個を伸ばす人づくりを推進します。県民の安全・安心の確保という点では、地域医療の確保、防災減災対策や老朽化対策を推進して参ります。 歳入のポイントですが、国庫支出金等による特定財源は297億円です。一般財源194億円のうち県債は184億円ということで、ほぼ県債となります。諸収入10億円は宝くじの(売上げによる)収入となります。 主な事業の概要ですが、(国経済対策への対応のうち)農林水産部関係の「県育成品種海外流出防止対策事業」は、県が育成している品種の海外への流出を防止したいと。きちんと県内にメリット、利益が留まるような対策をとりたいということです。「経営構造対策事業」は産地収益力の向上や担い手の育成強化等を図るためのものです。「県産材サプライチェーンプロジェクト事業」は、県内で木材が増えてきて、毎年太っていく部分を有効に使い切れていない中において、サプライチェーンをうまく回すことで、県内の森林資源を有効活用できるようにしていくための支援事業となります。 農地部関係では、「県営経営体育成基盤整備事業」により、経営体育成のための基盤整備を実施したいと思います。 防災局関係の「原子力防災対策費」は、原子力災害等の緊急時対応のためのものです。 土木部関係では、「橋りょう維持修繕費」、「隧道維持修繕費」を計上しています。 教育委員会関係では、「高校大規模・耐震改修費」という(補正)予算を計上しています。 県独自対応等のうち地方創生の取組ですが、産業労働観光部関係では「“ものづくり産業”の人材確保推進事業」を実施します。具体的には、にいがた企業情報ナビの機能強化、若年求職者を対象としたものづくり体験・企業見学、ものづくり企業と若年求職者とのマッチングを図るための企業説明会等を実施したいと思います。(産業労働観光部と)農林水産部との共同プロジェクトである「インバウンドの拡大を契機とした総合的な産業振興事業」は、(海外エージェント招聘等の)プロモーション活動の強化、アンテナショップの多言語化、現在、輸出が伸びている清酒の輸出促進や訪日外国人向け商品の開発、訪日外国人向けの(県産品の)PR強化等を実施して参ります。 農林水産部・教育委員会関係の「農業総合研究所研究施設整備事業」ですが、CLT工法を導入し、木材の利用拡大を図っていきたいと思います。「少年自然の家建設費」ですが、こちらも同様に、(施設整備に当たって)CLT工法を導入します。(CLTは)ひき板を並べて強化した素材なので(木造でも)4階以上の建物が建てられるのですが、こういったものをまず公共施設から導入し、それが民間に広がっていくことを期待しています。 交通政策局関係の「新規路線開設支援事業」、「新規路線開設活動費」ですが、新規就航する台湾線の早期安定化を図るための支援や、新規路線の開設に係る活動費を計上したいと思います。 「新潟空港路線利便性向上活動費」、「国際線利用促進事業」ですが、今後、ソウル線の運航ダイヤが変更されます。今までは新潟から海外に行くときに大変便利なダイヤとなっていたのですが、今度は海外から新潟に入ってくるときに便利なダイヤに変わると。朝、現地を出発すると、お昼くらいには新潟に着いて、帰るときは午後(に新潟出発)でよいということで、インバウンドのお客さんが来やすいダイヤとなるので、ソウルを始めとした海外に向けて新潟をPRするための事業費となります。 教育委員会関係の「競技水準向上対策・強化事業費」ですが、リオデジャネイロオリンピックも終わり、いよいよ次の東京オリンピックを目指して選手強化が行われていきます。冬の大会も同様で、(平成30年2月に本県で)国民体育大会冬季大会スキー競技会が開催されるので、競技水準の向上、強化を実施したいと思います。 総務管理部関係の「県立看護大学大学院博士課程設置準備事業」ですが、有資格の教授を増やし、看護師を養成する先生を養成するところに結びつけることで、看護師不足の解消に向けて取組を進めていきたいと思います。 債務負担行為となりますが、「新潟食料農業大学新設支援事業」も計上しています。 (県民の安全・安心の確保ですが、)福祉保健部関係の「県央基幹病院新築事業」は、事業の進捗(に必要な経費)を諮りたいと思います。 農地部関係の「震災対策農業水利施設点検・調査計画事業」は、農業水利施設等の耐震性点検・調査を実施したいと思います。 警察本部関係の「妙高警察署建築調査費」は、妙高警察署の建て替えに向けて、(用地測量)調査を行うものです。 その他のものとしては、農林水産部関係の「森林整備加速化・林業再生基金事業」を計上します。 交通政策局関係の「ほくほく線鉄道安全輸送設備等整備事業」ですが、北陸新幹線開業に伴い、並行在来線はえちごトキめき鉄道として(JRから)分離しました。そのときに国から約830億円の支援をいただいたことで、(えちごトキめき鉄道は)経営が安定しています。一方、北越急行は、北陸新幹線の開業に伴い、特急「はくたか」の収入がなくなりました。将来的に経営が厳しくなるので、早めにフレームワークを作り、少しでも長く安定的な運行ができるようにすると。ほくほく線(を運営する北越急行(株))の経営が安定するための支援策について関係市町と合意できましたので、補正予算を計上します。 平成28年度9月補正予算(案)の全体フレーム 平成28年度9月補正予算概要 (平成28年9月県議会定例会提出議案について)(文頭に戻る) 平成28年9月県議会定例会提出の主な議案です。 第110号議案「特別職の職員の給与に関する条例の一部改正について」は、日本海横断航路計画が円滑に進んでいない事案に関し、知事としての責任を明らかにするため、給料月額を減額するものとなります。 