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2016年08月26日
片山さつき議員の「貧困女子高生攻撃、またぞろ生活保護家庭バッシング」。知能指数が、どれ程高かろうと、弱者攻撃で溜飲を下げるような輩は、ゲスである。片山さつき議員が、貧困女子高生バッシングに参加したわけは判らないが、バッシング参加の動機が何であれ、どれ程、論理的で、合理的な根拠があったとしても、人の心がないのだから、“畜生”の類に分類して問題ないだろう。貧困であれ、生活保護家庭であれ、その支援を受けている保護費に色がついてわけではないので、一定の範囲で、保護費の使い道は、自由裁量権が認められている。
今夜の惣菜が、メザシであろうが、鯛の刺身であろうが、それを規制する法的根拠はない。三日間、海苔の佃煮だけでご飯を食べて、倹約の上で“鯛の刺身”を買ったのかもしれない。五日間の昼食をコッペパンひとつで過ごし、六日目に1300円のランチを食べる場合もあるだろう。一見豪華主義で、自分達のみじめさを払拭する貧困家庭の人々の知恵があっても良いじゃないか。このような、弱者専用バッシングTwitterは、相当に組織的である可能性が高い。所謂「ネトサポ」な臭いがプンプンだ。「みっともない日本人」の姿を見るようで、酷く不愉快だ。
日本の母子家庭や子供の貧困問題は、OECDの中で最低ランクに位置する日本社会の問題点であることは、役人どもなら百も承知だし、片山さつきだって、当然のように知識として知っている。片山さつき議員は、参議院比例区選出の議員であり、自民党内におけるポジションも不安定なもので、人脈も仁徳もないことで有名な才媛な女性議員である。随分長いこと自民党議員生活をしているが、珍しく大臣経験がないところが味噌である。おそらく、組織内でも嫌われ者なのではないかとさえ思えるわけだ。こう云う、立ち位置で、一定の政治支持を得たいと云う思惑が見え隠れしている。
そもそも、日本の生活保護捕捉率は、先進国最低ランクであり、保護されるべき状況にいる家庭の8割が支給を受けていないと云う、本質的問題がある。そのことを棚に上げて、憲法25 条が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」を権利として具体化した制度が利用されていない現実を国家の恥だと感じない役人がいて、何も感じない立法府があると云うのが現実だ。また、今でこそ「ネトサポ」や片山さつき議員のような、みっともない政治姿勢を売りにするような風潮があるが、憲法の最低限の文化的生活を保障する約束を反故にして、自己責任論や保護家庭には「自由は認めん」と云う風潮は、過去にも存在した。多くの国民が、職を得られ、終身雇用な社会体制の中では、「生活保護を受給する恥」と云う、国民の観念を逆手に取って、予算をけちり、査定基準を厳しくし、「生き恥を晒したいのか!」と恫喝的な行政手続きに持ち込んだのも役人どもだ。そして、それをケチる総本山・財務省(旧大蔵省)であり、元大蔵省主計官であった超エリート片山さつき議員なのである。以上のような事を踏まえて、「貧困女子高生バッシング」を考えたいものである。
以下のURLは日弁連の「生活保護制度はどうなっている?」PDFパンフレットである。じっくり読むと、何とも情けない、世界の経済大国である。それにしても、役人や政治家は「恥じを忘れて平気」だが、国民の方には未だに「恥の文化」が残っている事実を、どう捉えれば悩ましい問題だ。
≪ 卑劣! NHK貧困女子高生に“貧乏人は贅沢するな”攻撃! 片山さつきも乗り出し生活保護バッシングの悪夢再び(リテラ)
先日8月18日放送の『NHKニュース7』の番組内容が、いまネット上で炎上している。番組では、家庭の経済的事情から進学を諦めざるを得なかったという高校3年生の女子生徒(番組では実名で登場)が登場したのだが、番組終了後に彼女の“暮らしぶり”が炎上したのだ。
