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小池百合子が語る「リーダーの覚悟」
NewsPicks 7月30日(土)14時30分配信
小池百合子氏インタビュー(上)
出馬表明に当たり、「(都議会の)冒頭解散」「利権追及チーム」「舛添問題の第三者委員会設置」の3つの公約を掲げた小池百合子候補。都政の透明化のために何をするつもりなのか、東京を世界一にするためにどんな戦略があるのか。男社会での勝ち方、リーダーとしての覚悟とあわせて話を聞いた(全2回)。
小池百合子が語る「リーダーの覚悟」
小池百合子(こいけ・ゆりこ)1952年兵庫県芦屋市生まれ。 「ワールド・ビジネスサテライト」などでキャスターを務める。1992年、政界に転身し、参議院議員1期、衆議院議員8期当選。環境大臣、防衛大臣を歴任
内部告発の活用
──都議会の透明化、正常化のために最も大事だと思っていることは何ですか。
小池:まず情報をオープンにすることです。
今は都民のみなさんの都政に対する関心が低い。それは情報が十分に出ていないからだと思います。
予算の無駄がないか、東京オリンピック・パラリンピックの予算は適正なのか。そうした山積する課題に関して、情報公開を徹底していくべきだと思います。
──利権の追及も行うと明言しています。
そのためにも、まずは情報を入手しなければなりません。
たとえば、今はメディアが情報公開を要求しても、文書の肝心なところが黒塗りになっていることもあります。今後は、知事の権限の基に、情報を明確に出していきます。
ただ、情報公開の基準をあんまり細かくつめていくと、それに時間をとられてしまって、実行が遅くなってしまう。
ですから、すべての情報を出して、そこからみなさん調べてください、という形ではなくて、テーマや的を絞った形で情報を公開するようにしていきます。知事には情報公開の権限がありますから、そういう形で進めていくのが妥当です。
利権については、巷間で言われていることは多いですが、「具体的にどうか」という点は、当事者から情報を得ないと判断できません。利権の話は、当事者でないと具体的にならないと思います。
そのためには、英語でwhistle-blower(ホイッスルブロワー)と言いますが、内部告発者のような形がひとつ考えられます。
目安箱を置いて、匿名であれ実名であれ、情報を寄せてもらうのが、いちばん効果的なのではないかと思っています。もちろん、ある会社がライバルの会社を陥れるために内部告発を行うこともありえますので、情報の精査はしっかりやります。
都議会議員は、国会議員と違って、現業に近いという点で位置づけが異なる。それだけに、行政も議会も国政以上に透明性が求められます。
次ページは:ボス化する内田氏
──小池さんは、自民党都連幹事長の内田茂氏を筆頭に、自民党都連の現在のあり方も問題視していますが、都政がブラックボックスになったそもそもの原因はどこにあると考えていますか。
やはり情報公開です。情報が閉ざされていることが大きい。
そして、都連の権威が高まりすぎてしまったのではないでしょうか。その一因は、基本的に、知事がしょっちゅう代わってしまったことにもあります。
──知事の力が弱いので、都連、都議会の力が強まってしまったということですか。
そう思います。
いろんな方に言わせると、(利害調整などの)交通整理をしていたのも内田茂さんだそうです。
一般的な話として、議会は予算の執行に対してストップをかける大きな権限があります。そのため、それぞれの局が予算を通したいときは、議会の承認を早く得るために、何らかの利便を図るケースがありえます。
幹事長の内田さんは、議員の公認権を持っていますから、国会議員でも内田さんを抑えられるような人はいません。今の内田さんはボス化してしまっているという人は多いです。
何よりも、内田さんが、(2009年の都議選で落選して)議員バッチを外していたときでさえ、幹事長を継続していたというのは驚愕です。
──現在のような「ボス化」を防ぐために、将来、「ボス化」を再発させないために、システムや仕組みとして何が必要ですか。
情報を外に出していくということだと思います。
たとえば、わたしは都連の会議に出席していません。そもそも、会議の日時・場所すら知らされていないので、行けるわけがないのです。そうしたことも含めて、情報をよりクリアにしていかないと、閉ざされた密室政治になるのではないでしょうか。
──今の時代に合っていないと?
