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稲田防衛大臣就任に欧米が危機感持ち報道。
何故、日本の大手メディアはしっかり報道しないのか。
英タイムズ、ロイター、米AP,仏ルモンド、イスラエル・ハアレツ等ー(孫崎享氏)
A:事実関係
(1)タイムズ紙は3日付電子版で、
「戦中日本の残虐行為否定論者が防衛トップに」(Atrocity denier set to be Japan’s defence chief)との
見出しで、冒頭から稲田氏について
「第二次世界大戦中の日本が数々の残虐行為を犯したという認識に異議を唱え、
日本の核武装をも検討すべきとする女性」と紹介
(2)英ロイター通信も3日付の「日本の首相は経済回復を誓いながらも、新たな内閣にタカ派防衛相を迎える」(Japan's PM picks hawkish defense minister for new cabinet, vows economic recover)という記事で、
稲田氏の写真を冒頭に掲載し、大きく取り上げている。
(3)米AP通信は3日付で「日本が戦争の過去を軽視する防衛トップを据える」
(Japan picks defense chief who downplays wartime past)という記事を配信し、
ワシントンポスト紙などがこれを報じている。
記事のなかでは稲田氏を「戦中日本の行いを軽視し、極右思想(far-right views)で知られる女性」
「国防についての経験はほとんどないが、安倍首相のお気に入りの一人」と紹介。
そして「慰安婦問題など戦中日本の残虐行為の数々を擁護し、
連合国による軍事裁判を見直す党の委員会を牽引してきた」と書いたうえで、
在特会などヘイト勢力との“蜜月”についてもこのように伝える。
「稲田氏の悪名高い反韓団体とのつながりについて、今年、裁判所は稲田氏の主張を退けて事実と認めた。
また2014年には、稲田氏が2011年にネオナチ団体トップとのツーショット写真を納めていたと
見られることも表沙汰となった」
加えて、今回の内閣改造が安倍政権の改憲への助走であることにも触れ、
なかでも稲田氏は日本の平和憲法を強く敵視してきたことをコンパクトにまとめている。
「安倍晋三首相は19人の閣僚の半数以上を変えたが、
それは戦後日本の平和憲法を改訂すると同時に、安倍政権の安全保障や経済政策をサポートさせるためだ」
「57歳の稲田氏は、安倍首相の悲願である憲法改正の協力者である。
稲田氏は、現行憲法は日本の軍隊を禁止していると解釈できるとして、
戦争放棄を謳う9条を部分的に解体すべきと主張してきた」
「新たに防衛相に就任する稲田朋美(前・自民党政調会長)は、
日本の戦後や平和憲法、日本の保守派が第二次世界大戦の屈辱的な敗戦の象徴として捉えている
平和憲法や戦後を改めるという安倍首相の目標をかねてより共有している」
(4)日本政府、ナショナリストを防衛相に任命 『ルモンド』8月3日
Philippe Mesmer (東京特派員)
日本の首相安倍晋三は側近を彼の政府に登用したが、
とりわけナショナリスト的立場で知られる女性を防衛相に任命することによって
彼の権力掌握を一層強化しようとしている。
彼は防衛相に稲田朋美を任命した。
このポジションを女性が占めるのは2007年第一次安倍政権の小池百合子以来である。
稲田氏にはこの分野での経験がないが、自衛隊の海外派遣についての新しい枠組みを定めた
2015年採択の安全保障関連法を運用するというデリケートな仕事を委ねられることになる。
経験不足にもかかわらず稲田氏が登用されたのは、彼女が首相の側近であり、
「お気に入り」だからである。安倍氏は彼女を後継者候補とみなしているようであるが、
それは二人のイデオロギー的な近接性による。
彼は稲田氏を自民党の政調会長に2014年に任命した。
通常経験豊かな議員が任ぜられるこのポストに、
稲田氏は2012年から14年まで行政改革担当相を勤めたあとに就いた。
「安倍氏は彼の権力を継続したいと願っている」と上智大学の中野晃一教授は語る。
「彼の念頭にあるのは稲田氏だけです。しかし、彼女にはこのポストのための準備がまだない。」
2005年に福井県から初当選したこの57歳の弁護士は
安倍氏に近いそのナショナリスト的立場によって知られている。
政界に入る前、彼女は1945年の沖縄戦の間の日本兵士のふるまいについての作家大江健三郎の著書
によって名誉を毀損されたと感じた日本軍将校たちの弁護活動をしていた。
議員になってからは歴史修正主義の立場を繰り返し表明し、
1937年の日本軍による南京大虐殺や、『慰安婦』の存在を否定している。
2015年、終戦70年に際しては、謝罪しないと繰り返しアピールした。
ウルトラナショナリストの組織である日本会議のメンバーであり、
日本のアジアでの行動を「侵略」とすることを否定しており、
戦争犯罪人を含む戦死者を祀っているために当否について議論の多い靖国参拝を擁護している。
稲田氏はまた憲法改定についても意欲的である。
こういった言動は中国、韓国との外交関係を必ずや紛糾させるであろう。
出典
(1)(2)(3)「稲田朋美防衛相の軍国主義思想にロイター、APなど海外メディアが一斉に警戒感!
でも日本のマスコミは沈黙」リテラ08.05.
(4)内田樹の研究室http://blog.tatsuru.com/
(5)3日イスラエル紙『ハアレツ』は「日本はネオナチ・グループと関係持つ防衛大臣を任命
Japan Names Defense Minister Linked to neo-Nazi Group
B:評価
・これだけ、欧米の新聞が警戒を示すことはほとんどなかった。
・日本では、中国、韓国の反応を示すことで、否定的反応は偏向したものとの印象を与えているが、
影響力のある欧米メディアが報じている。
・かつ稲田氏を単なる個人として評価しておらず、安倍首相との個人的つながりを強調している。
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