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年収5千万の国会議員、大臣や大臣政務官等は追加で2千万…役職分のみで年17億円税金投入
http://www.asyura2.com/16/senkyo210/msg/885.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 8 月 10 日 01:00:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

                  「首相官邸 HP」より


年収5千万の国会議員、大臣や大臣政務官等は追加で2千万…役職分のみで年17億円税金投入
http://biz-journal.jp/2016/08/post_16246.html
2016.08.10 文=神樹兵輔/マネーコンサルタント Business Journal


■閣僚名簿の役職に並ぶ「担当」の異常な多さ

 8月3日に第3次安倍再改造内閣が発足しました。安倍晋三首相のほか、8人が留任、12人が新任であり、国務大臣(閣僚)の合計は20人ということになります。ちなみに、年間の報酬総額はざっと5億5000万円になります。

 こんなに閣僚の人数がいるなら、2001年に中央省庁を再編し縦割り行政の弊害をなくす目的で1府22省庁を1府12省庁にした意味がどこにあるのかと疑問を感じますが、人口が日本の約2.5倍のアメリカ政府の閣僚数が23人、人口が日本の約半分のイギリスでは閣僚数は22人なので、日本の閣僚数が一概に多いとはいえないようです。

 今回の改造内閣で目につくのは、特命大臣だけでなく所管のある大臣にまで、以下のようにあれこれ兼務する「担当」という名称が数多く付けられている点です。
 
「デフレ脱却」「1億総活躍」「働き方改革」「拉致問題」「地方創生」「五輪」「マイナンバー制度」「教育再生」「産業競争力」「原子力防災」「原子力経済被害」「原子力損害賠償」「廃炉等支援機構」「水循環政策」「沖縄基地負担軽減」「福島原発事故再生総括」「海洋政策」「領土問題」「国土強靭化」「消費者及び食品安全」「クールジャパン戦略」「知的財産戦略」「科学技術政策」「宇宙政策」「IT政策」「社会保障・税一体改革」「女性活躍」「再チャレンジ」「少子化対策」「男女共同参画」「規制改革」「まち・ひと・しごと創生」「国家公務員制度」

 こうみると、真面目なテーマでも安売りのスローガンに見えてくるのですから不思議です。

■口先だけのスローガンの虚しさ

 ちなみに、「男女共同参画」は00年の第1次森喜朗内閣に端を発し、「少子化対策」は03年の第2次小泉改造内閣以降から続いているわけですが、これまでにいったいどんな成果が上がったのでしょうか。「題目」だけを空々しく掲げ、その対策の中身すら皆目見えてこないのですから笑止千万なわけなのです。

「再チャレンジ」「1億総活躍」「働き方改革」「女性活躍」などとゴタクを並べたところで、1984年に全雇用者の15.3%しかいなかった不安定な非正規雇用が、今や40%にも上り(2014年1962万人)、年々増加しているのですから、何をかいわんやでしょう。「1億総活躍」と聞いて、戦前の「国家総動員」や「1億火の玉」のスローガンを思い浮かべた高齢者の方も多いほどなのです。

 こうした「担当」の名称をわざわざ明記することでメリハリをつけ、責任の所在を明確にしたつもりなのでしょうが、しょせん長くても1年前後、わずか数カ月で入れ替わるお飾りの大臣職に対し、ろくに成果も上がらないのがわかりきっているのですから、コケオドシもよいところでしょう。これこそ国民を舐めきっているとしか思えないわけで、いったい何を考えているのか――と首を傾げたくなるのも当然なのです。

 どのみち順送りで、下着泥棒の疑惑が報道された人物が復興大臣になったり、北方領土担当なのに「歯舞」の漢字が読めない人が大臣になったりするのです。

 世襲議員は若くして初当選が叶いますし、どんなに資質に問題があろうと、その後当選回数を着実に重ね次々と順送りで大臣ポストにありつけますから、いつのまにか大物政治家になってしまうのです。世襲同士の身びいきもさかんで、安倍内閣の有力閣僚と称される人たちは、いずれも世襲で「お友達」です。まぎれもなく政界においても「パーキンソンの法則」のロジックが支配する世界になっているわけです。
 
