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小池百合子オフィシャルサイトより
稲田朋美に続き小池百合子にも「政治とカネ」の重大疑惑! 舛添以上の公私混同、秘書を使った裏金づくりも
http://lite-ra.com/2016/08/post-2502.html
2016.08.16. 小池百合子にも政治とカネの重大疑惑 リテラ
やはりというべきか。一昨日、本サイトでも紹介した稲田朋美防衛相の「政治と金」をめぐる重大疑惑に対し、新聞やテレビは一切沈黙している。それは、稲田氏の“3年間で520万円分”をはじめ、少なくとも現内閣の閣僚10名が大量の“白紙領収書”を授受していたことをしんぶん赤旗日曜版がスクープしたもの。自民党が組織ぐるみで私文書偽造や横領罪、詐欺罪を働いていたとも疑われる重大疑惑だ。
しかし、スクープから一夜明けた月曜日以降、後追いするマスコミは皆無。本サイトが危惧したように、安倍政権中枢の政治家については、舛添要一前都知事と同じく「政治と金」の疑惑が発覚しても、マスコミ連中は政権の顔色をうかがって無視しているのだ。権力者や政局の勝ち組であれば、このような国民への裏切り行為であろうとも追及されない。この国の“反民主主義”は来るところまで来ている、そういうことだろう。
それは、この人も同じだ。小池百合子新都知事である。舛添氏の公私混同の案件にはあれだけ連日大騒ぎしていたにもかかわらず、ワイドショーはまったく取り上げないが、小池氏には選挙中から政治と金の問題がくすぶっていた。そして、都知事就任後も、複数紙メディアが小池氏の政治資金をめぐる疑惑の数々を報じているのだが、それでも、テレビや新聞は一向にふり向こうとしないのだ。
たとえば「週刊朝日」(朝日新聞出版)は8月19日号で、小池氏の政治資金収支報告書と領収書を2009〜14年の6年間にわたって徹底検証。これによれば、小池氏にも舛添氏の案件を彷彿とさせる、明らかにアヤシイ金の動きが見て取れる。
まずは、大量の電化製品への支出だ。記事によれば、小池氏の政治団体である「フォーラム・ユーリカ」と「自由民主党東京都第10選挙区支部」の収支報告書には、ビックカメラなど大手家電量販店に、6年間で合計270万円もの支出が記載されているという。しかも、領収書の但し書きの多くは空欄で、何を買ったのか不明。「週刊朝日」の取材に対し、小池氏の事務所は「主に事務作業用のパソコン、モニタ、ソフトウェアなどを購入」と回答しているが、やましいことがないのであれば、「但し書き」をちゃんと記載するべきである。国民を欺いているとみられても仕方がない。
ほかにも気になるのは、政治資金で自著『発電する家「エコだハウス」入門』(プレジデント社)、『自宅で親を看取る』(幻冬社)などを“爆買い”していたことだ。その総冊数はなんと約1000冊。これは、100冊の自著購入が問題視された舛添氏の実に10倍にあたる数字である。小池氏側は「週刊朝日」に対して、“政治資金パーティの対価とて配布したり同僚の国会議員に配った”と説明しているが、常識的に考えればその印税は著者である小池氏自身が手にするわけで、これは政治資金の“横流し”にあたるのではないか。配布するならば自腹で購入するべきだ。
さらに、舛添氏ばりの公私混同の嗜好品購入も疑われる。12年2月には「チョコレート代金」の但し書きで、高級チョコを7万5810円分購入している。しかも、このチョコ代には出馬表明の翌日に訂正印を押して修正した形跡があり、あきらかな“やましさ”を感じさせる。
また小池氏が代表をつとめる「自由民主党東京都第10選挙区支部」は、12年に5000枚以上の切手を購入し、「郵送」の名目で事務所費に計上していたことも判明している。これを報じた日刊ゲンダイは、〈同年12月2日公示の総選挙に向け、解散風が吹き荒れた時期と重なるとはいえ、選挙準備にこれほど大量の切手がいるのか〉と指摘しているが、まさにそのとおりだろう。なお、公職選挙法の規定では選挙運動用の葉書は規定の枚数が無料で交付される。かなり怪しい支出だと言わざるをえない。
そして、小池氏の政治と金の疑惑のなかでも一番問題なのは、「元秘書」を使った「裏金づくり」疑惑だ。
前出の小池氏の政治団体は、09〜14年の間、「M-SMILE」なる会社に合計約275万円を支出している。名目は「調査費」。小池氏側は選挙の際の世論調査を依頼していたという。ところが、日刊ゲンダイによれば、「M-SMILE」は現在「モノヅクリ」なる社名に変わっており、オーダースーツを主な事業としているという。つまり、小池氏はオーダースーツの会社に多額の報酬を払って、選挙の世論調査を行っていたという、意味不明なことになっているのだ。
しかも、この怪しさには“裏”があった。実は、この「M-SMILE」=「モノヅクリ」社の代表は、小池氏の元秘書・森口司氏だったのである。しかも森口氏は7月31日投開票の東京都議補選に立候補して落選したが、これは小池氏が推薦した“独自候補”としての出馬だった。
ようするに、小池氏はこういう“密”な関係にある元秘書・森口氏に対して、09年から「世論調査」の対価を支払っていたことになる。日刊ゲンダイの取材に対し森口氏は「(世論調査は)電話帳の情報をもとにPCから直接電話をかけて調査しました。全て一人でやっていました」と答えているが、どう考えても無理があるだろう。ようするに実態は、ペーパー会社を隠れ蓑にして自分の秘書に資金を還流することで、「裏金」を作っていたのではないか。小池氏は、森口氏との関係や、発注した怪しい「世論調査」の内容について、詳細に説明する責任がある。
以上、「週刊朝日」や日刊ゲンダイなどが報じた小池氏の疑惑の数々を駆け足で見てきた。いうまでもなく、東京都では猪瀬直樹氏、舛添氏と続けて政治と金の問題で知事が辞任しており、これ以上の都政の混乱を回避するためにも、小池氏もこの点について厳しく追及されるべきだ。
しかし繰り返すが、こうして報道されている疑惑を、テレビや新聞などの大マスコミはまったくといっていいほど無視。舛添氏の場合は寄ってたかって血祭りにあげたにもかかわらずだ。
「結局、新聞もテレビも安倍官邸を忖度しているんだろうね。舛添氏の場合、もともと第一次安倍政権のときに“安倍おろし”の急先鋒で、改憲でも首相と息が合わなかったから、政治と金の問題が取りざたされた初期から“ゴーサイン”が出ていた。一方、小池氏は改憲でも基本的に安倍首相の考えと一致しているし、実際、都連を敵に回して出馬したのに当選してすぐ安倍首相への擦り寄りを見せている。首相も小池氏との会談などで盛んに『手打ちムード』を演出して長期政権を支持しているから、その空気を感じているマスコミは当分の間は小池氏の問題を追及できないと思うよ」(政治評論家)
何度でも繰り返すが、本来、メディアの役割は「権力の監視犬(ウォッチドッグ)」のはずである。だが日本のマスコミは、権力に「待て」と言われれば下を向いてしゃがみこむことしかできない。冒頭に触れた稲田防衛相ら現役閣僚にしても、安倍政権と同調姿勢を見せる小池都知事にしても、マスコミ連中が疑惑を深く追及しないのは、そういうことなのだ。
民主主義を自ら手放すメディアを、われわれは指をくわえて見ているだけではならない。マスコミが腰を上げざるをえなくなるよう、疑惑を徹底追及する世論を喚起させる必要がある。
(編集部)
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