第111号議案「新潟県麻薬及び向精神薬取締法施行条例の一部改正について」は、麻薬小売業者間譲渡許可の適切かつ円滑な審査制度を構築するため、所要の改正を行うものとなります。 第112号議案「新潟県魚沼基幹病院事業の設置等に関する条例の一部改正について」は、県央基幹病院の設置に向けた準備のための条例改正となります。 第113号議案「新潟県旅館業法施行条例の一部改正について」は、旅館業法施行令の改正等に伴い、簡易宿所営業に係る構造設備の基準を緩和するための改正です。Airbnbなどを利用して多くの方の宿泊が民泊という形でなされるよりも、しっかりとした許可を受けた中で(宿泊者の受け入れ等を)行うための条例改正です。 第115号議案「新潟県建築基準条例の一部改正について」は、建築基準法の改正によるもので、(特定用途誘導地区内における建築物の容積率及び建築面積の最低限度の特例について、)許可申請手数料を定めるものとなります。 第118号議案、第119号議案の「契約の締結について」は、それぞれ新潟港万代島旅客上屋耐震改修建築工事と加茂病院衛生設備工事に係る工事請負契約の締結について、県議会での議決を求めるものとなります。 第121号議案、第122号議案の「権利の放棄について」は、それぞれ回収の見込みがなくなった新潟県奨学金債権と医業未収金債権の債権放棄を行うことについて、県議会での議決を求めるものとなります。 平成28年9月県議会定例会提出の主な議案 平成28年9月県議会定例会提出議案一覧 6 質 疑(14:14〜15:00) (9月県議会について)(文頭に戻る) Q 代表幹事 知事として最後となる県議会の定例会が来週から始まります。会期中の総務文教委員会では日本海横断航路に関する2度目の集中審議も行われる予定ですが、知事として最後となる議会にどのような姿勢で臨まれるのか伺います。 A 知 事 これまでどおり真摯に対応して、議会の皆様、県民の皆様に県政を説明し、ご理解を賜るように全力を尽くしたいと思います。 (知事選撤退について)(文頭に戻る) Q 朝日新聞 日本は民主主義社会ですからやはり暴力でしたり、脅しでしたり、そういうものが仮にあったのだとしたらやはりそういうようなことは許すべきことではないと思います。知事及びご家族への圧力と言いますか、(知事選に)出ないで欲しいというような、有形無形のそういうことがあったのだったらお話いただくことが、知事にとっても、日本の言論空間にとってもいいことだと思うのです。昨日も伺いましたが、その点はいかがでしょうか。 A 知 事 定義で圧力に該当するかどうかという部分はあると思いますが、昨日申し上げたとおり、日本海横断航路の問題というものを使って、知事選への立候補を取り下げるようにするプロジェクトがあるのだけども、現状はどうかという取材の申し入れを受けたことは事実としてあります。それ以外にささやかれたものをこの場でご紹介することは適切ではないだろうと思っています。 Q 朝日新聞 これまで県市長会の文書についてはある意味政局がらみではないかという見方もありましたが、昨日知事が発表した文書ではそこには触れておらず、新潟日報のことだけでした。この点について、どのようにお考えになっているかを伺います。 A 知 事 県市長会の文書に対しては、基本的に要請についてはお受けしますと回答しています。ただし、森元長岡市長とも意見が合わなかったところですが、原子力防災、汚泥等の取扱いをどう考えるのかと。例えば原子力発電所の中で採用されている基準というのは、今の一般環境中の基準より厳格なのです。原子力の専門家である人々が守らなければいけない基準よりも80倍緩い基準が一般環境中に適用されていると。これで汚泥処理をどうしていくのかと。もし汚泥が原子力発電所の中に入ったら、あのまま置いておけないのです。一般のごみ捨て場にあれば放置していいのですが、原子力発電所の中に入ると黄色い缶に入れて厳格に管理しなければいけないと。日本が原発事故を受けて回復途上だからと言って緩められている基準と世界標準だから緩められない中の基準との違い、安全をどう確保するかというところの考え方、安定ヨウ素剤を事前に配布しておくのかどうか等の点についても市町村と十分に協議する必要があるのですが、この点について協議したいと県市長会からの要望に対してお返ししたところ、話し合いをしたいと言ったのですが、文書で返せということで、お話し合いができなかったというのは極めて残念だと思っています。要望については全部受けます。ただし、話し合いをしないといけない、県民の生命・安全に関わる部分については話し合いに応じてもらえなかったことを今でも本当に残念に思っています。 Q 朝日新聞 それは逆に言えば知事選からの撤退とは直接は関係ないと。 A 知 事 それは選挙戦に入ればそこで議論すればいいという腹がありましたので、撤退理由には入りません。 Q 朝日新聞 これまでの知事の原発への姿勢などを支持する方々もたくさんいらっしゃって、ある意味知事のその姿勢を支持するような投票行動をしたい人にとっては選択肢が今の時点ではなくなったかのように見えるところがあります。そう考えると逆に知事が撤退したのは何らかの意中の候補がいるのではないかというのと、どういう選挙戦の構図になるかわかりませんが、知事が実際に働きかけてるのか、もしくはたまたま出てくる人を待っているのかわかりませんが、知事は原発がテーマだと仰っていたので、原発に対して知事と同じようなスタンスで歩もうとする候補者が出てきたら、街頭に一緒に立つとか、そういうような選挙運動を支援するような可能性というのはあり得るのでしょうか。 