この女子高生は、両親の離婚によって母子家庭で育ち、経済的にも困窮。中学時代には自宅にパソコンがないためキーボードだけを買ってパソコン授業の練習をしたといい、いまも家にはクーラーがないため暑い時期は保冷剤を包んだタオルを首に巻いて過ごしているという。
そして、高校卒業後にアニメのキャラクターデザインを学ぶ専門学校へ の進学を希望したものの、入学金の50万円を工面することができず進学を断念。彼女は「夢があって、強い気持ちがあるのに、お金という大きな壁にぶつかってかなえられないという人が減ってほしい。いろいろな人に知ってもらって、助けられていく人が増えてほしい」と話した。
子どもの貧困は年々深刻化しており、番組はこのようにその現実のひとつを伝える内容だったのだが、ネット上では番組終了後から彼女の“粗探し”がスタート。Twitterアカウントを見つけ出し、『ONE PIECE』のグッズを購入したり、EXILEのチケットが届いたと喜んでいるつぶやきを次々にピックアップ。また、1000円以上のランチを食べているなどとあげつらい、猛批判をはじめたのだ。
「趣味満喫してて貧困層wwww」「完全にデタラメじゃん」「私よりはるかに贅沢な生活してる…」「母子家庭の子供が中小企業リーマンの子供より豊かなのはわかった」「家族そろって徹底的に追い込んで欲しいね」
希望の進学ができない子どもがいるという現状を訴えたのに、逆に「贅沢しすぎ」と炎上する……。マンガ本やグッズ(それも缶バッチやトートバッグ などといったものだ)を買い、コンサートに行き、アニメイベントに参加する。このようなささやかな愉しみさえ犠牲にして学費にあてろ、というのである。
まさに暗澹たる思いに駆られるが、さらに唖然としたのは、この騒動に自民党の片山さつきが乗り出してきたことだ。
片山はこの騒動を、嫌韓本を数多く出版しているKAZUYA氏のツイートで知ったらしく、それをリツートするかたちで、こう女子高生を批判しはじめたのだ。
〈拝見した限り自宅の暮らし向きはつましい御様子ではありましたが、チケットやグッズ、ランチ節約すれば中古のパソコンは十分買えるでしょうからあれっと思い方も当然いらっしゃるでしょう。経済的理由で進学できないなら奨学金等各種政策で支援可能!〉
〈私は子ども食堂も見させていただいてますが、ご本人がツイッターで掲示なさったランチは一食千円以上。かなり大人的なオシャレなお店で普通の高校生のお弁当的な昼食とは全く違うので、これだけの注目となったのでしょうね。〉(原文ママ)
貧困を訴えるのなら、1000円のランチなんて食うな。アニメグッズやコンサートになど行くな。──つまり、曲がりなりにも国会議員である片山は、未成年の女子高生に「貧乏人は贅沢するな!」と公然と批判したのである。
よくもまあ片山はこんなことが言えたものだ。片山は2013年、政治資金で自著を買い上げ、その本代に計136万8000円も支出していたことが発覚しているが、そのような政治家としてのモラルもへったくれもない人物が、女子高生を批判する権利などあるはずがない。
だが、恥知らずの片山は、さらに騒動を拡大。片山に対し、〈児童の貧困問題を訴えて、対策会議やらを利用し、補助金やら、募金やらを食い物にして いる人達がいる可能性が、図らずも暴露されたかもしれない〉と訴える者が出てくると、それを受けて片山はこんなことまで言い出したのだ。 〈追加の情報とご意見多数頂きましたので、週明けにNHKに説明をもとめ、皆さんにフィードバックさせて頂きます!〉
