<都知事選>小池氏出馬、自民動揺…与野党混迷「顔」選び 毎日新聞 6月29日(水)22時31分配信 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160629-00000093-mai-pol.view-000 東京都知事選への出馬を表明する小池百合子元防衛相=東京都千代田区で2016年6月29日午前11時4分、小出洋平撮影 東京都知事選(7月14日告示、同31日投開票)で、自民党の小池百合子元防衛相(63)=衆院東京10区=が29日、立候補を表明した。自民党都連幹部に事前の相談はなく、党内には動揺が走った。都連は小池氏を支援しない見通しで、桜井俊前総務事務次官(62)に出馬を要請したが、桜井氏は固辞しているという。野党も含め都知事選の候補者選びは混迷を深めている。〖川畑さおり、柳澤一男、高橋恵子〗 〖都知事選への出馬が予想される人たち〗 http://mainichi.jp/graphs/20160621/hpj/00m/010/001000g/7 ◆都連は桜井氏に要請 「崖から飛び降りる覚悟で挑戦したい」。小池氏は29日午前に国会内で開いた記者会見で決意を語った。党の支援がなくても出馬するか問われ「私はあくまで自民党議員。これからの流れを見極めたい」と述べた。次の都知事選が2020年東京五輪と重なる事態を避けるため任期を3年半にすることを掲げ、「初の女性都知事を目指す」と強調した。 前日の28日夜、小池氏は選挙区の自民党区議らを集め「都知事選に立候補する」と明言していた。「出馬した際は支援する」との内容が書かれた紙を差し出し、署名を求めたという。その場に地元都議の姿はなかった。 突然の会見に都連幹部は「全く聞いていない」と異口同音に述べた。出馬表明を受け都連は29日、党本部で緊急の幹部会合を開き対応を協議した。「どんな枠組みで出ようとしているのか」などと憤りが噴出したという。 会合後、都連会長の石原伸晃経済再生担当相(59)は記者会見し「都連として候補者決定には至っていない」と述べた。小池氏については「何の相談もない。どうこう言う材料を持ち合わせていない」と不快感を示した。 都連内では桜井氏擁立を求める声が強まり、党関係者によると、都連は桜井氏に出馬を要請した。桜井氏は27日に自ら首相官邸を訪れ「要請を受けても出馬はしない」と伝えていて、その後も意思は変わっていないとされ、官邸側の説得を期待する向きもある。 それでも著名人の知事が2代続けて「政治とカネ」の問題で辞職したことを受け、党内からは「人気投票ではなく実務的な人を」との要望が上がる。桜井氏を「適任」とする声は根強い。村木厚子前厚生労働事務次官(60)の名前も挙がる。 総務省は、大都市の法人住民税などを一部国税化して地方交付税の原資とする「偏在是正」を進めようとしており、都幹部には「桜井氏が知事になれば東京の財源が国に吸い上げられる」との危機感もある。 村木氏には「福祉施策に熱心で、都の財布を国に差し出すことはしないはずだ」との期待が高く、一部幹部は都庁内の待望論を自民都議に伝えた。 党内には前岩手県知事の増田寛也・元総務相(64)の実務能力を評価する意見もある。 都連は執行部一任を確認しており、7月初めをめどに候補者を調整したい構え。都連内には擁立できなかった場合、石原氏に出馬を求めるとの声も出ている。警察官僚出身の竹花豊・元都副知事(67)も都連幹部に立候補の意向を伝えている。 ◆民進「共闘」念頭に調整 民進党都連は29日、選挙対策委員会を開き、党所属の現職・元職の衆院議員4人を中心に都知事選の候補者を調整することで一致した。党外からの候補者選定の可能性も残し自公の動きを見ながら参院選投開票(7月10日)までをめどに選定作業を進める方針。 松原仁都連会長によると、打診を決めたのは、いずれも衆院議員の江田憲司代表代行(60)、長島昭久元副防衛相(54)=都連幹事長、柿沢未途選対委員長代理(45)=都連幹事長代行=と、元衆院議員の海江田万里元民主党代表(67)=都連最高顧問。野党4党で共闘できる可能性が高い人物を選んだといい「(立候補の意思を)これから個別に聞いていく」としている。 都議会民進党(旧民主系)は「都政の混乱を避けるため自民、公明、民進で推せる候補を立てるべきだ」として、前鳥取県知事の片山善博・慶応大教授(64)に出馬打診するよう都連に求めていた。 しかし、党本部は参院選を踏まえ「野党4党を中心とした枠組みで統一候補の擁立を目指す」として、与野党対決の構図で都知事選に臨む意向を強く打ち出した。外部からの擁立は難航しているとみられ、都連はこの方向で選定作業を進める。 舛添要一前知事の辞職直後、民進内には蓮舫代表代行(48)を推す声が高かったが「都政より国政」との本人の意向を尊重した。 このほか、過去2回出馬した宇都宮健児・元日本弁護士連合会会長(69)が「野党共闘の枠組みの中で自分にやってほしいという動きがあれば、準備はある」としている。〖高橋昌紀、飯山太郎〗 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160629-00000093-mai-pol
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