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厚顔ゲス舛添知事 ようやく辞意示唆までの茶番劇と舞台裏
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/183504
2016年6月14日 日刊ゲンダイ 文字お越し
往生際の悪さは史上最低(C)日刊ゲンダイ
製造物責任がある自公が一転、引きずり降ろしに回ったのはなぜなのか
13日の都議会の集中審議。4時間の長丁場の最後に、舛添要一都知事は「委員長!」と手を挙げると、こう切り出した。
「(不信任決議案の提出は)少し猶予を頂きたい」
不信任案が可決されれば、知事は辞職するか、議会を解散するしかない。いずれにしても選挙になるわけで、「選挙がリオ五輪の時期と重なるのは次期開催都市の東京にとってマイナス」と説明。そのうえで、こう続けた。
「知事の座に連綿としてしがみつくということはない」
「リオ五輪後、知事にふさわしくないと都議会が判断すれば、不信任案を出していただければと思う」
一連の公私混同騒動の勃発から約2カ月。ようやく居座り知事が初めて進退に言及した瞬間だった。
集中審議での舛添は「記憶にございません」「政治の機微に関わる」などとこれまで通りの逃げの答弁の繰り返し。怒る都民が納得できるような内容ではなかった。
それがラストに将来的な辞意を示唆する発言である。一体、何があったのか。
そもそも舛添与党の自公は、都議会が始まる前まで、世論の舛添批判が激しくなっても様子見ムードだった。「いま知事選になっても次がいない」というのが最大の理由で、自公は“徹底追及ポーズ”で乗り切る算段だった。
ところが先週末、空気が一変したという。
「舛添問題に対する世論の批判の矛先は、知事個人から『議会は何をやっているんだ』『自公はなぜ知事を擁護するのか』に変わってきた。参院選への影響が避けられなくなり、慌てたのが官邸と自民党本部、つまり安倍首相と谷垣幹事長です。
先週金曜の知事会見の後、自民党都連に対し、『今すぐに対応しろ』と指示が出たようです」(政治ジャーナリスト・鈴木哲夫氏)
参院選への影響を嫌がったのは公明も同様。創価学会婦人部の反発が激しくなり、支援者向けにも知事に厳しい態度を取る必要に迫られていたのだ。
15日の閉会日には野党が不信任案提出を準備している。自公がこれを否決すれば、「舛添を守った」との批判を招き、ますます党のイメージは悪化する。その前に“舛添辞任”のムードをつくる必要があった。製造物責任のある自公が、引きずり降ろしに転じたのには、そうした身勝手な事情があったのである。
■参院選への影響を恐れ気も狂わんばかりだった安倍首相
とにかく安倍首相は今度の参院選では弱気だ。全32選挙区で野党の候補者一本化が成立した1人区では「14敗」の可能性を見据え、連日、全国の激戦区を遊説して回っている。
そんな苦しい選挙戦に舛添問題が追い打ちをかけるのだから、安倍はたまらない。東京に限らず、全国の自民党議員の事務所に抗議電話がかかり、「参院選では応援しない」と罵声が飛ぶ。このまま放置すれば、1人区だけでなく、比例の票も激減してしまう。安倍官邸の危機感は相当のもので、「もはや野党の不信任案に同調しようが、知事選や都議選が参院選とのダブルになろうが、どうでもいい。とにかく舛添を辞めさせろ」というけんまくだったようだ。
「13日の『猶予』発言は、都議会の自民党と舛添氏が話した結果だと思います。参院選への影響を何としても避ける。それが目的です。本来の『政治とカネ』の問題はどこかへ飛んでしまって、参院選で有利か不利かが判断基準。それは野党も同様で、舛添問題は完全に政局になってしまったのです」(鈴木哲夫氏=前出)
