http://www.asyura2.com/16/senkyo209/msg/580.html
Tweet |
内部資料で浮き彫り “高度な通訳”に計1725万円のムダ遣い 東京都 「海外出張費」デタラメ検証
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/185796
2016年7月16日 日刊ゲンダイ
15年仏英出張でパリのタウン・ホールを視察する舛添都知事(当時)/(C)AP
移動はファーストクラス、宿泊はスイートルーム。任期2年4カ月で計9回、7カ国を訪問、経費は総額約2億4700万円――舛添要一前都知事の海外出張は都民の血税を浪費した“豪華大名旅行”と批判されたが、十分な検証を待たずに舛添氏本人は辞任。その後はウヤムヤだ。そこで日刊ゲンダイは情報公開請求により、都の海外出張に関する内部資料を入手。A4用紙3537枚に上る資料を精査すると、デタラメ実態が出るわ、出るわ。第1弾は通訳費のムダ遣いを浮き彫りにする。
■
東京都は9回の海外出張のうち、実に7回の通訳「雇上げ」をサイマル・インターナショナル社(東京・築地)に委託した。いずれも競争入札を経ず“特命契約”による発注。通訳の総経費の約88%、約1725万円が同社に流れていた。
いずれの内部資料にも特命理由書が添付されている。担当者による“コピペ”のようで〈高度な技術が不可欠。サイマル社は国際会議、都知事の通訳業務も豊富な実績があり、良好な成績で履行している〉と判で押したように同じ理由が繰り返されている。
なぜ、競争入札ができないのか。改めて都に聞いても、「過去に知事通訳の十分な実績がある」(政策企画外務部管理課)などと、前出のコピペの内容とほぼ同じ回答を文書で送ってきた。
サイマル社は日本初の同時通訳会社で50年の歴史を持つ老舗だ。1969年、アポロ11号の月面着陸の中継を同時通訳した国弘正雄元参院議員らが創設した。
サイマル社の広報に契約の実態を聞くと、「都が当社に特命で発注しているとは知りませんでした」とこう説明した。
「会議通訳は国家資格がなく、客観的な技術の指標もない。どうしても経験と実績を重視して頼んでしまうのでしょう。都知事の通訳は、都政や知事の従来の発言を踏まえて的確に訳さなくてはいけません。出張前の事前準備も大変で、経験プラス勉強が必要。都には我が社が公開している料金の単価表に基づいて見積もりしています」
確かに都の通訳委託の内訳書に記載された1日当たりの単価は10万〜12万円と、サイマル社の価格表通りだ。最高クラスの通訳の価格帯としては相場並みの料金である。
だが、ここで疑問が湧く。サイマル社に委託した7回の出張日程で、“高度な通訳”を要する場面がどれだけあったのか、ということだ。
例えば2014年2月のソチ五輪出張だと、舛添が到着後すぐに臨んだIOCのトーマス・バッハ会長らとの会談くらいなもの。会談当日と翌日の2日間の通訳費やその超過分などで計36万9500円を計上したが、当日の選手村の見学やスピードスケートの観戦、翌日のアイスホッケー決勝観戦に“高度な通訳”は必要だったのか。
しかも、通訳の実働はこの2日のみ。以降は拘束費として3日間で計15万円を支出。さらに航空費や宿泊費などで計192万1140円を費やしていた。これだけの税金を使って高度な通訳を“寝かせ”ておくなんて嗚呼、もったいない。
他の出張の資料を見ても、3〜5日の日程で、要人と会談する機会は1度か2度だけなんてケースがザラ。一言一句が緊迫する外交交渉ならともかく、ほとんどが表敬訪問だ。これじゃあ、せっかくの高度な通訳も宝の持ち腐れだ。税金を払う都民はもちろん、老舗通訳会社にとっても迷惑千万である。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK209掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。