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安倍晋三首相の妻・昭恵さんが向かった先は…(※イメージ)
“晴天のアッキー”沖縄・高江へ電撃訪問 地元の困惑と首相周辺のニンマリ〈週刊朝日〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160817-00000171-sasahi-pol
週刊朝日 2016年8月26日号
沖縄・東村高江の米軍ヘリパッド反対運動の現場を訪問した翌日、安倍晋三首相の妻・昭恵さん(54)は自身のフェイスブック(FB)にこう書き込んだ。
<批判は覚悟の上。対立、分離した世の中を愛と調和の世界にしていくための私なりの第一歩…>
8月6日午後7時ごろ、昭恵さんは反対派の人々がゲート前に設置したテントを突然訪ねた。座り込みを続ける人々は当惑し、「何をしに来たのか」という怒りの声が飛ぶ一方、「首相に現場のことを伝えてほしい」と切望する声も聞かれた。
現場の代表者で、沖縄平和運動センター議長の山城博治氏が困惑しながら語る。
「博愛主義的なことを言っても、日本国内では考えられないような国家の暴力が沖縄では平然と行われています。そのことに対して怒りを表明し、抗議に来たというのならわかるが……、真意を測りかねます」
昭恵さんを現地に案内したのは、前回の参院選に立候補したミュージシャンの三宅洋平氏だ。三宅氏からドキュメンタリー映画「標的の村」(三上智恵監督)を見せられたことがきっかけだったとFBに綴る。
<何が起きているのか、自分の目で確かめたい>
昭恵さん来訪は、事前に三宅氏から山城氏へ連絡はされていたようだ。
「話を聞きたいという人を拒むつもりはない。ただ、現場の混乱も想定される。来るのなら安倍昭恵とわからないようにお忍びで来てくださいと伝えた」(山城氏)
だが、山城氏が体調を崩し、他のスタッフが対応した。住民らの間に動揺が広がるなか、座り込みを続ける60代男性がこう話す。
「いくら人格は別でも、安倍首相の妻であることを切り離して考えることなんてできない。精神的にショックを受けた人もいます」
現場は緊迫のさなかにある。政府は参院選が終わるとすぐに、およそ2年間中断していた工事を再開。全国から500人の機動隊が投入され、座り込む反対派の人々を排除してケガ人も出ている。昭恵さんの現地滞在時間は15分ほど。混乱に巻き込まれるようなこともなかった。
幸い事なきを得たが、昭恵さんは、前回参院選で自民党候補の島尻安伊子氏の応援演説に立ち、涙ながらに「夫は独裁者ではない」と絶叫した身だ。原発や育児支援政策などで対立する主張を展開して話題になることも少なくないとはいえ、今回のような言動と首相の妻としての顔との使い分けに矛盾を感じないのか。
脱原発で協調する環境エネルギー政策研究所の飯田哲也所長は、こう話す。
「昭恵さんは天真爛漫な方で裏の意図はなく、率直に行動されていると思う。ただ今回は、高江の人々の心情にもう少し配慮がほしかった。政治権力トップのファーストレディーという立場であり、訪問前に地域で運動する人々に検討してもらう慎重さが必要でした」
昭恵さんは「主人の届かないところに行く」と公言。その行動は結果的に政権のイメージアップにつながる。安倍首相周辺は“最大の補完勢力”とたたえている。
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