A 知 事 今後どうなるかということなのですが、昨日の会見で申し上げたとおり、東京都知事選挙と比べると告示までまだ1か月あるという状況です。本来、新潟の未来をどうするべきなのか、例えば原発、原子力防災とどう向き合うべきなのかということを真剣に議論する選挙になるべきというのがこの秋の新潟県知事選挙なのだと思います。しかしながら、先ほども申し上げたとおり、(日本海横断航路の)船舶の問題というのが前に出てくると、県民が今後新潟県、故郷をどうするのかという議論ができなくなってしまうと。そういったことも念頭にあって、撤退をするという決断をしたわけです。従って、無投票というのはやはり避けるべきだと思っています。ぜひ選挙戦でしっかりとこの辺りの議論、放射性物質をどう扱うのか、県民の安全を守るための安定ヨウ素剤の配布はどうあるべきなのかといった辺りを議論して、地域全体のコンセンサスになっていくような選挙戦になることを期待しています。誰が出てくるか、どうするかについては仮定の話ですし、去りゆくものがお話しする話ではないと思っていますので、私からは特にコメントはございません。 Q 朝日新聞 去りゆくものではあるけれども、任期中に選挙戦があったりするので、任期中ではあるけれども、立つ可能性はないことはないかもしれない。 A 知 事 まだ候補も出ていませんので、ぜひ活発な選挙戦になることを期待したいと思います。 Q NHK 今朝の朝刊で、地元紙(新潟日報)が見解を仰っていたと思いますが、あらためてご覧になってどのようにお感じになりましたか。 A 知 事 ちょっと忙しくて斜め読みしかできなかったのですが、申し上げると、圧力ではないかというところなのだと思いますが、県からは都合約10回ぐらいだと思いますが、事実に反する記事についての訂正を求めました。事実に反する記事の訂正を求めると圧力だと言われても、少し理解ができないなというところが正直だと思います。もし圧力だと仰るのであれば、県からはこういう申し入れがありました。これに関して我が社はこう思いますということを紙面上で議論すればいいのではないかと思うのです。特に「窓」欄という読者の投稿欄があるのですが、ここで説明責任を果たせという投稿が編集によって載ったわけです。県は2日後には回答を作ってお送りしました。待てど暮らせど載らないのでお伺いしたら載せないということだそうです。どうして説明責任を果たせという投稿を紙面に載せておいて、県は回答を出しているのに載せないのかということについてもしっかりと議論すべきではないかと私は思います。民主主義というのは情報を主権者である国民、県民、住民がわかった上で、どうするかということを判断するのが民主主義ということだと思います。特に新潟日報社の場合は40万部を超える発行部数があるわけで、毎日毎日県民に届くという中で、この主張が載せられない。県からはちゃんと回答を出しているのに載せられないということになると、民主主義の基盤が揺らぐのではないかということも懸念しています。 Q 産経新聞 撤退の理由は報道だというのは、社会的な常識に照らすとちょっと考えにくいのです。しかも県のトップを10年以上勤められている方が、文書と囲み取材でも同じように仰っていますが、非常に信じがたいと言うか、あり得ないと思うのです。非常に恥ずかしいことだと思います。情けないと思うのですが、本当の理由は何ですか。 A 知 事 本当の理由は、ちゃんとした声を県民に届けることができないということを認識したということです。先週の記者会見でも申し上げたとおり、(新潟日報社に)直接申し入れをしているのですが、対応していただけない。説明しろと紙面で書かれたので、回答すると載せてもらえない。これで県民の皆さんに訴えを届けるのは難しい。本当に悲しい思いをしたことが撤退の理由です。 Q 産経新聞 撤退の理由は他にはないですか。 A 知 事 ないです。 Q 産経新聞 それだけですか。 A 知 事 もう少し言うと、実はいくつか世論調査、情勢分析を私は見ています。選挙をやれば負けないと思っています。ただし、訴えが届かない形での選挙戦、本来は未来に向けて新潟県政どうするべきか、地域の安全をどう守るべきか、原発、安定ヨウ素剤、原子力防災とどう向き合うのかという未来に向けての議論をすべきなのですが、今の環境だと(日本海横断航路の)船舶問題で県の関与があったかどうかみたいなことがテーマになりますよね。それはもう極めて本意ではないと。本来県民に訴えたいことが訴えられない形でここまで来ていると思っています。だからそれは避けるべきだというのが大きな理由ということです。 Q 朝日新聞 世論調査に関して確認なのですが、それは知事が実際お金を払って調査会社に依頼したものなのか、もしくは公党などが調査会社に依頼してやったもの、どういうものをご覧になったのですか。 A 知 事 コメントは差し控えさせていただきます。 Q 朝日新聞 とりあえず見たは見たと。 A 知 事 もちろんです。 Q 産経新聞 昨日の時点では、今(選挙を)やれば勝てると。今日は、負けないと。ちょっと表現がトーンダウンしていますが・・・。 A 知 事 同じですよ。勝てるということです。トーンダウンしていません。勝てますという報告が出ましたということです。 Q 産経新聞 今(選挙を)やれば勝てるとか勝てないとか、それは非常に有権者に対して私は不遜だと思うのです。