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ちゃんちゃらおかしい 「安倍マリオ」首相の任期延長論
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/188335
2016年8月23日 日刊ゲンダイ 文字お越し
「安倍マリオ」で強烈アピール(C)真野慎也/JMPA
おフザケが過ぎただけか、それとも深謀遠慮が隠されているのか。
17日間にわたってメディアを席巻したリオ五輪も、ようやく閉幕。マラカナン競技場で開催された閉会式で、安倍首相が失笑もののコスプレを披露した。
小池都知事が五輪旗を引き継いだ後のプレゼンテーションでのこと。次期開催地の東京五輪をPRする映像にドラえもんやキャプテン翼、ハローキティ、パックマンといった日本発のキャラクターが次々と登場する中、車に乗り込む安倍の姿が大写しになる。東京からリオへ向かわなければならないが間に合わない、という設定だ。
そこで安倍が、任天堂の人気ゲーム「マリオブラザーズ」のマリオに変身。ドラえもんの秘密道具の力を借り、マリオゲームでおなじみの「土管でワープ」を使って地球の裏側のリオまで移動する。マラカナン競技場の中央に設置された土管から飛び出したマリオが衣装を取ると、そこにはスーツ姿の安倍。アベマリアならぬ「安倍マリオ」というオチで、東京のPRだか安倍のPRだか分からないような内容だったが、この演出が波紋を広げている。自民党の閣僚経験者が言う。
「2020年の東京五輪も自分が首相で迎えるという強烈なアピールですよ。くしくも、党内で総裁任期の延長論が語られているタイミング。18年9月までの安倍首相の任期を延長する動きが加速するのではないか」
だが、次期開催国の首脳が五輪閉会式でパフォーマンスを行うのは、極めて異例だ。そもそも、五輪憲章は「五輪区域内ではいかなる種類のデモンストレーションも、政治的、宗教的、人種的プロパガンダも禁じる」と定めている。だからこそ、「五輪期間中、政府またはその他の公的な機関の代表や政治家が会場内で演説することを禁止」し、「開会式と閉会式ではIOC会長と組織委のトップのみが短い式辞を述べる権利を有する」としている。
そういう禁忌をおかしてまで、「2020年までやる」と意思表示をしてみせたのか。マリオのコスプレで「SEE YOU IN TOKYO」と叫ぶために「0泊4日」の強行軍で、わざわざリオまで行ったとすれば、常軌を逸しているとしか言いようがない。
■コスプレで浮かれている場合か
「一国の首相が五輪閉会式でゲームのコスプレをしてハシャいでいるとは、あまりに幼稚で情けない。悪ノリし過ぎです。安倍首相の軽さを世界に知らしめた恥さらしでしかありませんよ。こんな浅薄なパフォーマンスが受けると勘違いしているのなら、国民もバカにされたものです。こんなことのためにリオに飛んだのは、税金の無駄遣いもいいところだし、ヒトラーによるベルリン五輪を彷彿とさせるスポーツの政治利用に他なりません。首相自ら『アンダーコントロール』と世界に大ウソをついて引っ張ってきた東京五輪ですが、原発事故の汚染水問題は、東電が凍土壁の失敗を認めるなど打つ手なし。景気の低迷も深まるばかりで、本来なら、コスプレで浮かれていられる状況ではないはずなのです。国民の五輪への熱狂に乗じ、山積する諸問題を軽薄なパフォーマンスで覆い隠そうとしているようにしか見えません」(政治評論家・本澤二郎氏)
アベノミクスは3年半が経過しても景気は上向かず、格差が広がる一方だ。日銀もとうとう9月の金融政策決定会合で、異次元緩和の「総括的な検証」をすると言い出した。
