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小池流パフォーマンスに酔いしれた有権者(C)日刊ゲンダイ
明確に違わぬ自・民・維…「政党政治」がついに終わった 日本経済一歩先の真相
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/187066
2016年8月5日 日刊ゲンダイ
戦後70年続いた政党政治もいよいよ終焉の時を迎えたなと思わせるに十分な結果だった。先の東京都知事選ほど現在の政党の無意味さ、無力さ、非国民性をまざまざと見せつけた選挙はない。
国政も都政も、与党の立場の自民と公明はいつも通りの協調路線。推薦候補の人選は「使える人」より「使いやすい人」で、有権者の思い描く理想の候補像を探ろうともしない。両党にとって無難な候補を担ぐだけなのだから、有権者には魅力的に見えなくて当然だ。
共闘路線を優先させた野党連合も、候補の選定基準は「都政を知る人」よりも「都民に顔を知られた人」。知名度を優先させた候補は都知事になって何をやりたいのか、都政にどう取り組むのか、そもそも何をしゃべっているのかさえ、アヤフヤだった。
与野党問わず既成政党が「この人こそは」と選び抜いた候補が、有権者にソッポを向かれて大惨敗。その結果、小池新知事には無党派層だけでなく、既成政党の支援層がかなり流れた。自民の5割以上、民進の約4割の支持層を取り込んだからこそ歴代4番目、約290万票もの大量得票を成し遂げたのである。
ただ、彼女が支持された理由は「パラシュートなしで崖から飛び降りる」と本人が表現した「覚悟」だけではなかったか。それこそポピュリズムや劇場型選挙の典型かも知れないが、小池流パフォーマンスに有権者の大半が酔いしれた以上、「そういう時代になった」と受け止めるしかない。票を投じる際の判断基準は、政党の看板よりも候補者の印象という時代なのだ。
そもそも政党の数が多すぎる。与野党ともに四分五裂、先の参院選比例区に候補を立てた政党だけで12党に上る。新たに選挙権を得た未成年の若者にとっては「政党って何?」という感じだろう。自民と民進と維新の何がどう違うのか。大人だって明確には答えにくい。
かつては「革新」と呼ばれた政党がかたくなに護憲を貫く姿は、若者たちには「保守的」に見えるであろう。逆に「保守」政党の方が最近は、やたらと「改革派」を気取りたがる。ますます頭がこんがらがってしまう。
それにしても選挙期間中に党員に厳しい通告を下した自民党都連はどうする気なのか。議員本人だけでなく、親族が非推薦候補を応援しても「除名処分」にするという罰則規定をほのめかせた。処分を徹底しなければ、あの通告文が単なる「脅し」に過ぎなかったことになる。政党の体を保つには、厳しく処分すべきだ。
自民党都連が「脅し」を認めたら、「政党」の名をかたった人権侵害以外の何ものでもない。政党を取り巻く異常な現状を見つめると、これからの日本政治の在り方を憂慮せざるを得ない。
高橋乗宣 エコノミスト
1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。
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