審判を仰ぐ立場にある方がそんなに軽々しく勝てるとか勝てないとか言うべきではないと思うのです。 A 知 事 ですから審判は受けないということです。それで今日はお話をさせていただいています。 Q 読売新聞 撤退の本当の理由が、ちゃんとした声が県民に届けられないということなのですが、メディアを通して届けられないのであれば、実際にご自身が選挙で街頭に立って直接選挙で訴えたらいいのではないかと率直に思うのですが、その辺りはどのようにお考えでしょうか。 A 知 事 皆さんがどう考えるかということなのですが、毎日40万部発行される新聞と、目の前の聴衆数十人に対する全県を回っての訴えかけがどこまでどう届くのかということについては、やはり差があるかなというのが正直なところですね。 Q 産経新聞 今日の新潟日報社の朝刊の1面に、正当な記事への圧力という見出しで、服部編集局長がコメントを掲載するとともに、社説で県民への説明責任を果たしてもらいたいという趣旨の掲載がありました。先ほど受け止めはお聞きしたのですが、今後本当の声を県民に訴えるという責任、責務というのは出馬を断念して以降もある程度求められていくと思うのですが、今後新潟日報社の説明責任の在り方について、どのようにお考えですか。 A 知 事 ぜひやっていただきたいのは、事実に反する部分というのを県は具体的に指摘しているわけです。これについて、どこが新潟日報社と主張が違うのかということを紙面上で議論していただきたいのです。それから説明しろという投稿を「窓」欄に載せて編集した以上は、県からの回答を握りつぶさないでいただきたいのです。その上で議論したらいいのだと思うのです。残念ながらそういうことがなされない形で情報が出ないと。県のホームページは数千アクセスで、もう一方は40数万部が毎日出ていますというのは、やはり議論にならないのではないかと私は感じています。 Q 産経新聞 今後知事として新潟日報社、あるいは多様なメディアを通じてどのような発信、働きかけをしたいと考えていますか。 A 知 事 私はこれで去りゆく者ですから、老兵は去りゆきます。個人になったときはいろんなことがあると思いますが、今知事としてやることは、やはり県民の皆様の付託に誠実に応えて県政を推進するということだと思っています。 Q 毎日新聞 今ほど知事は老兵は去りゆくと仰いました。一方で、春先の県政報告会で、原子力防災に関しては訴えていきたい、誰が言おうと訴えていきたいと、非常に情熱をもって仰っていたと思いますが、その話とは少し矛盾はしていませんか。 A 知 事 先ほど申し上げたとおり、今回の選挙がこの日本海横断航路の船舶問題ということになると訴えられないのです。皆さん方の関心が船舶(購入)で県の関与があったかどうか(に集まると)。調査を待たないとわからないですが、これまでのところ、だまされた感というのも正直言ってあるわけです。県と言うより現場が。ブローカーが入ってというようなところです。県がどうしたというところばかりに関心が集まると、情熱をもって原子力防災どうあるべきか、原発とどう向き合うべきかというところのお話というのは関心の外ですよね。今までのところ、そういう流れで来ていると思いますので、むしろ引く方が結果として新潟の未来をどうするのか、原発をどうするのかというところに(関心が)行くということだと思いますので、初心貫徹だと思っています。 Q 毎日新聞 まだその情熱は今もお持ちだと思いますが、選挙の世界、政治の世界以外のところでも訴える機会というのはあるのではないかと思います。それに関してはどのように今後展開されていきますか。 A 知 事 このあとの身の振り方の質問みたいに聞こえるのですが、今は知事職ですので、知事の職務を誠実に執行してまいりたいと思います。 Q 新潟日報 今回の選挙は、知事の後援会が自民党や公明党など各党に推薦願を出していたわけですが、各党が前回まで(の知事選)と違って、告示1か月近く前まで対応を決めていないという状況について、その理由、原因については知事としてはどのように分析していますか。 A 知 事 認識はあるのですが、新潟県として行政のための記者会見ですので、今はコメントは差し控えたい思います。 Q 新潟日報 認識というのは・・・。 A 知 事 泉田個人としては認識はあります。でもこの場で新潟県知事として議会の中の推薦プロセスを発言するのは控えたいということです。 Q 新潟日報 行政官としてという部分があるのかもしれませんが、県民に発信したいというのがあれば、その辺りについてはきちんとお答えいただけないものでしょうか。 A 知 事 先ほどから申し上げているとおり、新潟県知事としてコメントする話ではないと思うのです。個人泉田裕彦としてどうするかという場であればお話しますが、この会見は新潟県知事会見ですので、新潟県知事が議会の推薦プロセスをお話しするというのはやはり避けるべきだろうと。場が違うと考えています。 Q 新潟日報 今選挙をやれば勝てるというお話だと思うのですが、各党の推薦などが未定だったり、これまで知事を応援していた団体なども一部森さんを支援するという話もあるわけですが、そうした中で選挙準備というのは実際選挙戦をやるという意味において考えられていたのでしょうか。 A 知 事 新潟県知事としてコメントする事柄ではありませんので、個人として聞かれる場があれば答える可能性はありますが、この場でのコメントはいたしません。 Q TeNY 知事の撤退が発表されて東京電力の株価が上がったりしているのですが、どのように受け止めていらっしゃいますか。 