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鳥越「淫行」報道 すべての疑問に答える 「事実無根」刑事告訴に被害者夫は「傷つきました」
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「週刊文春」2016年8月4日号 :東京新報
小誌が先週報じた鳥越俊太郎氏の「淫行」疑惑への反響は大きかった。その衝撃的な内容に加えて、選挙期間中であったことに対して、「選挙妨害では」という批判も寄せられた。その声は真摯に受け止めつつ、なぜ小誌が今、疑惑を報じたのか、明らかにしておきたい。
■選挙戦の最中に記事を出したのはなぜか?
「私たち夫婦だってこんなことを公にしたくはありませんでした。でも彼が都知事に立候補すべき人間でないことはこの十数年間でよくわかっています。彼の正体を知っている私たちが黙っているのは、結果的に都民を騙すことになるんじゃないかと罪悪感を感じ、告白したのです」
小誌が先週号で報じた鳥越俊太郎氏(76)の「女子大生淫行」疑惑は大きな反響を呼んだ。その衝撃的な内容に「なぜ選挙戦の最中に記事を出したのか」という声が小誌編集部にも寄せられた。そうした声に対して、被害者A子さんの夫、永井一晃氏(仮名、30代後半)が改めて、告白の真意を語る。
二〇〇二年、当時、知人の教授を通じて有名私立大に出入りしていた鳥越氏は、“お気に入り”だったA子さんにこう声をかけた。
「別荘で君の誕生日パーティーをしよう」
だが富士山麓の別荘に到着するや鳥越氏は豹変した。強引にキスをし、抵抗するA子さんに性行為を迫り、未遂に終わるや、こう言い放ったのだ。
「バージンだと病気だと思われるよ」――。
これが小誌が先週号で報じた疑惑の内容であり、事件当時、交際相手であるA子さんから相談を受け、現在は夫となった永井氏は「事実です」と認めた。さらに永井氏は、その後、A子さんと二人で鳥越氏と会い、話し合いをしたことも明かした。
だが――。小誌発売日の七月二十一日、鳥越氏の選挙事務所で開かれた民進党都連の選挙対策会議。
「書かれていることは一切事実無根であります」
鳥越氏は関係者を前に疑惑を真っ向から否定した。その後、東京地検に告訴状を提出したと明かした。
だが「事実無根」と言いながら、鳥越氏は小誌に、以下の事実を認めている。
〈数名の学生たちが鳥越の自宅や別荘を訪れて懇親の機会を持ったこと、および、その後A氏ならびにB氏(=永井夫妻・編集部注)と会ったことはあります〉
後述するが、鳥越氏が永井氏に面識があることは、重要な意味をもつ。
編集部は記事が都知事選の行方に影響を与える可能性があることは承知していた。だが、都知事候補である鳥越氏は公人中の公人である。その資質が問われる事実がある以上、それを報じることは公共性、公益性に広く資するものであると判断し、掲載を決断した。元東京地検検事の落合洋司弁護士はこう語る。
「個人の私生活に関する記事ではありますが、これから都知事になろうとする人の人間性や資質に関わる内容です。今回の文春の書き方であれば、裁判所が『公益性が無い』と判断する可能性は低いと思います」
そもそも鳥越氏の出馬表明は告示の二日前、いわば“究極の後出しじゃんけん”だった。それを受けて、小誌が鳥越氏の資質を検証するためには選挙期間中とならざるを得なかった。「選挙後に報じればいい」という批判もあったが、選挙前に報じなければ、読者に判断材料を提供することはできない。
ジャーナリストの青木理氏はこう指摘する。
「正直、文春の記事は『ちょっとファクトが弱い』と感じました。選挙期間中である以上、一層の慎重さと正確さは必要ですが、取材した事実を読者に提示するのはメディアとしての責任です。むしろいまのテレビや新聞は大人しすぎるという思いもあります」
鳥越氏自身、「サンデー毎日」編集長時代に宇野宗佑元首相の“三つ指”愛人問題を報じた際、「編集長から」(一九八九年六月二十五日号)でこう記している。
《性の問題は決して「下品」などと斬って捨てられるものでなく、(略)一国の首相には政治家としての能力以外に「ふさわしい人格と倫理」が求められるのではないでしょうか》
永井氏はこう嘆息する。
「彼が文春の記事を事実無根だと主張して刑事告訴したことには驚きましたし、なにより傷つきました。平然と嘘をつく人間なのは知っていましたが、結局今回も何も変わらなかったんですね……」
鳥越氏に、都知事として「ふさわしい人格と倫理」はあるのか。
■「公職選挙法違反」「選挙妨害」ではないか?
