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経団連定時総会でもあいかわらず三本の矢(C)日刊ゲンダイ
「統計詐欺」に頼るしかなくなったアベノミクスの末路 永田町の裏を読む
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/188413
2016年8月25日 高野孟 ジャーナリスト 日刊ゲンダイ
アベノミクスが完全に手詰まり状態に陥る中で、安倍晋三首相と黒田東彦日銀総裁は共謀して「経済がうまくいかないのは、GDPや消費などの統計が間違っているからだ」という究極の国民欺瞞キャンペーンに打って出ようとしている。
地方創生・行政改革担当大臣になった山本幸三が就任直後の会見で、「政府統計が各省間でまったく調整が取れていない。その結果、日本のGDP統計はどこまで信用していいのか分からない」として、経済統計の整理・統合に乗り出す方針を明らかにしたのが、そののろしである。
いくら各省にまたがる問題だとはいえ、行革担当大臣の仕事ではないだろうと誰もが思うが、大蔵官僚出身の山本はアベノミクスの仕掛け人のひとりで、「アベノミクスを成功させる会」の会長でもある。経済失政の責任を逃れようとして、最後に思いついたのがこれなのだ。
確かに政府の経済統計にはいろいろ問題があることは周知で、民間からはとうに疑問が出されていたし、昨年秋には経済財政諮問会議の席上で、麻生太郎財務相が総務省の家計調査が実態を反映しておらず、経済産業省の商業動態統計と乖離が大きいと指摘。高市早苗総務相が色をなして反論するという一幕もあった。それを受けて、安倍側近の桜田義孝自民党行革推進本部長は5月に、「経済政策立案に際して“勘と経験と思い込み”に左右されがちであり、各種統計データの整備、分析について見直すべき」とする同本部としての提言を安倍に提出した。その黒幕は山本だったとされる。
そこで今度は日銀が動きだして、内閣府発表の2014年度の名目GDPは490兆円、実質0・9%のマイナス成長だが、日銀統計調査局が独自の方法で計算すると「30兆多い519兆円で実質2・4%のプラス成長になる」と7月20日に発表した。黒田も26日の経済財政諮問会議で「税収が良いのにGDP推計が予想より低いのは違和感がある」と、自らの失敗を統計のせいにするかの発言している。
仮に内閣府の統計が過小だったとしても、統計の取り方を変えて数字をかさ上げすれば、そのぶん国民が豊かになるというわけではない。安倍は伊勢志摩サミットでも1次産品価格の下落がリーマン・ショック前と同じだとするトリッキーなグラフを持ち出して、「今はリーマン・ショック級の危機寸前」と主要国の首脳たちを言いくるめようとしたが失敗した。もはや「統計詐欺」に頼るしかないアベノミクスの末路である。
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