 安倍首相は第1次政権時(06年9月発足)の頃から、「美しい国づくり」「教育再生」「再チャレンジ」「戦後レジームからの脱却」などといった具体的手法すら伝わらない意味不明のスローガンを掲げるのが大好きであり、声高に叫ぶほどに内容の空虚さが目立ったものですが、今もますますそれが高じているかのようなのです。

 そんなにスローガンを並べるのが好きなら、いっそ「憲法改正担当」「戦後レジームからの脱却担当」「美しい国づくり担当」といった「担当」も入れればよかったのにと惜しまれます。また、「靖国参拝閣僚に対する近隣国の不当な内政干渉を排除する担当」や「従軍慰安婦の強制性の嘘を正し、公募での高額報酬職だったことをアピールする担当」というのも入れてくれると、勇ましく国民を鼓舞してくれるので、「さすが!」と称賛されたのかもしれません。「憲法の緊急事態条項担当」「憲法の9条改正担当」「公正公平な報道担当」というのもどうでしょうか。このほうが、よほどわかりやすいでしょう。

■盲腸ポスト「政務次官」の復活

 ところで、日本にはかつて所管大臣の下に政治任用の「政務次官」というポストがありました。

 98年当時の俸給月額137万5000円、期末手当などを含めて年収2200万円。与党の国会議員が当選2〜3回目ほどであてがわれるポストで、大臣の直下に位置づけられる政府省庁における特別職でした。国会答弁もなく肩書だけのポストとあしらわれ、あってもなくてもよい役職だったために「盲腸ポスト」ともいわれたものです。

 事務方の最高ポストである「事務次官」(現行俸給月額117万円、期末手当などを含めて年収2200万円)になぞらえて、国会議員に名前だけ政務次官と称させ、大臣の下にぶら下げたかたちの無駄な税金費消ポストにすぎなかったわけです。

 こんなポストは本来なくすべきでしたが、政界というのは公務員同様「パーキンソンの法則」のロジックが如実に働く世界です。

 これが1999年に「国会審議の活性化及び政治主導の政策決定システムの確立に関する法律」という、もっともらしい大義名分を掲げた法律により、政府委員制度(国会答弁などで役所の上級官僚が大臣に代わって答弁していた)と政務次官ポストを廃止して、一気に複数の「副大臣」ポストと「大臣政務官」ポストを大量拡充し、税金費消メカニズムをさらに強化したのでした。

 この法律を主導してつくったのが、剛腕政治家といわれた自由党時代の小沢一郎(現在は「生活の党と山本太郎となかまたち」)でした。政党助成金制度(95年スタート、15年度支給総額320億円)をつくった時もこの人が主導し大活躍しましたが、国会議員のあくなき待遇改善に政治生命を賭し、生涯を捧げた偉人といえる人なのです。

 ちなみに内閣総理大臣の俸給月額は201万円(これに地域手当が2割近く加算され期末手当などを含めると年収約4000万円)、国務大臣が146万6000円(期末手当などを含め年収2700万円)ですが、この法律で新しく生まれた副大臣の現在の俸給月額は140万6000円(期末手当などを含め年収2300万円)です。

 この副大臣の俸給月額は、なんと内閣法制局長官、宮内庁長官、公正取引委員会委員長、原子力規制委員会委員長らと同額です。副大臣は大臣と異なりSPは付きませんが、公用車と秘書1人(役人)まで付きます。とても重要な仕事だからというわけです。そして「大臣政務官」の俸給月額は119万9000円(期末手当などを含め年収2200万円)で、各省の事務方トップの事務次官や宮内庁侍従長と同額です。