時代にまったく合っていないですね。何でも情報を外に出せばいいということではないですが、やはり都民には知る権利があると思うのです。
次ページは:若い国会議員は小僧っ子
若い国会議員は小僧っ子
──ボス化が生まれた背景には、自民党の抱える構造的な問題があるのですか。
国会議員のほうが地方議員に指示を受けているという構造があります。都連でもそういう状況です。以前、茨城県に超有名なドンがいて、話題になりましたが、それと似た面があります。
今はちょうど、地方のドンに世代交代の波が訪れているタイミングですが、より早く世代交代が起きたのが、衆議院議員や参議院議員の世界です。
今の衆議院議員や参議院議員は若い人も多い。とくに2012年の選挙で大量当選して、若い議員が増えました。
そうした議員の中には、留学経験がある人も多く、サイン、コサイン、タンジェントといったお勉強はよくできるかもしれません。しかし、地元の混乱を収拾できるかというと、そうした人間関係のドロドロしたところには手を出さない。政治家としての足腰がまだ弱いのです。
各地域において、地方のドンからすれば、若い国会議員は小僧っ子なわけです。若い国会議員からしても、ドン、ボスのご機嫌を損なうと、やっていけなくなってしまいます。
その結果、地方のボス化が問題になってきているのです。ですから、今の国会議員が、どこまで地元に根ざしたものになるかが、これからの大きなテーマだと思います。
──地方議員だけでなく、国会議員側にも問題があるということですか。
そうです。それを打ち破ろうとしたのが、300小選挙区なのですが、結果として、小選挙区は、地方のボス化を助長したところがあります。
──今の都政は、国政に比べて何年ぐらい遅れていると思いますか。
今の都政は、1964年でしょうか。前回のオリンピックのときから、マインドが根本的には変わっていないように感じます。
──都政が変わらずにすんでいるのは、東京の成長がまだ続いているからですか。
それもひとつあります。
もうひとつ、地方議会は、女性議員の少なさが国政以上に深刻です。国会における女性比率は、193カ国中155位(出典)です。後ろから数えたほうが早い。女性議員の少なさも、透明性の欠如につながる原因ではないかと思います。
次ページは:なぜ男社会で勝てたか
なぜ男社会で勝てたか
──自民党という男社会で、これまでどんな苦労をしてきましたか。過去のコラムでも、「永田町を動かすエネルギーと原理は、嫉妬の構造だと言われる。私はこの2文字をオンナ偏からオトコ偏に変えるべきだと以前から主張している。男の嫉妬ほど厄介なものはないからだ」と記しています。男社会を勝ち抜くためには何が大事ですか。
やっぱり、レギュラーなことはきちんとこなして、プラスアルファで競うということだと思います。
かわいこちゃんのうちはまだいいですが、男性と対等の立場のライバルになったとたんに、激しい競争になってしまう。引きずり降ろされかねません。
大事なのは、かわいこちゃんでやっているうちに、いかに、しっかりと力を蓄えられるかです。
──小池さんはなぜ男性に嫉妬されても勝てたのですか?
