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2016-06-28 09:40:11
「『落日』の資本主義 私たちは」というトークが、水野和夫さんと白井聡さんの間で行われ、朝日新聞の「文化・文芸面」(31面)で掲載されました。この紙面は、関西面だけなので、東京版とは違います。
白井さんは、「三菱東京UFJ銀行」がマイナス金利になる中、国債入札に特別な条件で参加できる資格を国に返上する手続きに入ったことについて、「日本国家と心中するのは御免だと宣言したと解釈できそうだ。国債の引き受け手がなくなる」と話しました。
水野和夫さんは「非常に良い選択で、国債が優良な資産ではないと民間が言い始めた画期的な出来事。これを機に、日本銀行は国民の資産を減らすことになるマイナス金利政策を反省すべきだ」と答えました。
水野さんは、「そもそも成長戦略をとることが間違っている。日本は1990年代半ばから成長できない仕組みです。量的緩和をして子国で投資をしてくれと言っても、グローバリゼーションの下では海外へとお金が容易に出て行く」と語りました。
白井さんは、「需要を拡大するため個人に借金をさせてきたが、そのどん詰まりがリーマン・ショック。不良債権化した個人の借金が国家の借金に付け替えられた」と、ここ数十年の世界経済を概観しました。
水野さんは、「サハラ砂漠より南では生死のぎりぎりのラインで生活する4億人がいる。ここ30年で、資本主義は70億人すべてを豊かにする仕組みではないことがわかった。ただ、代替案がない」と、思案投げ首。白井さんも「国家が徴税できなくなっている。歴史的に言うと、租税国家の終焉」と話しています。
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