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日本のマスコミが、我々が発言するのをいやがる内容
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2016年6月28日 マスコミに載らない海外記事
2016年6月22日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook
‘日本は新植民地主義徒党の一員だ’と書けば、日本のマスコミが催す公的論議に出席するよう招かれることは二度となくなるだろう。
そして、まさにこの記事は、沖縄を本拠とする有力マスコミに依頼されて、数カ月前に書いたものだ。
沖縄のアメリカ基地に関する私のドキュメンタリー映画が、南米のテレビ局TeleSURによって、スペイン語と英語とで放映された際、この話題に関する私の意見を日本国民に知らせたいという、多少の意欲は少なくともあったようだ。ある時、日本を世界の文脈に置いて、沖縄の窮状についても触れた、1,200語の記事を書くよう依頼された。
私はまさにそれを書いた。書きながら、この記事が決して使われることはないことがわかっていた、日本の新聞社や放送局(過去、私は日本のいくつかの主要マスコミで仕事をしたことがある)は、欧米権益に徹底的にへつらっていて、意気地もなく、骨もない。しかし私は、ともあれ、縄県民のために、そして私の記事が具体的に、一体どのように“潰される”のか見るため、記事を書いた。
回答は数カ月後に来た。編集者が懸念する三つの主な‘問題’があった。第一、沖縄県民が“北朝鮮なみの犠牲者”と見なされて、うれしいはずがあるまい。第二、“日本の自動車メーカーが、インドネシア政府に金を払い、都市が文字通り、自動車やスクーターであふれるようにすべく公共運輸網を建設しないよう賄賂を使っているというのは確証があるのだろうか”。第三、私の記事は、規定の長さより数語多かった。
日本文化のことは良く知っているので、私は何をするよう期待されているのか良くわかっていた。
私はまさに逆のことをした。私は編集者を侮辱し、記事を引き上げ、NEOに渡した。下記がその記事だ。
*
もし、9時間におよぶ小林正樹の名作“人間の条件”を見れば、誰でも、世界における日本立場に関して、幻想を持たなくなるだろう。
中国、韓国や他のアジア諸国は、占領され、略奪され、人々は虐殺され、拷問され、実験材料にされ、強姦された。
日本“擁護のために”言える唯一のことは、ヨーロッパが地球中を残忍に扱った、何世紀、一千年にもわたる残虐と恐怖と比べれば、欧米の同盟諸国と違い、植民地主義の狂乱を経験したのが、比較的短期間だったことだ。
日本は、常にドイツに感服していた。日本は、欧米の医学、芸術と技術に鼓舞された。日本の“エリート”は、ドイツ人の優越感と、例外主義にも、強く影響された。
南西アフリカの植民地で、ドイツが最初のホロコーストをおこなっていた間、日本はじっとそれを見つめていた。現在のナンビアで、ドイツ軍は、約90%パーセントのヘレロ族や他の少数民族を絶滅した。ドイツ人医師たちは、現地の人々に、あからさまに人体実験を行った。アフリカ人が劣等であることを証明するため、多くの人々が首を切られ、彼らの首は、フライブルク大学や、いくつかのベルリンの病院に送られた。まさにその同じ医師たちが、後に第二次世界大戦中、ユダヤ人やジプシーや、他の“劣等人種に”人体実験を行ったメンゲレ医師や、他の虐殺者たちを教えた。
ドイツに益々感銘を受けた日本は、アジアで自分の計画を開発した。しばらく後、日本は中国人に対し、医学実験を開始した。
欧米や日本そのもので明言されることはまずないが、アジアにおける日本帝国主義者の虐殺は、欧米植民地主義と人種差別から、直接影響を受け、思いついたのは言うまでもない。
日本は優秀な学生だ。海外からくるあらゆるものを、というより、より正確性には、欧米からのものを愛している。長年、日本は、師匠とほぼ同じになっている。So much soアパルトヘイト時代に、南アフリカと、その植民地で、日本人は“名誉白人”の立場に“格上げされた”。日本人は、白人少数派のため専用に催される行事に参加することを認められた、唯一の非白人だった。日本人は、支配者向けに用意された住宅に住むことを歓迎された。日本人は、とうとう“受け入れられたのだ”。
日本は、ファシスト同盟国とともに戦争し、人類に対する罪を犯し、敗北した後、ドイツ同様、主に白人で、ヨーロッパ系出自の勝者に即座に屈した。
ドイツ人やイタリア人ではなく、今や日本は、イギリス人、フランス人、オーストラリア人を尊敬しているが、何より北米人だ。
日本のファシスト産業複合体と統治体制は、戦勝諸国により、ほぼ完全に保存された。最悪の戦犯連中が、またしても体制支配を許された。東京裁判はただの茶番だった。
日本は何をやっても、有名な正確さで、うまくこなす。朝鮮戦争時の欧米との協力は完璧で、喜んだ植民地支配者は、それに報いた。略奪され、屈辱を受けた、大半の他の植民地と違い、日本は昇格させてもらえ、豊かになるのを許された。
有頂天になって、日本は、資本主義産業の力を構築し始めた。日本の立ち位置は疑う余地がない。日本は、欧米帝国主義に加わった。最初は、下位パートナーとして、後に、クラブの同じ一員として。日本は、先生たちよりもっと欧米的、もっと資本主義的になるべく全力を尽くし、イデオロギー的には、より教条的、原理主義的になった。