A 知 事 そうなんですよね。森市長の出馬会見のときは上がってないと受け止めているのですが、私が撤退すると上がるというのは世の中そういうふうに見ていたのかと、素直にそのまま受け止めています。 Q TeNY 今まで厳しい姿勢をしていたわけですが、それが逆に(柏崎刈羽原発の)再稼働に進んでいくのではないかという・・・。 A 知 事 先ほど申し上げたとおり、次の新潟県知事選挙が日本海横断航路問題への県の関与がテーマではなくて、自分たちの故郷をどうするかというテーマで議論が進んでいくと。また株価も影響を受けるかもしれないので、今は予断をもって何かお話する段階ではないと思っています。 Q NHK 今日、第1回目の合同検証委員会が開かれますが、これまで原発、原子力の政策を力を入れてやっていらっしゃって、途中で、10月で任期が終わられると。どのようにご覧になっているのですか。 A 知 事 外部から見守っていきたいなと思います。 Q NHK 知事は今まで(福島第一原発事故の)検証と総括なくして(柏崎刈羽原発の)再稼働の議論はないと仰っていましたが、それはどのように捉えているのですか。 A 知 事 だからこそ、福島(第一原発事故)の検証と総括、それに対する対策をどうしていくのかというところは、次の県知事選挙で議論していただきたいテーマということだと思います。今福島県からも大変大勢の方が新潟県に避難をして来られているわけです。この方々の苦しみというのは新潟県民は肌身で感じているわけですので、これに向き合った選挙、自分たちで意思表示ができるような選挙戦を期待しています。そのためには退いた方がいいということだと思います。 Q NHK 引くことについて、もしかしたらすごい(柏崎刈羽原発の)再稼働に向けて進むかもしれない、わからないですけど、それについて何か・・・。 A 知 事 反対なのだと思うのです。私が(知事選に)出ると多分、日本海横断航路問題が全面に出てきて、選挙戦のテーマになると。私が引くとそうではなくて、新潟に未来をどうするか、原発にどう向き合うのか、原子力防災どうするのかという純粋な議論ができるということなので、引いた方が思いが遂げられるということなのではないでしょうか。 Q NHK 期待していらっしゃる方がたくさんいたと思うのですが、そういった方は知事がこの問題を見捨てたというふうに捉える方もいらっしゃるかと思うのですが、そうではなくて、最善の道だと。 A 知 事 そうです。だから私が(知事選に)出ると争点がずれるという状況まで来ていると思っています。先ほど冒頭で申し上げたとおり、新潟日報社には度重なる申し入れをしました。事実と異なる点の修正を求めたのであって、何か圧力をかけたということではないのです。間違っているところだけ直してくださいと言っただけです。それをやらないとやはり誤解が広がっていくと。例えば県が虚偽答弁をしているかの印象を持ってしまうということになると、やはり県行政の信頼問題みたいな、今より過去を問う選挙戦になってしまうのだと思うのです。違うと思うのです。未来を問う選挙戦にするためには引かざるを得ないので、本当に大勢の人から応援していただいたことに感謝していますし、もう一回出てくれという声も頂戴しています。署名するからというお話もいただきました。でも、私が(知事選に)出ると争点がずれる可能性があるのでご理解いただいて、ぜひ新潟の未来を語れる候補で選挙戦をやっていただきたいと思います。 Q 新潟日報 先ほどから知事が仰っていますが、新潟日報としては事実を書いております。知事及び桐生交通政策局長からの申し入れも、適正な報道を求めるというものが多くて、適正な報道をしているのに適正な報道を求めると言われて、はいそうですかで終わりですし、事実を書いている以上、それを直せという圧力には私たちは屈しられないのです。これは回答はいいです。あと、先ほどから選挙戦になったら40万部以上の新聞社と自分の街頭演説とを同じように並べ立てて、まるで私たちが偏向している報道をするかのように仰っていますが、これに対しては抗議いたします。これも返答は結構です。あと、争点化の話ですが、今回の日本海横断航路の問題は新潟県庁の体質ですとか、今後どうするかといった非常に県の未来に密接に関わっている問題だと認識しています。それが争点になったらいけないというのを、まさに当事者である知事本人が仰るというのは非常に有権者に対して失礼なことではないでしょうか。 A 知 事 まず、訂正を求めています。内容についてもあくまでも適正な報道ということを言っているわけで、自信があるのであれば県の申し入れを書いた上で、我々はこう判断したと紙面上で訴えたらよろしいのではないでしょうか。言論には言論でというのが、私は民主主義の鉄則だと思います。 Q 新潟日報 だからそういう県の要望、申し入れを踏まえて、その翌日なり、翌々日なりに記事として出しております。それが回答です。 A 知 事 こういう県の申し入れがあったというのが出ておりません。それから「窓」欄に対する回答はなぜ載せないのでしょうか。 Q 新潟日報 すみません。それは会社として私ら記者の決めることではないので、今私がここでは答えられません。 A 知 事 では、会社として回答をいただけますか。 Q 新潟日報 先日あったでしょ。 A 知 事 だから「総合的に(判断)」ではなくて、なぜ説明責任を果たせと書いておいて、そこの部分について回答しないのでしょうか。 Q 新潟日報 それはやめましょうよ。ここでは。わかりました。あとで文書なりでください。