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2016年08月02日
一昨日の東京都知事選の結果に驚いた。あまりの鳥越惨敗に、出すべき言葉が生まれてこない。ようやく、一日間を置いて“あ〜、う〜”と故大平正芳氏くらいには、話せるようになった(笑)。小池百合子が優勢だったのは間違いがないが、ケタ違いの強さを見せつけられて終わった。投票率が、60%近く伸びたことにも驚いたが、主たる候補三つ巴の中で、291万票は見事である。敵ながら、お見事と、先ずは祝福申し上げておく。
筆者は、小池百合子を、自民党の誰か、或いは勢力の「傀儡」と見ていた。今までの、小池の政治選択を見ていた人間としては、素直に、小池の「対自民党」と云う看板に“眉唾”をつけていた。つまり、2012年末、野田の“近いうち解散”で、自民党が圧勝し、党員人気の石破ではなく、議員の力学で、安倍晋三が総裁、内閣総理大臣になってからと云うもの、小池は、安倍内閣に選ばれることもなく、党内でも“自由民主党広報本部長”と云うスパイ大作戦の元締めのような役職以外、何に就いているのか判らないくらい、影が薄かった。
つまり、安倍の国家主義から距離を置いているために、冷や飯を喰わされているイメージがあったのも、小池には幸運だった。しかし、本質的に右翼思想を堅持していたわけで、安倍や石破と変わらない軍国主義的であることは明々白々だった。第一次安倍政権においては、防衛大臣に就任しているので、同じ穴のムジナなのだ。しかし、防衛大臣時代に、当時の守屋事務次官の更迭を画策し、安倍晋三らと揉める騒ぎを起こしている。ただ、その後、守屋事務次官の汚職問題が立件されるに至って、小池の女の勘が当たったと、奇妙な評価を受けていた。それ以来、安倍の小池を見る眼が変り、シカトされていたのが現状だった。ウッカリすると、次期衆議院選で党公認が危うくなっている噂まで流れていた。
小池百合子自身が、実は追い込まれていた事実がある。世界を泳ぐ、鉄火場女だったのだが、年齢的なハンデも年々増すばかりで、永田町論理の中で女性議員として、丁々発止と躍動する場が訪れそうもないと、見切りをつけた面がある。丁度そこに、前舛添都知事の醜聞は、見る間に火だるまとなり、天から、瓢箪の駒のような大チャンスが訪れたと言えるのだろう。総務次官を辞めたばかりの桜井俊を擁立しようと運動する、官邸や自民都連の動きから、桜井俊以上の候補者が出てこないと読んだ小池百合子は、後出しジャンケン候補が勝つと云う不文律にカウンターを打つ勢いで、真っ先に手を挙げた。永田町、自民都連、マスメデァの言説に挑戦する形を作った点は、女任侠道さながらだ。今、ヤフーGYAOで『シリーズ・極道の妻たち』が放映されているが、まさにグッドタイミングだと言える。ヤフーが連動していたかどうかは不明だが。
結局、自民都連が中心になり自民党が推薦を出した増田寛也候補は、自民党守旧派の候補と云うイメージから一歩も抜け出せなかった。筆者が応援していた鳥越氏は、年齢的と云うよりも、ジャーナリストとしてはずば抜けている存在だが、大衆にアピールする、都政を語れなかった。何故かわからないが、国政レベルの話に終始した。そして、致命的だと思ったのは、演説にまったく向かない声質だったことだ。あれでは、大衆と云うか、愚衆を動かすことは出来ない。誠実を売るよりも、付和雷同的フレーズを連呼した方がマシだったろう。まあ、あとの祭りだが。
それにしても、大阪府民を愚民だと言っていたが、どうも東京都民も愚民であったようだ。鳥越候補50票を固めた積りだったが、実際の投票では、半数が小池に流れたフシがある(笑)。今回は浮動票が動いたわけだが、その多くが守旧派の増田でもなく、野党連合の鳥越でもなく、小池に流れた。しかし、1年後、小池百合子と安倍官邸が関係を密にしているという驚きの状況を目撃するかもしれない。安倍とは永田町論理で距離を置くことになっている。しかし、日本会議系国会議員としては、ほぼ同じ立場だ。憲法改正においても、大阪維新の会とタッグを組める色彩だ。
しかし、小池は「パラシュートなしの立候補」「退路は断った」「クリーン」「イジメに会う女」と云うイメージを作り上げ、日本会議的色彩を完璧に排除していた。浮動票の殆どが、そのような小池百合子のイメージに同調したと云うことだが、民主主義と云うもの、本当に難しいものだと痛感した。政治理念は、最近は殆ど通用しない。永田町力学も、安倍一強が過ぎて、政局化することが難しい。都知事選が「空中戦」であることを痛感する知事選だった。しかし、一年後には、森喜郎が追い出され、安倍官邸と蜜月を結ぶのか。或いは、2018年末の総裁選までに、石破抬頭があるのか。小池は安部派から石破派と流動的に自民党内で動いていたわけだから、1年、2年後、守旧派の権化になっているかもしれない。まさに、民主選挙は愚民選挙同様だと云うことだろう。やはり、民主主義は、21世紀向きではなさそうだ(笑)。
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