 国会議員としての年収が約5000万円(歳費と期末手当2196万円、文書通信交通滞在費1200万円、立法事務費780万円、政党交付金の分け前分約1000万円の合計でこうなる)あるうえに、副大臣や大臣政務官という特別職ができたおかげで、与党政治家なら当選2〜3回目からのお楽しみポストがぐっと増えたというわけです。

■ポストのみで総額17億円の報酬

 こういうポストがあるからこそ、安倍首相の党内操縦もやりやすくなります。ポストを差配する安倍首相に批判的な発言をする自民党議員はいなくなるゆえんです。議員は自分のフトコロ具合に直結するからです。

 8月3日の第3次安倍再改造内閣の組閣名簿発表に続き、5日にはそれに付随する「副大臣」と「大臣政務官」の名簿が発表されました。その数は副大臣が25名、大臣政務官が27名の合計52名です。

【副大臣】
・復興省2名
・内閣府3名
・総務省2名(1名は内閣府兼務)
・法務省1名(内閣府兼務)
・外務省2名
・財務省2名
・文科省2名(1名は内閣府兼務)
・厚労省2名
・農水省2名
・経産省2名(1名は内閣府兼務)
・国交省2名(1名は内閣府と復興庁兼務)
・環境省2名(1名は内閣府兼務)
・防衛省1名(内閣府兼務)
※連立与党を組む公明党所属の副大臣は3名

【大臣政務官】
・内閣府3名(1名は復興庁兼務)
・総務省3名(1名は内閣府兼務)
・法務省1名(内閣府兼務)
・外務省3名
・財務省2名
・文科省2名(内閣府と復興庁兼務)
・厚労省2名
・農水省2名
・経産省2名(1名は内閣府と復興庁兼務)
・国交省3名(1名は内閣府兼務)
・環境省2名(1名は内閣府兼務)
・防衛相2名(1名は内閣府兼務)
※公明党所属の大臣政務官は3名

 派閥に順当に割り振っていますが、おそらくこんなに人数と兼務が多いと、役所の人間はもとより、任命権者の安倍首相も誰がどの役職だか、何が何だかわからなくなっていることでしょう。しかし、それで構わないのです。任命された本人だけが、何もしないでもっともらしい肩書だけを名刺に書き込んで地元にばら撒き、高額報酬さえ手にすればよいからです。

 こんな盲腸のようなポストをばら撒くことで、安倍首相は政権与党の議員の歓心を買い、自らに逆らう議員を抑止する飼い殺しが図れるわけです。もちろん費用は国民の税金です。

 副大臣と大臣政務官の年収を計算すると、11億6900万円にもなります。国務大臣分の5億5000万円と合わせると、人件費の総額だけで年間17億1900万円です。国民の税金が原資なら、いくらでも大判振る舞いできるゆえんです。民間企業ではありえない「税金の無駄」がはびこります。もちろん、これをマスメディアが批判的に報じることもないのです。

 こうした経緯を見てくると、「国家財政が危うい」というにもかかわらず、自分たちだけは平気で甘い汁を吸い続けるという「政治の本質」が見て取れます。こんな人たちが、口を開けば「身を切る覚悟が必要」「行財政改革」などと叫ぶのですが、口先だけで、まったくやる気がないのがよくわかります。

 今や、マスコミまでもが安倍政権とズブズブの癒着関係です。この道は、いつか来た道――ということになるのを、筆者は心底、怖れおののく今日この頃なのです。

(文=神樹兵輔/マネーコンサルタント)
 

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コメント
 
1. 2016年8月10日 08:55:41 : qkAZ7zSU8E : W9AATMVkcgM[49]
そもそも議員の歳費とはなにかを論じていくべきではないか。政治人としての基礎的費用と考えれば、一般年間所得への上澄み分として考えて、とりわけ累進的所得税を大きく取るべきものではなかろうか。つまり役職のある議員の通常歳費は、徹底的に減額されるべきものであろう。


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