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テレンス・リー再逮捕の裏に安倍政権の“幸福実現党潰し”
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/187990
2016年8月19日 日刊ゲンダイ
再逮捕されたテレンス・リー容疑者(C)日刊ゲンダイ
これは“国策捜査”ではないか。警視庁は16日、7月の参院選で、幸福実現党候補のトクマ氏の応援演説をした見返りに報酬5万円を受け取ったとして、タレントのテレンス・リー(本名・加藤善照=51)ら3人を公職選挙法違反で再逮捕した。3人はいずれも容疑を認めており、金額も大きくない。警察が無名のタレントを締め上げる裏には何があるのか。
元検事の落合洋司弁護士がこう言う。
「警視庁がテレンス容疑者を再逮捕したのは、まだ調べたいことがあるからでしょう。公選法違反の捜査は、誰が買収を指示したのか、組織的関与を解明しようとするのが一般的です。党の母体となっている宗教法人・幸福の科学の責任を追及するつもりなのかもしれません」
実際、今月2日、警視庁は幸福実現党の党本部に公選法違反の疑いで家宅捜索に入り、資料を押収。同党はすかさず「政治的意図を感じる」という声明を発表。大川隆法総裁は、生前「眠れる予言者」と呼ばれたエドガー・ケイシーの言葉を借りて、安倍政権の“政治的陰謀説”を主張。党勢が今後伸びていく脅威から、政府が警察を動かし弾圧を加えたという見解を示した。09年の結党以来、国政選挙での当選者はゼロ。自意識過剰という気もするが、まったく荒唐無稽とも言えなそうだ。
「参院選の改選1人区で自民党は21勝しましたが幸福実現党が候補を出さなければ、あと4つは勝てたという分析があります。確かに僅差で敗れた青森、新潟、三重、大分は幸福実現党の票が自民党に入っていれば、逆転できました。憲法改正などの政策は安倍政権に近く、独自候補を立てなければ自民党に票が流れていた可能性があります」(政治ジャーナリスト)
さまざまな選挙に候補を擁立し続けている間に、幸福実現党の足腰は強化され、所属の地方議員は7人に増えた。これ以上、勢力が拡大する前に、政府が早めに芽を摘んでおこうと考えたとしても不思議ではない。
幸福実現党はテレンス・リーらの再逮捕についてこうコメントした。
「さまざまな方面から何らかの政治的圧力があったという話を聞いています。国民への監視が強まり、権力によって恣意的に拘束され、さらに報道統制が強まって、民主主義の基盤である政治参加の自由が奪われていくことを危惧します」(広報本部)
安倍政権との全面戦争が始まる日も近そうだ。
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