時間がもったいないから。それは。 A 知 事 どうしてそこはもったいなくなるのですか。大事なところだと思いますよ。 Q 新潟日報 私が答えられないのに今それを言われても仕様がないじゃないですか。 A 知 事 上司に挙げて報告して回答するかどうか、上司に挙げていただけますか。 Q 新潟日報 先日うちの局長が知事に述べたとおりです。 A 知 事 だからなぜ回答を載せないのですか。自らの編集で説明責任を果たせという投稿を載せておいて、県が回答をすると今度はそれを掲載しないという判断が、なぜ「総合的な判断」なのですか。ここを回答いただきたいのです。 Q 新潟日報 それは伝えます。 Q 新潟日報 先ほど、撤退を撤回して欲しいという意見も来ているという話がありましたが、それは知事との個人的なやり取りかと思います。今後、仮に公の場において、要請のような形でそういった意見が来た場合でも、やはり翻意ということはあり得ないのでしょうか。 A 知 事 現段階では今話されたような事態は起きていませんので、コメントするにはなかなか適さないのではないかと思います。 Q 新潟日報 (今日の)朝、そういった(撤回して欲しいという)意見があるが翻意はないかと聞かれたときにはあり得ないと言われていましたが・・・。 A 知 事 煎じ詰めればそういうことです。政治家が一度撤退すると表明したものを、もう一回翻すことがあるのかと。調べてみたら、(そのようなことは)あったらしいのです。私が(そのようなことを)やるという意味ではありませんが、基本的に政治家が出処進退に言及したらそこで決まりです。 Q UX 今後の身の振り方は決めていないというような話もありましたが、今後、原子力防災の点で同調できるような候補者が新しく出てきたり、あるいは森さんの主張で同調できるような面があった場合、支援する予定などはありますか。 A 知 事 そういった事態は起きていませんので、現時点でコメントするのは難しいと思います。 Q 朝日新聞 泉田知事がこれまでの任期の中で、原子力(防災)や原発に関連して印象深かったことはどのようなことでしょうか。 A 知 事 私が就任する30時間前に地震が発生しました。最初の職務は震災対応ということです。特に災害と原子力という意味で言うと、その2年半後に起きた中越沖地震で柏崎刈羽原子力発電所が震災によって火災事故を起こしました。複合災害、世界で初めての原発震災ということだったと思います。複合災害で原発震災が起きると何が起きるのかと言うと、あのときは微量のコバルト60は出たのですが、ほぼ放射能漏れはないという状況でした。しかし、救急車、消防車が現場に到達することがいかに困難で、原子力発電所で火災が起きているときに消火栓が動かないと世界にどのようなメッセージが出ていくのか。また、避難する方々にどのような影響があって、そもそも情報が届かないケースがあるなど、原発震災を疑似体験したのが、中越沖地震だったと思います。免震重要棟ができるきっかけだったのですが、そもそも柏崎刈羽原発とのホットラインが通じないのです。なぜホットラインが通じないのか事後的に確認したところ、ホットラインがある部屋が地震でゆがみ、ドアが開かなくなり、県庁とのホットラインが繋がらなかったということです。何とかしてくれと言ってできたのが免震重要棟です。(免震重要棟が)柏崎刈羽原発だけにあるのはおかしいと言って、(免震重要棟が)福島(第一原発)にもできたのが東日本大震災の8か月前でした。福島第一原発事故の際、何が起きるのかというのは、今度は新潟県として直接的に対応しました。特に福島県からSOSで、電源が落ちてモニタリングポストもうまく機能しないので、新潟県に助けて欲しいと。県からは専門能力を持った職員と機材を送りました。そのあとの展開はいろいろあるのですが、結果として避難された方がどのような形で来られるのか、スクリーニングはどのような形で進めればいいのか、避難所の振り分けはどうするのかなど、当事者の一人として経験しました。原発震災が起きたらどうなるのか、避難するとどのような問題が生じるのか、組織として、職員として経験したので、大変印象深かったと思います。この経験でどこに穴があるのかわかっているにもかかわらず、目をつぶってしまうことは後世に対して責任を果たせないだろうということで、これまで問題点を提起させていただいていると。それがこういう形でもしかすると退任に結びついているかもしれませんが、馬鹿正直で真面目なのかもしれませんが、一生懸命やらせていただいたつもりです。 Q 朝日新聞 昨日発表された文書の中に、東京電力の広告が新潟日報に今年5回掲載されているといいう一文があるのですが、この一文が入った意味は・・・。 A 知 事 事実関係だけです。 Q 毎日新聞 普段、記者会見の際、いつもクールビズでおいでになっている印象があるのですが、今日はスーツでネクタイを締められています。クールビスの期間であるにもかかわらず、そうした服装で臨まれたお気持ちをお聞かせください。 A 知 事 今日の記者会見に臨むに当たって、(次の9月県議会に)最後の議会提案をするということで、気を引き締めるためにも正装で参りました。 Q 共同通信 今日の記者会見の中で再三仰っていますが、日本海横断航路計画に関して県がどうしているのかというところにばかり焦点が当たっていると。さらに、未来をどうするべきかを語るべきとも仰っています。ただ、出馬表明から半年が経ち、選挙戦も間近になっているわけですが、知事は公約を出していらっしゃらないと。