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蓮舫・民進党代表代行 「衆院鞍替えは当然考えています」 注目の人 直撃インタビュー
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/188497
2016年8月29日 日刊ゲンダイ
民進党代表選で現在“独走”状態(C)日刊ゲンダイ
批判より提案で国民の信頼を取り戻す
9月2日に告示(15日投開票)が迫る民進党代表選。岡田代表の不出馬を受け、早々に出馬表明した蓮舫氏(48)が現在、独走状態である。女性都知事が誕生する時代だ。野党第1党の党首も女性となるのか。新代表に選ばれれば、党の支持率拡大や再びの政権奪取など課せられる責任は大きい。その覚悟を聞いた。
――代表選への出馬表明は早かったですね。以前から出ようと思っていたのですか?
いえいえ。都知事選の投票日直前の金曜に岡田代表から直接「次は出ません」という電話をいただいて。本当に驚きました。1年半、代表代行としてそばにいさせていただいた。岡田代表は私にとって、政治家のモデルとして尊敬する人。その人が代表を「引く」と言われた時に、強い喪失感があった。じゃあ誰がこの党を、どういう方向に持って行くのか、と。そう考えていた時に、いろんな方からご期待を頂いた。それで、「そうか。自分なんだ」とストンと落ちたんです。
――その前には都知事選出馬への期待もありましたね。心は揺れませんでした?
東京選挙区で参院選に出馬する私がなぜ都知事? びっくりでしたよ。ご評価はありがたいんですが。でも、揺れませんでした。
――民進党の支持率がなかなか上がりません。新代表になれば、支持率アップという大仕事が待っています。
支持率を上げる処方箋なんてありません。等身大の評価しか得られないと思いますから。つまり支持率が低いということは、有権者にとって魅力のない政党だからです。ただ、今夏の参院選で底は打ったという肌感覚は正直あります。立ち止まってくれる人が増え、罵声を浴びせる人が減り、チラシを投げ捨てる人もずいぶん少なくなりました。問題は、その先の信頼をどう獲得するのか。それが最大の課題です。
――なぜ信頼を得られないのでしょう?
批判しかしない政党だと有権者に映っているからです。民主党政権の失敗が尾を引いていると、いつまでも自分たちで言い続けていることも信頼を得られない原因です。今や不信感が根雪になってしまっている。そのうえに、さらに「批判しかしない」という新雪が積み重なって、いつまで経っても雪解けしないのです。どうしたら雪解けさせられるか。もちろん根雪を取り除くのは大事ですが、まずは新雪が積もらないよう、批判より提案、提言、対案です。私は安倍首相のアベノミクスを評価しています。何を一番評価しているかといえば、国民の気分を変えたこと。気分を変えるって、簡単にできることではありませんからね。しかし、気分は変えたけど、経済は変え切れていない。私たちはここを提案していきます。提案を実現する政党だというのをしっかりとお示しすることで、国民の信頼を得ていきたいと思います。
■「箱モノ」ではなく「人」に焦点
――党が変わったという見せ方も大事では。
少なくとも、40代で女性で参院議員という私が代表に選ばれることがあるならば、それだけでひとつの大きな変化です。たぶん見せ方や空気などの小手先ではすぐ飽きられると思います。安定的な提案型の政党であり、改革政党だという本来の姿を取り戻すのを、じっくり見てもらうしかない。それはやはり、信頼を取り戻すということに尽きると思います。
――アベノミクスはいいが、経済を変えるまでに至っていないと。安倍政権とは違う対案、対立軸がありますか?