こうした裏舞台を知ってしまうと、たとえ舛添が辞任する方向になったとしてもすべてが茶番に感じてしまうのだ。
■NHKまで生中継、舛添ショーの裏で株価暴落
13日午後2時半に集中審議が始まると、NHKまで生中継。民放各局とも時間を割いて舛添“追及”ショーをタレ流していたが、その裏で東京市場は大暴落だ。平均株価は前週末比582円安と1万6000円割れ寸前で終えた。
先月末に為替は1ドル=111円台、平均株価も直近高値の1万7251円をつけていたが、6月1日に通常国会が会期末を迎え、いざ参院選モードに突入すると、流れは一変。急ピッチで円高が加速し、平均株価もたった9営業日で1232円も値を崩した。
米国の銃乱射テロや英国のEU離脱リスクなど、メディアは「世界市場の不安連鎖」に円高・株安の要因を求めるが、決定的な理由を見落としている。特に海外投資家の間で先行き不安が渦巻く中、判断が一致しているのは「すでにアベノミクスは失敗した」ということ。
「ただでさえ、割高感のあった日本株が『アベノミクスに未来なし』とばかりに売り込まれている印象です。GWの欧州歴訪の際、英紙が安倍政権の経済政策を酷評したのを皮切りに、海外のアベノミクスへの厳しい評価は定着しつつある。海外ファンドは日本株を買う際、為替ヘッジのために円売りをセットで行います。この円安・株高をもたらした流れが、海外勢の失望売りによって巻き戻し。大量の円買いも同時進行し、円高・株安が加速しているのです。この流れは、首相がアベノミクスの失敗を認めない限り、基本的には続くでしょう」(経済評論家・斎藤満氏)
直近の円高・株安こそ、アベノミクスの失敗の証明。失政を招いた安倍の責任こそ来る参院選で問われるべきだが、世論がゲスな都知事の糾弾にかまけているうちに、見逃されつつある。
まるで舛添は安倍にとっての人柱。失政隠しの狂騒に、いつまでメディアも加担する気なのか。
問われ続ける製造者責任(C)日刊ゲンダイ
世紀の厚顔・舛添を追い込んだ決定打はこの疑惑
舛添が免罪符にしている検事出身の弁護士らの調査もデタラメだった。集中審議でも「2日間にわたり10時間のヒアリングを受けた」と胸を張ったが、質問に立った民進党の西沢圭太都議が「調査報告書」で「シロ」とされた似顔絵入りまんじゅうの大量購入について領収書の日付の食い違いを指摘すると、態度が一変。泡を食って「説明できる人に確認します」とガラケーを取り出して何者かに連絡し、弁護士の記載ミスが判明した。
これまで舛添は疑惑を追及されるたびに強弁を繰り返し、発言を変えてきたが、さすがに限界だ。突っ込まれるほどボロが出る。見苦しいまでに知事の座にしがみついていた舛添を追い込んだ決定打は、「会議費」名目で計上した「龍宮城ホテル三日月」の宿泊代だ。政治資金で処理した正月の家族旅行の真相は少しも解明されていない。
政治ジャーナリストの角谷浩一氏は言う。
「核心は政治資金規正法が禁じる虚偽記載にあたるのかどうかです。宿泊したホテルの客室で知事選への出馬を検討する会議を開いたのか。相談相手だという匿名の〈出版社社長〉は訪問したのか。その社長は実在するのか。舛添知事は氏名公表を拒み、面談に至った経緯を問われても〈記憶にない〉を連発し、主張を裏付ける答弁は何もしなかった。ここをハッキリさせない限り、国民は納得しません」
なぜ舛添はここまでかたくなに社長の名前を隠すのか。
「これまで〈故人であり、死人に口なし〉という競馬雑誌の元編集長が有力でしたが、ここへきて別の人が浮上しています。公明党関連の出版社の社長だというのです。公明への配慮から名前を出せないのではないか」(都政記者)