片山はNHKに対して「どうして貧困じゃない子どもを出演させたのか」とでも言うつもりなのだろうか。だが、国会議員が番組内容に口を出すことは政治的介入であり、現場は貧困問題を扱うことに萎縮するだろう。これは以前、片山が火を付けた次長課長・河本準一を「税金ドロボー」と叩きつぶしたときと同じで、メディアをグルにして“貧困と自称する者の生活実態は贅沢”などと弱者バッシングを目論んでいるとしか思えない。
実際、片山が巻き起こした生活保護バッシングによって、「生活保護費は削るべき」「不正受給許すまじ」という空気が見事につくり出され、その後、安倍政権はここぞとばかりに生活保護費を削減した。
だが、これははっきり言って異常事態だ。本来の国の仕事は、生活保護費を削ることではなく、貧困の原因となっている非正規労働の見直しや最低賃金の引き上げを行うことなのだ。現に、日本政府は2013年5月、国連の社会権規約委員会から〈生活保護につきまとうスティグマを解消〉するようにという勧告さえ受けているが、安倍政権にこれを是正する動きはまったく見られない。そればかりか、片山は相変わらず 生活保護を「ずる貰い」などとテレビでがなり立てている。
そして、今回の騒動で片山がネットでの炎上に相乗りして主張した「貧乏人はつましく生活しろ」「貧乏人には趣味の支出も許さない」という貧困者バッシング……。もちろん、こうした世論形成の先には、憲法改正の問題が待っている。
事実、片山は2012年に発売した自著『正直者にやる気をなくさせる!? 福祉依存のインモラル』(オークラ出版)において、“生活保護の不正受給が起こるのは憲法のせい”と述べている。
〈現行憲法の第3章「国民の権利及び義務」は、日本人が従来持っていた美徳とは異なり、義務や責任を軽視する一方、権利と自由を強調するものです。(中略)現行憲法はまるで、責任や義務を果たすよりも権利と自由を要求することの方が重要だと言わんばかりなのです〉
同書の巻末にわざわざ自民党の憲法改正草案を掲載していることからもわかるように、本来なら政治が解決すべき貧困とその背景にある問題には取り組まず、正当な社会保障を訴える「権利」や「自由」を人びとから奪うことに主眼があるのだ。
つまり、今回の女子高生叩きは、自民党による“改憲後の世界”の先行事例でもあるのだろう。貧困をなくすことを第一に考えるべきなのに、「権利ばかり主張するな」と猛攻撃し、貧乏人は生活を厳しく監視される。そんな世の中で得をするのは政治家と一握りの富裕層だけだが、同じように我慢を強いられている人びとも同じようになって「自分たちはもっと我慢している!」と、権利を主張する人を叩くのである。
ともかく、貧困問題に対してこうした偏狭な世の中をつくり出した張本人である片山は、この国の“ガン”としか言いようがない。今後、この問題に対してどんなアクションを起こすつもりなのか、本サイトは“監視”していきたいと思う。 ≫(リテラ:編集部)
≪ 片山さつき議員のNHK報道捏造騒動に私が噛みついた理由
片山さつき議員のTwitter に対する私の記事に関しまして、たくさんのシェアをありがとうございます。一方、私も言葉が強く、片山議員に対して失礼な発言であったことはお詫びいたします。 片山議員が「NHKに調査する」というのは、NHK に「捏造」があったかどうかの調査であるので、私の指摘は筋違いであるというご意見もいただきました。 しかし、私は、この取材の何を持って、「捏造」と思うのか?それを皆さんに問いたいのです。
NHKの「捏造」だと騒いでいらっしゃる方がたくさんいますが、その捏造というのは、彼女のテレビで放映されたあの暮らしぶりを見てもなお、「高校生で1000円以上するランチ食べるなら、スマホ持っているなら貧困じゃない。」という彼女を責めるものであると感じました。 それは、経済的に厳しい中で、頑張っている他の多くの子どもたちを大変傷つける行為です。 彼女を「捏造」という方々は、きっと、
無料学習会に通っているのにスマホ持つなんて「捏造」だ!
