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舛添騒動で隠された参院選の争点は「武器輸出」だ!
http://mainichibooks.com/sundaymainichi/column/2016/07/10/post-978.html
サンデー毎日 2016年7月10日号
牧太郎の青い空白い雲 連載577
本屋で『「週刊コウロン」波乱・短命顛末記』なる本を見つけた。週刊コウロン? そんな週刊誌あったかなぁ?
本を手に取ると、筆者は"編集者稼業"の大先輩・元『婦人公論』編集長・水口義朗さん。「新聞の広告チラシをすべて残しておくんだ。必ずコラムの材料になる」といった具合に、いろいろ教えてくれた先輩である。その水口さんが『週刊コウロン』なるものと関係があったのか?
戦後日本の大きな折り返し点になった昭和30年代。『週刊新潮』創刊で、出版界は週刊誌ブーム。新潮に3年遅れて登場したのが『週刊コウロン』。老舗の中央公論社がブームに乗り遅れまいと勇躍参入したのだが......この時「就職難で仕方なく週刊誌要員として中央公論社に潜り込んだ」というのが、当の水口さんだった。
終戦後14年、焼け跡の闇市から日本が復興し始めた頃だ。彼の記憶ではラーメン一杯30円、公団住宅の家賃が6000円の時代。人々にようやく、本や雑誌を楽しむ余裕が出てきたのだろう。『週刊新潮』も『週刊文春』も売れた。
『週刊コウロン』創刊は昭和34(1959)年10月。20代前半の彼は、青春のすべてを週刊誌作りに懸けたが......『週刊コウロン』はまるで売れない。原因は......「スキャンダルを扱わない」「人を傷つけない」という編集方針にあった。その"奇麗事"に読者はそっぽを向いた。
1年10カ月で終刊。昔から週刊誌はスキャンダルが命だった。
× × ×
今年前半、週刊誌の世界は文春の独り勝ちだった(『サンデー毎日』の皆さん、つい本音を吐いてごめんなさい)。
『週刊文春』は舛添要一都知事を辞任にまで追い込んだ。一流のスキャンダルだったが、一段落するといやに物悲しくなる。後味が悪い。何となく「本当の権力者」に挑んだ勇気のようなものがない。
それどころか、舛添スキャンダルのお陰で「まっとうな政治的論点」が闇から闇に隠されてしまっているような気がするのだ。
× × ×
隠されてしまった争点とは?
それは武器輸出......日本の武器が他国の人間を殺すかもしれない、という危険である。
2015年、夏から秋にかけて人々は安保法案に対し憲法違反だ!と反対。国会前は数万人の人々で溢(あふ)れかえった。それから約1年。同じ日本人が舛添スキャンダルに夢中になって「安保法反対」をすっかり忘れたような気配ではないか?
思い出してほしい。安保法制は集団的自衛権の行使を容認。自衛隊の海外派遣に歯止めがなくなっている。安倍さんが南スーダンへの自衛隊派遣を「十分な準備が必要!」と見送ったのは、参院選で争点化するのを避けるため。選挙が終わったら、自衛隊の海外派遣や任務拡大を狙ってくる。
そればかりか、アベノミクスに失敗した安倍さんは「武器輸出」を成長戦略の柱にしている。
武器輸出で儲(もう)けようとする、悪魔の成長戦略。 それを日本人は許すのか? 参院選の最大の争点ではあるまいか?
× × ×
パリで開催された世界最大規模の武器の国際展示会「ユーロサトリ」(6月13〜17日)で、三菱重工業など2年前の展示会に参加した国内大手6社のうち5社が参加を見送った。オーストラリアの潜水艦建造事業の受注競争でフランスに敗れるなど、思うようには進んでいない証拠。でも儲かるとなると何でもやる、というのが企業だ。
日本の企業が、結果として日本の武器で、他国の人を殺す。近年の武器輸出市場は米国とロシア、中国、フランス、ドイツの五カ国の寡占状態。その中に日本も参加する。これを許してよいのか?
× × ×
週刊誌はスキャンダルが命だが、それだけでは......。時の権力と真正面から渡り合うのも週刊誌の仕事ではあるまいか?
『週刊新潮』『週刊文春』と戦って消えていった週刊誌は、『週刊コウロン』のほかにも幾つかある。
"奇麗事"と皮肉られても、最大権力と渡り合うべき「まっとうな週刊誌」も必要だ。
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