「日銀が誤りを認めて方向転換するとも思えませんが、金融政策は完全に行き詰まっています。マネタリーベースは当初予定の2倍を大きく超えて3倍にまでなっているのに、デフレはむしろ進行している。首相が成果をアピールする完全雇用にしても、非正規が増えているだけで、実質賃金は下がり続けている。冷静に考えれば、アベノミクスで成功したものは何ひとつないのです」(経済アナリスト・菊池英博氏)
内政も外交も八方ふさがりで、目先のパフォーマンスに逃げるしかないというのが実情かもしれない。
突きつけられた難題(C)AP
軽薄首相が難題山積の臨時国会を乗り切れるか
もっとも、リオ五輪に国民の関心が向いているうちは、安倍も安心して長い夏休みを決め込むことができても、宴が終われば、そうはいかない。9月に召集される秋の臨時国会をどう乗り切るか、考えただけで頭とお腹が痛くなるに違いない。
7月の参院選で、衆参とも改憲勢力が3分の2議席を確保した安倍は、「臨時国会から憲法審査会を動かしていく」と宣言した。いよいよ悲願の憲法改正に手をつけられるという高揚感も束の間、天皇が生前退位の意向を示す「お言葉」を発表したことで、政治スケジュールは大きく狂ってしまった。
世論調査では国民の大半が生前退位に賛成しているが、安倍の支持基盤である右派団体「日本会議」は、生前退位も女系天皇も認めない立場だ。日本会議の意向を尊重すれば、天皇の意向をないがしろにし、国民の支持も失うことにもなりかねないという股裂き状態。そのためか、この件に関して官邸の動きは鈍い。
「官邸筋から、秋の臨時国会での重要テーマは、補正予算と消費税増税延期法案とTPPといわれています。補正と増税延期は放っておいても通るから、TPPが最優先課題だと念を押されている。陛下のお言葉が公開された後に開かれた国対の会合でも、生前退位への対応が話題に上ったことはない。意識的に避けているようなムードです」(自民党国対関係者)
そのTPPにしても、おそらく批准には至らない。11月に次期米大統領が決まるまでは動きようがない。民主党候補も共和党候補もTPP反対を表明していて、どちらが大統領になっても、交渉し直しか破談が濃厚だからだ。
■生前退位でもTPPでも股裂き
しかも、交渉に当たった甘利前TPP相は、あっせん利得疑惑での不起訴確定を受けて「病気」が全快、政治活動を元気に再開している。TPPの審議を強引に進めるなら、当然、甘利にも国会で説明を求めることになる。そうなれば、大臣室で現ナマを受け取った疑惑が再燃するのは必至だ。
「TPPを急いで批准するかも頭を悩ませている問題でしょうが、やはり安倍首相にとって最大の難題は、天皇の生前退位です。これまで日本会議の主張を尊重して問題を先送りしてきたツケが回り、天皇陛下から直接突きつけられて、もう逃げ切れなくなった。少なくとも今年12月23日の天皇誕生日までには有識者会議を立ち上げるなど、何らかの対応が必要だし、皇室典範の改正には時間がかかる。憲法9条改正の野望は完全に頓挫してしまいました。これにうろたえて、精神的に不安定になっているのではないか。リオ五輪閉会式のおかしなパフォーマンスひとつ取っても、ゴルフや外遊の日程をやたらと詰め込んでいるのは、焦りと錯乱の裏返しに感じます」(政治評論家・野上忠興氏)
天皇の生前退位や皇室継承問題は、重く、深い命題だ。口先だけの軽薄首相に対応できる問題ではない。長い夏休みに過去の文献をひもといて勉強するでもなく、ゴルフやコスプレに興じているようなら、なおさらである。
「もし、生前退位への取り組みや東京五輪を理由に無能政権に時間稼ぎをされたら、その間に経済は破綻し、日本は完全に沈没してしまいます。それでも総裁任期延長を認めるようでは、いよいよ自民党もオシマイです」(菊池英博氏=前出)
失政を懺悔して内閣総辞職でもおかしくない首相が任期を延長なんて、ヘソが茶を沸かすというものだ。
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