それは、私がオンリーワンだからかもしれません。
大事なのは、いつも新しい知恵を出したりして、ほかの人にはないプラスアルファを示し、「この人は不可欠だ」と思わせることです。選ぶのは任命権者なので、細かいところまではよくわかりませんが。
──小池さんのように、アラビア語ができるというのはプラスアルファですか。
そうです。オンリーワンを持つことで、この人がいないと困ると言わせることです。
サダト大統領と小泉首相
──リーダーとして参考にしてきた、影響を受けてきた人は誰ですか。
こう言うと首をかしげられるのですが、エジプトのサダト大統領です。サダト大統領は、エジプトのナセル大統領の後継で、わたしはサダト大統領時代にエジプトにいました。
サダト大統領は1977年にエルサレムを訪問し、議会で演説を行いました。要は、イスラエルとの和平に大胆に舵を切って進めていこうとしたのです。結果として、それが原因で、彼は1981年にイスラム原理主義者に暗殺されてしまいました。
何が言いたいかというと、「リーダーは命を落とすことがある」ということです。
──最近、ツイッターで小池さんに対する殺害予告があり、犯人が逮捕されました。
容疑者の人はよく知らないですけど、狙われているだろうなと思っています。
──内田茂氏ら都議会自民党との戦いも激しくなる可能性があります。
そうですね。ただ、私は都民のためになることであれば、本来は互いの利害は共通すると思っています。連携していくことは必要だと思いますし、その過程についても都民にお知らせしたいと考えています。
──小泉純一郎元首相は、田原総一朗さんに「あなたがもし本気で田中経世会と真っ向からケンカする、田中経世会をたたき潰すというなら僕は支持してもいい。ただしそれをやったら、あんた、暗殺される可能性があるぞ」と言われて、「殺されてもやる」と答えたそうです。それと同じ心境ですか。
そうですね。私に胆力があるかわかりませんが、これと決めていますので、ぶれずにやりたいと思います。
佐々木紀彦
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もしホリエモンが、都知事になったら
最終更新:7月30日(土)14時30分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160730-00010002-newspicks-bus_all&p=4
都知事選 小池百合子氏インタビュー議会のドンに牽制球
Japan In-depth 7月11日(月)8時50分配信
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160711-00010001-jindepth-pol
都知事選劇場、小池百合子さんを応援する人の心理学
千田有紀 | 武蔵大学社会学部教授(社会学)
2016年7月26日 7時0分配信
2016年東京都知事選挙 グリーンを基調とした小池氏、都内で街頭演説(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)
7月31日に投開票の東京都知事選、調査によれば小池百合子さんが優勢だという(小池氏優勢、増田氏追う 鳥越氏苦戦 都知事選情勢調査『朝日新聞』)。選挙戦が始まったばかりの頃、「小池さんが追い上げると思う」というと、周囲の人は「まさか」と首をひねっていた。しかし、小池さんの「都知事選劇場」での演出はあまりにも華麗で見事である。つい小池さんを応援したくさせられるものがある。
例えば7月3日、出馬を表明したあと、東京都江東区で行われた参院選の自民党公認候補の街頭演説。
演説カーの横で約1時間、ほかの国会議員や都議らとともに、(小池さんは)立ったまま候補者の訴えを聞いた。安倍晋三首相や石原伸晃都連会長が訪れた際に、存在を示すことができる最前列に、陣取った。ただ、首相や石原氏は車を降りると、小池氏の前を素通り。小池氏は会釈したが、会話もあいさつも成立しなかった。それでも小池氏は、内田茂都連幹事長ら幹部を見つけて、頭を下げ続けた
出典:小池氏、都知事選出馬の非礼おわびも安倍首相素通り
見事である。都知事選に出馬をすると意思表示をしたら、自民党の「オジサン」たちに無視される。会釈しても、会話もあいさつも成立しない。そこで頭を下げ続ける小池さん。もうこれを見たら、私も「小池さん、頑張って!」という心理が刺激されてしまった。事実、インターネットには「酷い」「可哀想」という声があふれた。その一方で、その前後のメディアへの対応などを見ていると、計算されつくされたアピールであるというようにも、感じられた。