前の文科大臣は奨学金問題に熱心でしたので、1億総活躍プランには期待していました。しかし、給付型奨学金は検討項目になってしまった。待機児童問題で、保育士さんの給料を上げるというのも、我々の提案は5万円増、それに対し政権は6000円増でした。給料をわずかしか上げない代わりに、50万人が入れる保育所という「箱モノ」の整備をするという。ここが私たちと決定的に違う。民進党はハードではなくソフト。「人」に焦点を当てます。経済を動かしているのは人ですし、人を育てているのもやっぱり人ですから。
衆院鞍替えを視野に入れる(C)日刊ゲンダイ
民進党には「情」が足りない
――この国をどんな国にしたいと考えていますか? 政権選択の際、大変重要なテーマだと思います。
未来への投資に尽きますよ。安倍首相は昭和の高度経済成長を再び、と考えていると思います。労働生産人口が増え、毎年のように経済成長し、税収が上がった。牽引したのは輸出企業でした。今、異次元の金融緩和と大胆な財政出動で、似たようなことをやっていますが、3年半経って成果はあまり出ていない。当然です。人口減少のうえ、高齢化し、子供が減っているわけですから。産業構造を変えなければならない時に、まだ輸出企業に頼るんですか? まだ為替頼みですか? 私は、先輩方の知恵に頼るのではなく、次の世代、子供たちの可能性に懸ける。そういう国をつくりたいと思います。
――未来への投資。自民党とはまったく違いますね。
自民党は「自己責任」で頑張れと言う。しかし、自己責任を突き詰めると、生活保護に頼るしかなくなる。結局、税金で対応することになり、誰も幸せにならないのです。大家族で地域社会にセーフティーネットがあった頃はよかった。しかし、今は結婚もできず、孤独死が当たり前の時代。自己責任ではなく、政府として手を差し伸べて、将来の納税者を増やすという視点に変えなければダメだと思います。
――憲法改正問題については、党としてどう対応していくのか。衆参で改憲3分の2の勢力を獲得した安倍政権は「憲法審査会で議論していきたい」としています。
05年に当時の枝野憲法調査会が党としての憲法提言をまとめています。私たちはもちろん護憲ではありませんが、9条は守る。そのうえで、時代とともに国民の要請があるものについて変えていくことは是としています。そもそも国会の憲法審査会の審議をストップさせたのは自民党です。去年、安保法制の審議をしていた時に、与党が呼んだ憲法学者が「安保法制は違憲だ」と言った後、審査会が動かなくなりました。安倍首相は民進党に「(改憲の)議論に乗れ」と言いますが、「あなたたちこそ審議拒否しないでくれ」と言いたい。まず先に、審査会の審議拒否を撤回して詫びていただきたい。私たちは立法府の一員として、粛々と審査会を動かしていくのは当然と思っています。党内については、もう一度、憲法調査会を設置して、あらためて整理する必要があるのではないかと思っています。
■綱領が違う政党と衆院選を一緒に戦うことはない
――再び政権を取りにいくためには、選挙で勝たなくてはなりません。「野党共闘」はどうしますか?
「野党連携」ですね。参院選では安保法や憲法の問題を軸に、野党連携ができました。さらに、新しい胎動となった国民の皆さま方と一緒に選挙を戦うといううねりもあった。ただ、確かに1人区での成果はありましたが、負けは負けです。その延長線で同じ戦いをすることはあり得ません。しかも衆院選は政権選択の選挙なので、綱領が全く違う政党と一緒に政権を取りにいくこともあり得ません。
――参院選の時のような候補者調整や候補者一本化はしないのですか?
衆院の小選挙区は295もありますから、地域によって協力することは否定しませんが、全体として一緒にやることはあり得ません。衆院選は参院選とは違う戦い方、戦術があると思います。
――代表を目指すにあたって、将来的に自身の衆院への鞍替えは?
当然、考えています。
――代表選の対抗馬が出てくるかどうかわかりませんが、私ならここが違うという強みを最後に。
何があっても意思を曲げないところですね。それと情と理の「情」の部分。民進党には懐の深さというか、他人を理解する情が足りないと思います。どなたが代表選に出馬されるとしても、私は年下だと思いますので、ご意見を聞かせていただくという姿勢は持っています。情の部分を党運営で重んじていきたいと思っています。
(聞き手=本紙・小塚かおる)
▽れんほう 1967年、東京で台湾人の父と日本人の母の間に生まれる。幼稚園から大学まで青山学院(法学部卒)。大学在学中に「第14代クラリオンガール」に選ばれ芸能界デビュー。司会や報道キャスターを務めた後、04年参院選で初当選(東京選挙区)。現在、3期目。民主党政権時に行政刷新担当相、消費者及び食品安全担当相。
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