先述した通り、鳥越氏側は、報道は〈事実無根〉として、小誌に抗議文を送付。さらに選挙妨害及び、公職選挙法上の「虚偽事項の公表罪」、刑法上の「名誉毀損」などに当たるとして東京地検に告訴状を提出した。
公職選挙法第二百三十五条には、虚偽事項の公表について〈当選を得させない目的をもつて公職の候補者(略)に関し虚偽の事項を公にし、又は事実をゆがめて公にした者〉は罰せられる旨が記されている。
一方で、同法第百四十八条にはこうも記されている。
《選挙運動の制限に関する規定は、(略)雑誌が、選挙に関し、報道及び評論を掲載するの自由を妨げるものではない》
まず小誌は、「当選を得させない目的」で記事を掲載したのではないことは、既に述べた通りだ。
また記事化に際しては、事件の詳細をA子さんから直接聞いている夫の永井氏に対し複数回の対面取材を行い、「淫行」が事実であるとの証言を得ている。前出の落合弁護士はこう語る。
「疑惑のウラを取って記事にするのはメディアの表現の自由の範疇です。もちろん、いい加減な噂話を垂れ流せば選挙妨害になるでしょう。ただ文春側がきちんと事実関係を立証できれば、公選法違反や選挙妨害には当たりません」
鳥越氏は今年二月、高市早苗総務相の“電波停止発言”に、「表現の自由に真っ向から反する」などと猛反発した。当時、鳥越氏とともに記者会見したジャーナリストの田原総一朗氏は、今回の「選挙妨害」との指摘にはこう語った。
「規制があるわけでもないし、選挙期間中に報道しても構わないと思います。まさに言論の自由がありますから。文春は批判を百も承知で報道したのでしょう」
■「キスをしただけ」なら「淫行」ではない?
「キスしただけで“淫行”はおかしい」
小誌が先週号で報じた鳥越氏の行為について、インターネット上で、こうした書き込みをするジャーナリストも少なくない。
まず、このような事件を報道するうえで、被害者に最大限の配慮をすべきことは言うまでもない。小誌が事実として把握していて、記事には敢えて書いていないことも少なくない。「セカンドレイプ」が社会問題化している昨今ならなおさらだ。永井氏は語る。
「記事では、未遂と一言でくくっていますが、別荘で実際に何があったか、妻から詳細に聞いています。鳥越氏の人間性を疑うような内容でした。すべてを書けば妻はもう一度傷つきます。妻を守るために、このような記事になりました」
鳥越氏は、〈身体の関係を迫った等の事実は一切ありません〉と完全否定したが、A子さんがときに自殺を口にし、今もなお事件に触れることができないほど傷ついているのは事実だ。
ノンフィクション作家の立石泰則氏はこう指摘する。
「女子大生が師弟関係にあるような憧れのジャーナリストに、以前行ったことのある別荘に誘われたら、ついていくのは無理もない。『キスぐらい』という人もいますが、一人でついて行ったら何をされても仕方ないのでしょうか。分別ある男性が教え子を一人で誘うことこそ慎むべきです」
「未遂かどうかはそもそも問題ではない」というのは、山梨学院大学法学部の小菅信子教授だ。
「重要なのは、大学の授業の一環で起きたということ。十年以上前の古い話だとか、そういうレベルの問題ではありません。学内のセクシャルハラスメントであり、女性の人権侵害に当たります。仮にも指導的な立場で来ている人間が、学生に対して、性的な話を持ち出すこと自体が厳禁です」
■なぜ被害女性の証言を掲載していないのか?
小誌は、「淫行事件」に関する情報提供を受けて、取材を進める過程で永井夫妻に接触した。
A子さんの心の傷は、想像以上に深かった。永井氏が、A子さんの現状を語る。
「今でも、トラウマを抱えたままです。A子の口から、事件を直接話すのは、とても無理だと思いました。今回の件に関する報道も目に入らないようにしているほどです。あれから十数年、一番近くでA子を見てきたのは私です。だから、私がお話をしたのです」
前出の落合弁護士はこう語る。
「記事に女性の証言はありませんが、夫からの証言は大きい。事件のことも、話が広まり騒ぎになって他の人から又聞きしたのではなく、当時から交際をしていて、本人から話を聞いている。真実だと信じるに足る根拠だと言えるでしょう」
小誌既報通り、事件後にA子さんから相談を受けた永井氏は、鳥越氏に連絡をとり、都内のビジネスホテルで三者の話し合いの場を持った。鳥越氏はその場でA子さんと永井氏に対して「悪かった」と謝り、「もうテレビからは引退する。余生もあまり長くないから」と約束したという。
先述した通り、鳥越氏も、小誌の取材に対して、この面会を認めているのだ。
永井氏が指摘する。
「当時の鳥越さんは、『スーパーモーニング』のキャスターに加えて、関西大学の教授も務めていて、多忙なはず。そういう人が、何のために、私たちに会いにビジネスホテルにまで出向く必要があったのでしょうか」
二〇一四年、永井氏は、自身の関わるイベントに鳥越氏が出演することを知り、〈あれからずっと貴方のその後を見てきました〉と、メールを送っている。
「話し合い後も、彼はテレビに出続け、そのたびに私たちは苦しんできました。イベントに出ると知り、我慢できなかった」(同前)
〈あの日、テレビはもうすぐ引退するから許してくれと言いながら、何年も毎朝出続け、あの山荘をへらへら笑いながら紹介する番組も、懲りずに女子大学生とコンパすると言ってメールをやりとりする番組も、怒りを抑えながら、復讐しても人生は良くならないだろうと、耐えていました〉
このメールが届いた後、鳥越氏はイベントへの出演を急遽、キャンセルした。
永井氏もまた事件の当事者なのである。
■鳥越氏はジャーナリストなのになぜ説明しないのか?
