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TPP批准に突き進む安倍政権は悪魔政権ー(植草一秀氏)
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19th Jul 2016 市村 悦延 · @hellotomhanks
7月10日に実施された参院選では、焦点の1人区で野党連合が
11勝21敗
の成績を収めた。
激戦12選挙区では11勝1敗の結果となった。
参院選全体では安倍自公の多数議席獲得を阻止できなかったが、
焦点の1人区で一定の結果を残したことは極めて大きな意味を持つ。
民進党は改選議席の43を32に減らしたが、激戦の1人区で7議席を獲得した。
この7議席は野党共闘が成立していなければ獲得できなかった議席であり、
野党共闘のお陰で25議席に激減するところが32議席への減少にとどまったと言える。
民進党はこの事実を厳粛に受け止める必要がある。
共産党、生活の党、社民党との共闘により、貴重な7議席を確保した。
安倍自公政権の暴走を止めるには、反安倍自公陣営の大同団結が必要不可欠なのである。
この点を銘記する必要がある。
都知事選では告示ぎりぎりのタイミングで、野党候補一本化が実現した。
日本政治の流れを転換するためには、この選挙を勝ち抜かなければならない。
参院選での得票を踏まえれば、候補者を一本化した野党陣営が圧倒的に有利である。
自公陣営は友党のおおさか維新、日本のこころの得票数を含めても、
2名の候補者が擁立されたから、各候補者の得票は野党統一候補の半分にも届かない勘定になる。
7月10日の参院選東京選挙区の得票数は以下のとおりなのだ(単位:万人)。
安倍改憲勢力サイド
自民 中川雅治 88.5
朝日健太郎 66.6
公明 竹谷とし子 77.1
お維新 田中康夫 46.9
こころ 鈴木麻理子 10.2
反安倍改憲反対勢力サイド
民進 蓮舫 112.3
小川敏夫 50.8
共産 山添拓 66.6
無所属 横粂勝仁 31.0
三宅洋平 25.7
社民 増山麗奈 9.4
諸派 小林興起 8.2
安部改憲勢力サイドが 287.2万票
反安倍改憲反対勢力サイドが 304.0万票
である。
安倍改憲勢力サイド得票数を2で割ると144万票で、
反安倍改憲勢力サイドの得票数304万票の半分にも満たない。
当然のことながら、野党統一候補の鳥越俊太郎氏がトップを独走しているが、
偏向マスメディアは事実と異なる情報を流布している。
そのうえで、主要3候補の選挙活動を報道するなかで、
鳥越氏の選挙活動が小規模であり、それが高齢に起因しているとの印象操作を全面的に展開している。
この報道のあり方は、公職選挙法第148条に抵触する疑いが濃厚である。
公職選挙法第148条に以下の条文がある
「但し、虚偽の事項を記載し又は事実を歪曲して記載する等表現の自由を濫用して
選挙の公正を害してはならない」
マスメディアの報道は、鳥越氏の健康問題、年齢問題を歪曲して伝えるものであり、
選挙の公正を害するものである。
この問題については改めて論じることとする。
冒頭に掲げた参院1人区激戦区で野党統一候補が11勝したが、
とりわけ健闘が際立ったのが東北地方である。
秋田を除く全県で野党統一候補が勝利した。
この東北地方では、福島県を除く各県で、農政連が与党候補を推薦しなかった。
農業関係者の投票が自公サイドに流れなかったことが、野党統一候補の健闘につながったと言える。
農政連が与党候補を推薦しなかった最大の理由は、安倍政権がTPPを推進していることにある。
参院選の隠れた最大争点のひとつがTPPだった。
このTPPに関して、
「TPP交渉差止・違憲訴訟」
が明日、7月20日に
第5回口頭弁論期日
を迎える。
安倍政権によるTPP批准を阻止するため、1人でも多くの主権者がこの裁判期日に集結する必要がある。
1.第5回口頭弁論期日 7月20日(水)14時30分
2.場所:東京地方裁判所103法廷
