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陥落寸前の噂も(C)日刊ゲンダイ
都知事選へ説得続く 自民党が“櫻井翔パパ”に固執する理由
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/184275
2016年6月25日 日刊ゲンダイ
7月14日告示、31日投開票の東京都知事選で、与党・自民党が「櫻井パパ」こと、前総務事務次官の櫻井俊氏(62)の擁立で最終調整に入ったという。
「都知事選の告示日まで残り3週間。政策作りやビラの印刷、事務所の確保、集会……など、選挙準備を考えると、候補者を決めるタイムリミットは今週末の25日がギリギリ。櫻井氏自身はなかなか首をタテに振らなかったようだが、奥さんの説得もあって陥落寸前と聞いている。あとは落選した場合の再就職先をどうするかの条件だけだ」(都議会自民党関係者)
自民党がなぜ、櫻井氏に固執するのかといえば、答えは決まっている。「嵐」の櫻井翔のオヤジという知名度が欲しいのはもちろんだが、それ以上にテレビ局を味方に付けることができるからだ。
「まず、テレビ局はジャニーズ事務所に頭が上がらないから、櫻井氏に批判的なスタンスを取れない。何よりもテレビ局にとって、櫻井氏は旧民主党政権が公約に掲げていた電波オークションを潰してくれた“恩人”といわれている。舛添前知事の問題で、テレビ局は連日、横並びで『袋叩き』して辞任に追い込んだが、裏を返せば、テレビ局が応援団に回れば怖いものナシということ。自民党が何が何でも櫻井氏を出したいワケです」(経済ジャーナリスト)
都議会自民党は舛添批判の矛先が自分たちに向かいつつあるだけに、テレビ局を味方に付けるためにも櫻井氏はこの上ない候補に違いない。だが、仮に新知事となれば、自民に操られた“お飾り”になるのは目に見えている。「都政改革」なんて程遠いだろう。「貧困都政」(岩波書店)の著者でルポライターの永尾俊彦氏がこう言う。
「近年の都議会を傍聴していて強く感じるのは、与党、とりわけ自民党議員のレベルがあまりに低過ぎることです。その自民党が代々、都知事に担いできたのが石原、猪瀬、舛添の3氏であり、結果、混乱が繰り返されている。知事と都議会自民が一体となった構図を変えない限り、都政改革は進まないでしょう。政党や団体など既成の枠組みを超え、都議会自民と対峙できる人物が都知事になるべきです」
「パパ」なんて言葉にごまかされて本質を見失えば、舛添氏を引きずり降ろした意味がなくなる。
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