子ども食堂でご飯食べているのにマクドナルドで外食するなんて「捏造」だ!
給付型奨学金をもらっているのに、夏休みや冬休みに旅行に行くなんて「捏造」だ!
学費免除してもらっているのに友達と酒を飲むなんて「捏造」だ!
貧困なのに、私立高校に行ったり、専門学校に行ったり、大学に行ったりするなんて「捏造」だ!
貧困で学費安くしてもらっているのに、あんなに高い部活の道具を持っているなんて「捏造」だ! という、低所得の子どもたちへの貧困バッシングに突き進むことでしょう。
それを見たら、どんなに困っている子どもも親も「助けて」と声をあげられなくなります。 子どもの貧困対策に関して、「捏造だ」「税金の無駄遣いだ」「裏で甘い蜜を吸う奴がいる」と騒ぐ方々は、すべての税金の使途にこれほど騒いでいらっしゃるのでしょうか?
参議院議員選挙前に低所得高齢者に配られた3400億円に、何か抗議したのでしょうか?あの時、低所得の子どもや子育て世帯には1円も支給されなかったのですよ。一体誰を見て「低所得」としたのかわかりませんが、3万円もらった高齢者の方は、本当に「低所得」だったのですか?
誰かあの時「低所得高齢者は捏造だ!」と騒ぎましたか? 3万円もらった高齢者をネットで晒して、貧困なのに外食するなんて、スマホ持つなんて、趣味の物を買うなんて「捏造」だと批判しましたか?
なんで、皆さんは、子どもや子育て世帯に使う税金にだけ、そんなに厳しい目で見るんですか?
それは、彼らが弱くて、反論の声をあげられないからではないですか?
勇気を持った女子高生を「捏造」と騒ぎたてるなんて、弱いものイジメだと思いませんか?
彼女は、別に「自分を助けてほしい」と言ったわけではないんですよ。「こういう現実を知って、もっと子どもの貧困対策を行ってほしい」と主張したんですよ。それを寄って集ってネットをかぎまわって、「捏造」呼ばわりして、本当に彼女が気の毒です。
そしてその捏造騒ぎを見て、低所得の家庭の子どもや親は、どれほど世の中の非情を感じるでしょう。いつ自分も叩かれるかと、ビクビクするでしょう。 皆さんがやっていることは、困っている人が声を上げる勇気を奪っているのです。
片山議員が、この女子高生の貧困状況に関して疑念を抱いていらっしゃらないのであれば、本当に私の勘違いですので申し訳ございませんでした。 私が、ハフィントンポストのブログやFBで言いたかったのは、「子どもの貧困」に関して、当事者が取材に答えるということは、本当に本当に大変なことで、インターネットの世界がこれだけ広がる中で、実名取材に応じてくれた高校生に対して、捏造ではないか、と高校生をバッシングする事をやめてほしいという事です。
色々な人がいますから、普通の方が言っている分にはそんなに騒ぎ立てませんが、あたかもそれにのっかっているようにみえる片山議員のTwitterを見て、どうしても書かなければと思ったのです。確かに失礼な表現が多々あるところは猛反省しております。 一市民のブログやFBですので、片山議員は気にもされないと思いますが、もし本当に何か対処が必要でしたら、直接ご連絡いただけますと幸いです。
片山議員をはじめ、すべての政治家の方には、ぜひ、これからも子どもの貧困解決に向けて、多くの貧困な子どもたちが救われるように給付型奨学金の創設や子どもの貧困対策に力を注いでください。
そもそも、このようなNHKの報道などなくても、日本の子どもの貧困は大変な状況にあり、世界的に見ても異常な状況にあることは、すべてのデータが指し示していることは政治家の方々は重々ご承知だと思います。
片山議員には、子どもの貧困対策にますますご尽力いただけますよう、心から応援しております。
≫(ハフィントンポスト>ブログ>渡辺由美子)
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