向こう4年間で何をやりたいかという話を具体的にされていない中で、県の現状に焦点が当たるということも致し方ないのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。 A 知 事 次の知事選挙は、未来を語り、原発・原子力防災とどう向き合うのか、仕様がないで済まない話ですので、未来を語る選挙にする必要があると私は思います。 Q 共同通信 私が言いたいのは、これまでに公約を出しておらず、知事ご自身も具体的な話をされていなかったですよね。 A 知 事 しています。 Q 共同通信 公約を出していないですよね。 A 知 事 公約でなくても、この記者会見の場でも話をしていますし、今後の新潟県をどうしていくのかという議論をすべきだと、昨日の会見でも申し上げましたし、問題点についても縷々申し上げてきました。そうならないことは仕様がありませんよねと言われるとおり、私が(知事選に)出れば仕様がないということであれば、やはり引かざるを得ないということだと思います。 Q 共同通信 出馬表明されたあと、記者会見の席等でも、例えば(柏崎刈羽原発の)再稼働をどうするのかと聞かれて、(福島第一原発事故の)検証と総括なしに議論はしないという話をされていて、そこから先の話が我々としてもお話を伺っている中で見えないところがあったのですが・・・。 A 知 事 少なくともわかっているところはちゃんとやりたいということで、全国知事会を通じて国に要請しました。結果として、今年の3月11日、原子力関係閣僚会議が開かれ、全国知事会の要請に応えましょうという結論が出たわけです。これまでやってきた福島(第一原発事故)の検証と総括を踏まえて、少なくとも現時点でわかっているものについて、全国知事会経由で国に要請して動かしているわけです。それが見えないのだとすると、しっかり見ていただきたいというのが正直な気持ちです。何のために国から職員が出向してきて、新潟県で共同作業しているのか。過去の検証でわかった問題点をクリアすると。そして、問題点にどう対応するのか考えるために共同作業しているわけですから、ぜひ見ていただきたいと思います。 (日本海横断航路に係る船舶調達について)(文頭に戻る) Q 新潟日報 日本海横断航路計画について、知事は(昨年の)8月24日に出資金に関するレクを受けていると思います。その認識について確認したいのですが、手付金の支払いという説明を受けた上での出資金ということでよろしいでしょうか。 A 知 事 個別の話については時系列表を見ないといけないので、後ほど回答します。(質問を)ペーパーでください。 Q 新潟日報 そのときにはオハマナ号の検船が行われて、絞り込みが進んでいるということは認識されていたと思うのですが、(8月24日のレクのときに)オハマナ号の具体的な状況などについての説明や、やり取りみたいなものはあったのでしょうか。 A 知 事 日付が全部頭に入っているわけではありません。事前に質問を(示して)いただければ準備しておきますが、全ての項目が全部頭に入っているわけではないので、後ほど回答します。(質問を)ペーパーでください。 Q 新潟日報 これまでの(記者会見での)やり取りの中でも知事は明確に出資金のレクと発言されていて、その一連の流れの中でこういった確認をしているわけです。今日になって書面で(質問を出して欲しい)というのは、何か少し意図があるのかというように・・・。 A 知 事 (レクの)日付について焦点が当たっていて、そのことを頭に入れて臨んでいる記者会見ではありません。今日は(9月県議会定例会に提案する)補正予算と条例改正についての記者会見です。当然、そのために(この場に)来ているので、日本海横断航路に関する一連のものを頭に入れて会見に臨んでいるわけではありません。人間が過去に遡って全ての記憶を持っているわけではないので、正確を期して対応するために紙で(質問を)くださいと申し上げています。事前通告があれば準備して来ます。 Q 新潟日報 (質問の紙を渡す先は)事務当局ということでよろしいですか。 A 知 事 結構です。 Q 新潟日報 今月の17日に、法律の専門家から、県がホームページに掲載した文書に対して抗議する文書が送られているかと思います。(法律の専門家が県)ホームページへの掲載を求めているのに対し、こちらについては対応していないようなのですが、対応していない理由は・・・。 A 知 事 具体論については事務当局から回答します。 Q 新潟日報 知事として何か・・・。 A 知 事 具体論を聞きたければ、事前に質問を出しておいていただければ答えを準備します。 Q 新潟日報 知事として判断していないということなのでしょうか。 A 知 事 基本的な方針であれば答えられますが、県政を全部わかっているわけではないので、こういう物が出ているけれどどうかと個別に聞くのであれば、事前に示していただかないといけません。具体的な事実関係の説明を求められても、知事が全て判断できるのであれば組織は要らないのです。確認しないとわからないということなので、紙で(質問を)出していただくか、事前に質問をいただきたいということです。 (平成28年度9月補正予算概要について)(文頭に戻る) Q 新潟日報 「新潟食料農業大学新設支援事業」が計上されていますが、県内の私立大学では定員割れしている中において、こういった新設大学が必要で、県としても支援が必要だと判断した理由についてあらためて聞かせてください。 A 知 事 県議会でも答弁したとおりですし、県議会側からも意見をいただいています。