日本は、進歩的なインドネシアの、アフマド・スカルノ大統領を何度も失望させ、最も影響力のあったマレーシア首相、マハティール・ビン・モハマド (1981年から、2003年まで在位)は、日本に“アジア回帰”するよう何度も要請した。
日本は、どこにも戻ろうとはしなかった。“エリート・クラブ”会員と感じられるものこそ、日本にとって居心地が良かったのだ。ヨーロッパ人から学んだ通り、日本は、道徳や、連帯や、人間中心主義より、私利を遥かに優先した。
政治的旋回や、過去と現在に関する情報のマキアベリ的操作は、欧米で行われている情報管理とプロパガンダとほぼ同じものになった。
経済テロには突如国境がなくなった。具体例をあげれば、日本の自動車産業は、直接賄賂をわたして、地球上で四番目に人口の多い国、インドネシアの政府に、公共輸送機関を建設しないよう要求している。結果的に、何億人もの国民が交通渋滞で麻痺させられ、公害に関連した病気で亡くなっている。ジャワ島のインフラはほぼ完全に崩壊している。だが、現地の人びとが、日本車やスクーターを購入するよう強いられている限り、日本は平然としている。
日本は、自らを、アジアのあらゆる国々の、若く意欲的な学生の“洗脳基地”に変身させた。多数の日本の大学が“奨学金”を提供し、貧しく、反乱をおこす潜在的可能性がある国々の、才能ある男女を効果的に洗脳し、“無力化”している。彼らの多くは“通信”、“教育”や“開発”を学ぶ。というより、基本的に、いかにして何も発言しないようにするか、いかにして、どんなことにも反抗しないようにするかを学ぶのだ。彼らは、帝国や残虐な資本主義に対し、反抗しないよう、より正確には、まさに日本がやってきた通り、いかにして“エリートの中に入り、良い生活を楽しみ、哲学や道徳を忘れて!”振る舞うかを根気よく教え込まれている。
日本は、地球上で最悪の軍事基地のいくつかを受け入れている - 沖縄に。
南米のテレビ局TeleSURのために、沖縄で撮影している間、私は直接、日本帝国主義が作動している様子を目にした。偉大な沖縄文化は禁じられ、社会福祉は服従と引き換えに提供され、基地に関するあらゆる倫理的、国際主義的な発言は、押し殺されている。
だが沖縄選民は知っており、多くの人々は起きていることに震え上がっているが、何も変えることができずにいる。
こここそ第三次世界大戦が始まる場所かも知れないのだ! 欧米は、ここから、中国(実際、歴史的に沖縄の古い同盟国)と北朝鮮(今や沖縄と同じ犠牲者)を挑発しているのだ。
何年も前に、中国人外交官に言われたことがある。“もし欧米が我々を攻撃した場合、ワシントンやロンドンに対して、我々が報復する可能性は低い。日本の領土こそ、そうした攻撃がくる場所なのだから、我々は日本に報復するだろう”。逆説的に、報復は、実際に基地を“受け入れている”沖縄の島々に対するものとなる可能性が高いのだ。
多くの沖縄県民は、危険を理解しており、もちろん戦争には絶対反対だ。しかし、東京は、基地を閉鎖するという彼らの要求を無視している。現在の政権は、益々、好戦的、反中国、反朝鮮民主主義人民共和国になりつつあり、恥ずかしくなるほど親欧米だ。
首相は愛国者のふりをしたがっている。だが安倍晋三は実際は協力者であって、愛国者ではない。そして、それは彼が“右翼”だからではない(三島も、その実績がいかに論争を呼ぶものであれ、右翼だったが、疑うべくもなく本物の愛国者だ)。彼は日本の権益ではなく、欧米権益のために、約70年前、日本を打ち負かし、爆撃で瓦礫の山にし、日本を占領した帝国、アジア中で何千万人もの命が失われた原因である帝国に仕えている。
“自衛隊”日本軍兵士の海外派兵を認める最近の法律変更は何ら新しいものではない。日本は既に、いくつかの戦争に資金を出しており、帝国のための軍事技術を生み出し、近隣諸国を挑発している。日本は長年、何十年も、そうしてきた。
第二次世界大戦中と同様、今や日本は、再び大いに信頼され尊敬されるファシスト同盟メンバーになった。日本は完全武装し、平和憲法の改訂まで考えている。主役の顔ぶれは変わっても、本質は全く変わらない。日本は、常に欧米帝国主義協定の一部でありたいという、強烈で内発的な素質を持っているように感じられる。
もちろん“自由”や“民主主義”や“平和”といった、いくつかの高尚な旗印を乱発しながら、あらゆることが自衛の名のもとに行われている。こうした行動の背後にある動因は遥かに陰険だ。仲間たる全てのアジア諸国に対する人種差別、攻撃的な‘例外主義’(ヨーロッパと北アメリカに学び取り入れた)や欧米への従順な服従。そういう世界に、我々は暮らしている。偉大なインド人思想家アルンダティ・ロイの言葉を言い換えれば“今や黒は白と呼ばれ、戦争は平和と呼ばれる”。少なくとも、欧米と日本では、そうだ!
アンドレ・ヴルチェクは、哲学者、作家、映画制作者、調査ジャーナリスト、Vltchek’s Worldの制作者、熱心なTwitterユーザーで、これは、オンライン・マガジン“New Eastern Outlook”への寄稿。
記事原文のurl:http://journal-neo.org/2016/06/22/what-japanese-media-doesnt-want-you-to-say/
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