2016年7月22日(金) 米軍ヘリパッド建設強行阻止へ緊急集会 沖縄の怒り結集 東村高江 「森を守れ」県民ら声 米軍ヘリパッド(着陸帯)の建設が狙われる沖縄県東村高江の米軍北部訓練場「N1地区」ゲート前で21日、基地の県内移設に反対する県民会議などの主催で「オスプレイパッド建設阻止緊急抗議集会」が開かれました。 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-07-22/2016072201_01_1.jpg (写真)緊急抗議集会で「ヘリパッド建設反対」「工事強行はさせないぞ」と声をあげる人たち=21日、沖縄県東村 県内各地から大型バスに乗り合わせるなどして1600人が参加。開始前から「ヘリパッドいらない」「森を守れ」とコールし、気持ちを一つにしました。 集会では「高江ヘリパッド反対現地行動連絡会」の間島孝彦共同代表が「沖縄の怒りがここに結集しています。これから始まる安倍政権の横暴に大きな力でたたかっていきたい」と決意を述べると、高江で6人の子どもを育てる「ヘリパッドいらない住民の会」の安次嶺雪音(あしみねゆきね)さん(45)は「この3週間、毎晩のようにオスプレイが自宅の真上を低空で飛び、生活ができない状態になっています。自然が豊かな森の中で暮らしたいだけなのに、国はどうして私たちを苦しめるのか」と訴えました。 日本共産党の赤嶺政賢衆院議員は「沖縄県民が団結すれば、安倍内閣がどんな強硬な手段をとっても(団結を)阻むことはできない」と強調し、高江在住の伊佐真次・党東村議は「高江の座り込みは10年目に入りましたが、ヘリパッドは六つのうち二つしか完成していません。あとの四つをつくらせないため、一緒に頑張りましょう」と呼びかけました。 10日の参院選で初当選した伊波洋一さんも「北部訓練場の一部返還は当たり前で、返還にともなってヘリパッドをつくる必要はない」と力を込めました。 機動隊が22日早朝から一帯の道路を封鎖し、ゲート前で座り込む市民や車両などを排除することが検討されていると伝えられると「今夜は帰らない」との声も上がりました。 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-07-22/2016072201_01_1.html 2016年7月22日(金) 国 きょう沖縄県提訴 辺野古埋め立て 民意も仲裁も否定 沖縄県と政府は21日、同県名護市辺野古への米軍新基地建設の是非をめぐる昨年来の法廷闘争の「和解」後の対応について話し合う協議会の第3回会合を首相官邸で開きました。政府側は、埋め立て承認取り消しの撤回を求めた国の「是正の指示」に県が従わないとして、地方自治法に基づく違法確認訴訟を22日に提起する方針を県に伝えました。 国の提訴により、県と国は3月4日の代執行訴訟の「和解」成立以来、再び法廷闘争へ突入することとなります。福岡高裁那覇支部(1月29日の和解勧告)や国地方係争処理委員会(6月17日の決定)による仲裁判断、参院選で示された「辺野古ノー」の圧倒的民意をことごとく否定する安倍政権の暴走です。 翁長雄志知事は協議会の場で、県と国が「真摯(しんし)に協議」して「双方が納得できる結果を導き出す」よう求めた係争委の判断を尊重し、裁判によらない協議での解決を要望。21日が期限の県からの提訴は行わないと改めて説明しました。これを受け菅義偉官房長官は、石井啓一国土交通相の名義で福岡高裁那覇支部に対し県を提訴すると表明しました。 翁長知事は会合後、「(国からの)訴えが可能となる日(22日以降)を待っていたかのように、ただちに提訴の判断が示されたことは非常に残念だ」と強調。高裁や係争委が協議による解決を促した経緯にふれ、「和解勧告も含め、係争処理委員会の考え方にもそぐわないのではないか」と国の強行姿勢を批判しました。 政府と県は協議会に先立ち、2014年10月以来、休眠状態となっていた「普天間飛行場負担軽減推進会議」も宜野湾市長の同席で開催しました。県は、普天間基地の「5年以内運用停止」に向けた工程表を作成するよう国に要請しました。 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-07-22/2016072201_02_1.html 2016年7月22日(金) ヘリパッド建設中止を 沖縄県議会 賛成多数で意見書 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-07-22/2016072204_01_1.jpg (写真)意見書案に対する質疑で提案者の一人として答弁する渡久地議員=21日、沖縄県議会 沖縄県議会は21日、本会議を開き、米軍北部訓練場(東村、国頭村)ヘリパッド(着陸帯)建設の中止を求める意見書を、与党3会派(社民・社大・結、おきなわ、日本共産党)の賛成多数で可決しました(賛成26、反対15、退席6)。 意見書は、昨年2月以降2カ所のヘリパッドが米軍に提供され、オスプレイが昼夜を問わず民間地域の上空を低空飛行し、住民は身体的にも精神的にも限界を超えた騒音・低周波を浴び続け、学校を欠席する児童もいるなどの現状を指摘。政府がヘリパッド建設を強行しようとしていることに抗議し、建設をただちに中止するよう求めています。 提案説明と質問にたいする答弁で、提案者の新垣清涼議員(社民・社大・結)、渡久地修議員(日本共産党)らは、沖縄防衛局の騒音調査結果も示して県民の生命、安全、生活環境を守るため県議会として対応する必要があると強調しました。 日本共産党の比嘉瑞己議員は、ヘリパッドは、在沖米海兵隊が欠陥機オスプレイを使用するための施設であると指摘し、「巨大な国家権力によって辺野古新基地建設や高江ヘリパッド建設を進めるその手法は『現代の銃剣とブルドーザー』」と批判し、意見書の可決に賛成しました。 自民党は「今回の意見書提案によって北部訓練場の返還が遅れる可能性がある」などとして反対。公明党、おおさか維新は合意形成が不十分として退席しました。 県議会はこのほか、在沖米軍基地周辺の学校などを対象に防衛省が実施している空調維持費補助の一部廃止の撤回を求める意見書を全会一致で可決しました。 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-07-22/2016072204_01_1.html
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