(既存の大学の)定員が全部埋まらなければ、新設大学をつくらないというわけにはいかないのです。定員のうち空いているのは300人程度だと思いますが、(県外に)流出していっている(人が県内大学へ)進学するために足りない定員というのは、数千人単位となっています。定員が空いていて、そこが埋まらない限りは自分たちがやりたい研究をさせてくれる大学がないということでは、(県外への)流出に繋がるわけです。定員(に空き)があると(新設大学を)つくってはいけないということにならないのは、前回の県議会でも議論されたとおりです。県議会側からも、例えば看護師や将来の農業を担う青年などの人材育成が必要という意見もいただいており、それらも踏まえた上での判断ということです。 (台風第10号への対応について)(文頭に戻る) Q UX (台風第10号による)豪雨災害により、岩手県や北海道で被害が出ていますが、県として支援する予定などはありますか。 A 知 事 まず実態の把握が必要ということと、(支援の)枠組みがあります。平成28年熊本地震でもそうだったのですが、全体で(一斉に)わっと支援に行くと受援側がパンクするので、それぞれ幹事県というのが決まっており、その幹事県とやり取りする中で必要な物を支援していくことになります。平成28年熊本地震でもそうでしたが、被害状況が明らかになるにつれて県民募金等をお願いする可能性はあると思います。 Q UX 今後、要請に応じて(対応して)いく準備はしているということですか。 A 知 事 さらに大きな被害が出ると、全国知事会自体が動くことがあります。平成28年熊本地震もそうだったのですが、そういった場合、私が全国知事会危機管理・防災特別委員長ですので、その回しも含めて参画していくと。要請に応じて職員を送るだけでなく、そのフレームワークをどうするかというところに関与する必要があれば、(全国知事会としての動きが)出てくる可能性があると。ただ、平成28年熊本地震の規模と今回の水害の規模(とを比べてどうかというところもあるので)、まずは事実関係をよく把握することが先ではないかと思います。 (原発関連問題について)(文頭に戻る) Q UX 原子力災害時における避難計画が現実にそぐわないという点を常に指摘されているかと思いますが、先週末に関西電力高浜原発で(過酷事故が起きたという想定で)広域避難訓練が行われたところ、悪天候により(住民輸送用の)ヘリ4機のうち2機が飛ばず、船も3艘全て使えなかったということがありました。悪天候について想定されておらず、とりあえずはバスと救急車を使用したということなのですが、避難計画の想定が甘いということなのか、知事としてはどのようにすべきだと・・・。 A 知 事 新潟県の訓練ではなく、他県で実施された訓練ですので、申し訳ありませんが、新潟県知事のコメントは少し差し控えさせていただきたいと思います。一般論で言うと、現実にそぐわない原子力災害対策指針になっていることは間違いありません。平成28年熊本地震のときのことを例に挙げると、今の指針に従えば、UPZ(30キロ)圏の方は屋内退避ということになります。ただし、余震が続く中で屋内退避すると命に影響が出るケースがあり、実際に平成28年熊本地震では、前震の後に屋内退避して、亡くなった方が出ています。こういった複合災害の場合にどうするのかということは、指針上書かれていないのです。さらに、屋内退避した後に(放射)線量が上がった場合は避難するのですが、その(避難する)場合の基準が500マイクロシーベルト/hです。どういうことかと言うと、避難しなければいけなくなったときには、2時間で避難しないと年間被ばく線量(の上限)を超えるのです。新潟県で言うと、(柏崎刈羽原発から5〜30キロ圏内にいる)約44万人を2時間でどうやって避難させるのかということを、自治体に丸投げしていると。そうでなくて、やはりある程度分散避難させるとか、簡易シェルターを家の中に造るなど、もう少し現実的な対応をしないと、今のように結局対応できないということになり得ると思います。原子力規制委員会が決めたことは金科玉条のごとく守るということでは住民の命、健康を守るのは難しいのではないかと思うので、ぜひこういった点も(県知事)選挙戦で議論していただきたいと思っています。 (平成28年9月県議会定例会提出議案について)(文頭に戻る) Q NHK 先日の建設公安委員会でも話されていたとおり、日本海横断航路計画に関する自身の給与の減額処分をされますが、一月(の給料月額を)100分の20(減額する)ということで、このような期間や減額幅となった理由を聞かせてください。 A 知 事 前例に従った判断となります。横並びです。詳しくは事務当局から説明します。 Q 朝日新聞 日本海横断航路計画が円滑に進んでいない事案に関し、知事としての責任を明らかにするため、減給するということですが、この件に関してどのような責任があるとお考えですか。 A 知 事 事業を円滑に実施できていない責任ということです。 Q 朝日新聞 それ以上はない・・・。 A 知 事 今、何があったのかということを調査中の段階です。本当であれば、調査が終わってから(処分を)決めるべきですが、任期があるのでこのような形にさせていただきました。 ※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。 (文頭に戻る) http://chiji.pref.niigata.jp/2016/09/post-bb4c.html
[32初期非表示理由]:担当:要点がまとまってない長文
|