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北も中国も遠慮なし もう大ウソがバレた安保法の抑止力
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/187353
2016年8月8日 日刊ゲンダイ 文字お越し
北朝鮮のロケット「ウンハ」(銀河)とともにパレードで歓喜する北朝鮮国民(C)AP
「海洋強国」を掲げる中国が、東シナ海で日本に対する挑発行為を繰り返している。
7日午前10時ごろ、沖縄・尖閣諸島の接続水域を航行していた中国海警局の「海警」2隻が領海に侵入したのを、第11管区海上保安本部(那覇市)が確認。外務省の杉山晋輔事務次官は直ちに程永華駐日中国大使に対し、「中国側の行動は現場の緊張を著しく高める一方的なエスカレーションであり、決して受け入れられない」と厳重抗議した。
尖閣諸島周辺では5日にも、中国海警局の公船7隻と漁船約230隻が同時に領海侵入し、杉山次官が程大使に抗議したばかり。1日には、中国海軍の東海、北海、南海の「3大艦隊」が東シナ海で大規模な軍事演習を実施し、「中国版イージス艦」と呼ばれるミサイル駆逐艦やミサイル艇など100隻以上が参加した。
中国が東シナ海での活動を過激化させているのは、周辺海域の領有権を主張するために「既成事実化を図っている」(防衛省関係者)との見方がもっぱらだ。当該地で開発中のガス田施設に水上レーダーと監視カメラを設置したことも分かっていて、挑発行為は今後、さらにエスカレートする可能性が高い。
日本にとっては頭の痛い問題だが、そんな中国と歩調を合わせるかのような不気味な動きを見せているのが北朝鮮だ。
3日、南西部から東岸沖に向け弾道ミサイル1発を発射。「ノドン」とみられる中距離弾道ミサイルは約1000キロ飛行し、秋田・男鹿半島沖の西約250キロに位置する、日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下した。
北からはミサイル、中国からは大船団――。
“挟み撃ち”に遭う日本はタマッタもんじゃないが、それにしても今回の中国、北朝鮮の動きは、まるで安倍政権が声高に叫んでいる「日米同盟の深化」とやらをあざ笑うかのようではないか。
■「安保法で抑止力が高まる」はウソ
〈アジアの情勢、中東の情勢も緊迫している。国民の命を守り抜くため、必要な自衛措置は何か。考え抜いた結果が今回の安全保障関連法案だ〉
今年1月の衆院予算委で、安倍首相は国民の反対を無視して強引に成立させた安保法の必要性について、こう説明していた。〈安保法の成立で日米同盟が完全に機能し、抑止力が高まる〉とも繰り返していたが、抑止力が高まったどころか、中国、北朝鮮の強い反発を招いただけ。両国の挑発行為は過激化する一方だ。
「立憲デモクラシーを守る大学人の会@埼玉」の石川裕一郎・聖学院大教授はこう言う。
「安保法は、中国や北朝鮮で高まる軍事的な緊張を抑えることはできない。それが改めてハッキリした。安倍政権が安保法の成立を急いだのは抑止力を高めることが目的ではなく、米軍の下請けを担い、後方(軍事)支援を拡大するためだったのです。安保法の説明は詭弁で、バケの皮が剥がれたと言ってもいいでしょう」
11月に南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣される陸自部隊は、安保法によって新たに「駆け付け警護」や「宿営地の共同警護」の任務が付与される見通しだが、事実上の内戦状態にある南スーダンでは何が起きるか分からない。
安保法は抑止力を高めるのではなく、日本と日本人が戦いに巻き込まれるリスクを一層大きくしただけ。その戦争法の“本質”が早くも露呈したのだ。
極右大臣(C)AP
■稲田防衛相は最悪の起用だ
中国、北朝鮮の挑発行為が日増しにエスカレートする中で、日本にとって最悪なのが、新たな防衛相に稲田朋美が就いたことだ。安倍は「我が国の安全保障政策を担ってもらう」と言っていたが、稲田はまだ当選回数4回のヒヨッコ。陸海空約25万人の自衛隊員の命を預かるトップとしての力量には疑問符が付くし、外交政策に精通しているわけでもない。いずれの分野でもシロート同然だ。
そんな稲田の“特徴”といえば、2005年の初当選以来、8月15日の靖国神社参拝を欠かさず、安倍の側近議員として極右の言動を繰り返してきたことだ。歴史認識に敏感なアジア各国が一斉に〈南京大虐殺を虚構と否定し、慰安婦を合法と主張する人物〉(韓国メディア)、〈極東国際軍事裁判(東京裁判)に否定的〉(中国メディア)と稲田を酷評したのも当然だろう。欧州メディアも今回の起用に唖然ボー然で、〈ナショナリストのタカ派でネガシオニスト(否定論者)〉(仏リベラシオン)、〈極右論者〉(米ワシントン・ポスト)……と相次いで批判的に報じていた。〈リビジョニスト(歴史修正主義者)〉と報道したのは仏ルモンドだが、この言葉はナチス・ドイツのホロコーストを否定する者を軽蔑する際に使われている。つまり、海外メディアの認識では稲田の防衛相起用は、それほど異様に映っているのだ。
■安倍政権が「中国脅威論」を煽れば戦争になる
稲田は大臣会見で、記者から改めて侵略戦争の認識を問われ、〈侵略か侵略でないかは評価の問題〉と、これまでと同様の発言で中韓メディアをカンカンにさせていた。近隣諸国との緊張が高まっている今だからこそ、防衛相は慎重かつ丁寧に対応することが求められるのに、ハナからこんな調子じゃあ、付け入るスキを与えるだけ。中国や北朝鮮の挑発行為はますます過激になるだろう。
元外交官の天木直人氏は「大手新聞・テレビは改造内閣について、『安倍カラー』などと好意的に報じていますが、どう見ても稲田防衛相は大失敗です。なぜ、わざわざ近隣諸国を刺激するような人選をしたのか理解に苦しみます」と言い、こう続ける。
「中国が尖閣付近で確信犯的に領海侵入を繰り返しているのは、安倍政権の対中姿勢に対する不満に加え、今回の稲田起用を痛烈に批判する、との強いメッセージでしょう。少なくとも国際社会では、外交的にそう捉えています」
中国人民日報の日本版「人民網」は、稲田について〈安倍首相の意図を忠実に実行するだろう〉とし、〈新安保法の実施を推進し、『中国脅威論』を口実に日本の軍事化の歩みを加速することになるのは間違いない〉と指摘している。
近隣諸国の批判を一顧だにしない危険な安倍内閣の扇動で、日本は一気に「戦争準備国家」に突き進む恐れが現実味を帯びているのだ。
「とにかく、今の日本が深刻で危険な状況にあるのは間違いない。安倍政権がこのまま強硬姿勢を取り続ければ、中国は本気で戦争を仕掛けてくるかもしれません。日本の愚かな独裁首相によって、最悪な展開になるのです」(前出の天木直人氏)
安保法も稲田の防衛相起用も、戦争したい安倍政権があえて“マッチポンプ”に利用したとしか思えない。早く引きずり降ろさないと、国民の生命が危うい。
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