しかもさらに増田寛也さんを担いだ自民党は、所属する国会議員や地方議員に対し、党が推薦していない候補者を応援した場合に除名などの処分を科すとする文書を配布した。しかも議員だけではなく、「親族含む」人が非推薦の候補を応援した場合は除名等処分の対象とするというのである(自民、増田氏以外の応援処分『毎日新聞』)。21世紀の時代に、親族までも監視し、除名処分にすると脅すとは驚きだ。しかしこれも、明らかに小池さんに利しただろう。「小池さんが可哀想すぎる!」。
自民党が擁立した増田さんは、古いタイプの自民党の王道を行く候補者だ。事実、立候補の直前まで東京電力の社外取締役だった。自民党がこうした官僚的な旧態依然とした候補者を担ぎだし、小池さんへの締め付けをすればするほど、小池さんが従来型の自民党政治を壊してくれる改革者のように感じられる。おりしも参議院選挙と時期的に重なり、自民党への何とも言えない不安が、共有はされている時だ。「自民党をぶっ壊す!」といって熱狂的に支持され、結果として自民党を躍進させた小泉純一郎元首相を思い出した。事実すぐに、小池さんも「議会の冒頭解散」を主張し、「都議会をぶっ壊す!」と報道されることになる(そんなことは実際には不可能だが)。そういえば、小池さんは小泉首相の近くで、小泉劇場をつぶさに見ていたのだっけ。
さらにいえば、小池さんは女性だ。小池さんに投票すれば、「初の女性都知事の誕生」というイベントに参加できたような気がする。「自分たちの一票で、何か新しいことを成し遂げるという達成感も感じられる。小池さんは、グリーンをテーマカラーにしている。ピンクのように女性らしさをことさらアピールするのでもなく、でもエコロジーとつながる「女性ならでは」といった爽やかさを演出する。ももクロのコンサートのように、推しメン(応援しているメンバー)のテーマカラーを身に着けて、小池さんを演説を聞き、応援するのはとても楽しいイベントだろう。小池さんを応援しない人が、おかしな人にすら思える。小池さんは本当に頭のいい人なのだと思う。
しかし、小池さんの主張内容は、決して「女性らしく」なんかない。過去には在特会で講演をしたこともあるし(在日特権を許さない市民の会HP)、「日本会議」との関係も指摘されている(例えば小池さんの日本会議への声)。小池さんは「軍事上、外交上の判断において、核武装の選択肢は十分ありうるのです」と言い、それ受けて、鼎談相手は「東京に核ミサイルを」と主張している(「日本有事3つのシナリオ」小池さんのHP)。消費税よりも重要な議論は憲法改正だといい、軍備を主張する(「主体性のある国家へ -国権・国益・国民の財産と生命をどう守るか」小池さんのHP)。ある意味で、男性よりもさらに「男らしい」。候補者のなかでは、一番の「タカ派」だろう。
他方で子育てなどにはあまり関心はなく、選挙戦での保育園訪問アピールの割に、今まで保育政策に冷淡だったことを批判されている。待機児童に関しては、産み育てやすい社会にするために、他の候補が保育所、保育士の処遇改善を訴えるなか、「意識改革」を主張してテレビの視聴者を驚かせたようだが(都知事選の論点 全国最低の出生率 産み育てやすい社会は?)、そもそも公約では、規制緩和を推進して子どもを詰め込むことによる解決を主張している。今の基準ですら問題があるというのに、実行されたらとても安心して子どもを預けられないだろう。
日本会議は男女共同参画にも大反対である。女性の権利に反対する団体の要職にいた女性の都知事が、誕生するのだろうか(日本会議国会議員懇談会の副幹事長や副会長を歴任)。そういえばイギリスで、福祉を切り捨て、格差を進行させた首相は、「鉄の女」と呼ばれたマーガレット・サッチャー。女性だった。ときに女性の政治家は、男性にもできないような極右的な政策を可能にする。それは、おそらくフェミニズムとは呼ばれないだろう。
そもそも不思議なのは自民党である。小池さんを応援すれば除名処分にするというのに、党に逆らった小池さん本人は、まだ除名もされず、自民党員のままだ。自民党は、どうして除名しないのだろうか。謎である。
千田有紀
武蔵大学社会学部教授(社会学)
1968年生まれ。東京大学文学部社会学科卒業。東京外国語大学外国語学部准教授、コロンビア大学の客員研究員などを経て、 武蔵大学社会学部教授。専門は現代社会学。家族、ジェンダー、セクシュアリティ、格差、サブカルチャーなど対象は多岐にわたる。著作は『日本型近代家族―どこから来てどこへ行くのか』、『女性学/男性学』、共著に『ジェンダー論をつかむ』など多数。
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http://bylines.news.yahoo.co.jp/sendayuki/20160726-00060369/
- 首相周辺「小池氏は自民党除名」 軽毛 2016/7/30 16:13:01
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