小誌が疑惑を報じた七月二十一日、報道陣のぶら下がり取材に対して、鳥越氏はこう答えている。
「弁護士の方が窓口になってますのでそこを通してください。これ以上のことを言うつもりはありません」
こうした鳥越氏の姿勢に対して、いち早くツイッター上で批判したのが、前大阪市長の橋下徹氏だ。
〈あれだけ報道の自由を叫んでいたのに自分のことになったらちょっとケツの穴が小さくないか?〉〈鳥越さん、訴える前に、いつも政治家に言っていた説明責任を果たしなさい〉
前出の青木氏もこう語る。
「政治家などの公人がメディアを刑事告訴したり名誉毀損で訴えるのは好ましいことではないと思います。そうした政治家の姿勢がメディアの自由な言論環境を蝕んできた側面がありますし、言論や報道を法律で縛ることには反対です」
鳥越氏は自著『がん患者』のなかで、自身ががん患者として取材を受けてきた理由をこう記している。
〈私は基本的に同業者からの取材依頼は断らない主義だ。自分が常日頃取材する立場でいながら、取材される側になった途端に断るのでは首尾一貫しない〉
なぜ鳥越氏は自ら疑惑について説明しないのか。
「満足に取材に応じず、すぐに法的手段に訴えるというのは昔からで、そのやり方は変わっていません」
こう語るのはジャーナリストの寺澤有氏だ。寺澤氏がそれを知ることになるのは、鳥越氏が出演していた番組がきっかけだった。
「九九年、同番組のスタッフが警察から行動監視のために尾行されるという事件が起こった。スタッフは尾行の一部始終を撮影していたので、国民監視の例として番組で放映しようとしたそうです」(同前)
だがその尾行映像が放映されることはなかった。
「私が鳥越さんにその理由を尋ねると、『テレビ局の上層部と警察が裏取引をしたんだ』と説明されました」(同前)
寺澤氏が顛末を記事にするため、再度鳥越氏に取材すると、驚くべき返事が返ってきた。
「『裏取引をしたかどうかは知らない』と前言を翻したばかりか、雑誌の発売直前になると版元に対して警告書を送り付け、法的手段をちらつかせてきたのです」(同前)
ネット新聞「JanJan」の元記者、増田美智子氏も鳥越氏の“被害者”の一人だ。〇七年、ネットメディア「オーマイニュース」の編集長を務めていた鳥越氏の辞任について、増田氏が報じた時のことだ。
「執筆前に編集長辞任について鳥越氏に電話で聞くと、あっさりと事実関係を認めました」(増田氏)
だが記事が出た直後、
「『オーマイニュース』から『鳥越氏の発言は捏造だ』と抗議が来たのです。驚いてすぐに鳥越氏に確認の電話をすると『そんなことは言ってない』と言い出し、『(記事を)訂正しないとあなたを訴えるよ』などと恫喝されました。辞任を認めたわずか二日後のことでしたから、本当にいい加減な人だと、怒りを通り越して呆れました」(同前)
小誌が改めて、鳥越氏に寺澤氏と増田氏の発言内容は事実かと尋ねると、「ご承知の通りのこれまでの経緯からして、貴社からの質問にはお答えいたしかねます」と回答が返ってきた。
鳥越氏は、小誌報道について、「なにか政治的な力が働いているとしか思いようがありません」と発言したが、その根拠を問われると「理由は何もありません。僕のカンです。何も事実があるわけではありません」と答えている。
前出の永井氏が憤る。
「彼は政治的圧力云々と言っていますが、私はそもそも野党候補に一票入れたかったんです。けれど、皆が彼の本性を知らないままに、都知事に担ぎ上げてしまうことに危機感を感じて告白に踏み切ったのです」
都民は鳥越氏にいかなる判断を下すのだろうか。
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