http://www.courts.go.jp/tokyo/about/syozai/tokyotisai/
3.当日スケジュール:
13時30分 東京地方裁判所門前集会(東京地方裁判所正門付近)
14時00分 抽選券・傍聴券配付開始(東京地方裁判所入口付近(正門側))
【同時開催】野党議員からの臨時国会取り組み報告・意見交換会
抽選に漏れた方は、衆議院第1議員会館 多目的ホールにご移動ください。
野党議員(報告者は調整中)による秋の臨時国会へ向けた取り組み報告を予定しています。
秋の臨時国会に向けて、みなさんからのご意見をいただく意見交換の場としたいと思います。
ぜひご参加をお願いいたします。
4.期日の概要
@原告準備書面の陳述
西尾正道氏(北海道がんセンター名誉院長)ほかを予定
A今後の裁判の進行に関する議論ほか
5.報告会
16時〜衆議院第1議員会館 多目的ホール
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_annai.nsf/html/statics/kokkaimap.htm
参院選で安倍改憲勢力が多数議席を獲得したことは事実だが、地理的な偏在がある。
北海道、秋田を除く東北、新潟、長野、山梨
で反安倍改憲勢力が勝利した。
この地域だけで、日本の国土面積の45%を占める。
これ以外に、三重、大分、沖縄で反安倍改憲勢力が勝利した。
茨城、東京、静岡、愛知、京都、広島での獲得議席数は安倍陣営と反安倍陣営で50対50だから、
反安倍陣営が勝利した地域の面積は安倍陣営が勝利した地域の面積を上回っている。
この意味で、安倍改憲勢力と反安倍改憲勢力は、互角の力関係にあると言ってよい。
衆院選に向けて、野党共闘を強化することが極めて重要になる。
野党共闘をさらに強化、発展させるためには、まず、都知事選で勝利することが重要だ。
メディアはトップを独走する鳥越氏を落選させるために、あらゆる手立てを講じてくるだろう。
不正選挙が実行される可能性も否定できない。
反安倍改憲勢力の主権者のなかには、
鳥越氏が統一候補に選定されたことに対して納得がいかないと思う者も存在するだろうが、
ここは、ものごとの優先順位を正しく設定することが何よりも重要だ。
鳥越氏を当選させることと、小池氏や増田氏を当選させることの、
いずれが望ましいのかを考えなければならない。
安倍政治の暴走を止めるには、安倍陣営の候補者に勝たせるわけにはいかないのだ。
こちら側で知事ポストを確保すれば、あとは、いかようにも創意工夫ができる。
安倍陣営にと知事ポストを渡すことを絶対に阻止しなければならない。
このなかで、秋に召集が予定される臨時国会では、TPPが大きな争点になる。
東日本全体で安倍陣営が大敗北した最大の背景が、
安倍政権のTPP推進姿勢にある。
参院選でTPPが大きく取り上げられることは少なかったが、
日本有数の米作地帯である北海道、東北、新潟で、安倍陣営が敗北を喫した最大の要因は、
安倍政権が主権者を騙すかたちでTPP参加に突き進んでいることにあると思われる。
TPPは日本国民に果てしない不幸をもたらす悪魔の条約である。
そして、TPPによって日本は正真正銘、国家主権を失う。
名実ともに米国の植民地になるための条約への参加に、
日本政府が率先垂範していることがあまりにも深刻なブラックジョークなのである。
日本の農業が壊滅する。
国民は主食の安定確保さえできなくなる。
国民医療の根幹が破壊される。
食の安全・安心が破壊される。
労働規制の緩和が加速し、格差拡大が一段と深刻になる。
そして、日本の主権者の主権が奪われる。
こんな悪魔の条約に突き進む政府は、悪魔自身であると言わざるを得ない。
本当に日本は泥沼のなかに嵌まり込んでいる。
ここから抜け出すためには、反安倍陣営の主権者と政治勢力が大同団結、連帯するしかない。
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