これを裏付けるかのように、公明は集中審議でホテル疑惑について触れなかった。「自民党が質問するから」と説明していたらしいが、出版社社長と公明は関係があるのか。舛添が気を回しているとしたら、延命が頭にあるからか。
■早めの辞任示唆でも自公への逆風は変わらない
参院選の公示日まで、あと1週間ほど。選挙戦の本番前に舛添が辞任を示唆したところで、ゲス知事を生み出した自公両党への逆風は収まりっこない。
「自公両党にすれば、国民を意識して“ここまで舛添知事を追い込んだ”という実績をつくったつもりかも知れませんが、単なるアリバイ工作にしか見えません。自公両党とも参院選の準備で手いっぱい。舛添知事の後任探しなんて、真っ平ごめんがホンネ。ところが、想像を絶する世論の反発に不信任案への賛否を決めかね、ニッチもサッチもいかず、都議会の自公はハムレットの心境に追い込まれていた。舛添の辞任示唆が自公との妥協の産物であることは、有権者もお見通しです」(政治評論家・山口朝雄氏)
自公両党が舛添のリオ五輪終了までの命乞いを許せば、閉会式での五輪旗を受け取るセレモニーへの派遣を認めることにもなる。
「都民の大半は舛添知事に“今すぐ辞めて″と求めているのです。自公がリオ五輪まで続投させれば、今度は『厚顔知事を世界の桧舞台に送り出すのか』『恥ずかしい』という批判が巻き起こりかねません。自公にとって『五輪花道論』はマイナスでしかない。参院選への悪影響は必至です」(山口朝雄氏=前出)
舛添がきっぱりと「クビ」を差し出さない限り、メディアの狂騒劇は静まらない。有権者も納得できないはずだ。
左から時計回りに、長島昭久衆院議員、桜井俊事務次官、石原伸晃経再相、谷亮子参院議員、東国原英夫元宮崎県知事、小池百合子元防衛相(C)日刊ゲンダイ
事実上の公金横領なのに辞めれば一件落着なのか、捕まらないのか
「どうせ辞めるなら、自分の罪を素直に認めてからにしてもらいたい。辞任を示唆して追及逃れなんて許されません」
そう憤慨するのは神戸学院大の上脇博之教授。先月19日、舛添らを政治資金規正法の虚偽記載などで東京地検に告発した市民団体「政治資金オンブズマン」の共同代表を務める。こう続けた。
「少なくとも『会議費』として計上した『ホテル三日月』への2年連続の正月旅行は間違いなく虚偽記載にあたる。舛添知事は自ら『家族と過ごすためにホテルを予約した』と言い訳しています。出版社社長と本当に会談したかはともかく、知事自身が『部屋で会った』と説明しているのですから、会議にかかった費用は恐らくゼロ。実態は家族旅行の宿泊代なのに、それを『会議費』と計上するのは、立派な虚偽記載。検察も動くべきですよ」
舛添の「不適切な支出」の数々は、民間にあてはめれば業務上横領や背任罪に相当する。それだけの罪を犯した男が「辞意」を示唆した途端に、無罪放免が許されるなら、この国に「法の下の平等」は存在しない。
「舛添知事の“命乞い”発言を聞いても、あくまで進退は都議会の判断任せ。『いつ何時に辞める』とキッパリ明言しない以上、“口から出まかせ知事”の辞意示唆を真に受ける気持ちにはなれません」(上脇博之氏=前出)
辞意示唆で世論も追及の手を緩めれば、ゲスの極み知事はニンマリ。リオ五輪が終わっても、「私自身の口から“辞める″とは一度も言っていない」と再び居直りを決めかねない。
■都知事選はいつになるのか、誰が出るのか
ますます高まる世論の批判を収めようと、自民党幹部たちが「将来的に舛添知事の辞職は避けられない」と盛んに流している。自民の思惑通りにコトが運べば、舛添が集中審議の最後に「リオ五輪後、知事にふさわしくないとの判断なら、不信任決議案を出していただければ」と口にした通りになるだろう。9月18日のパラリンピック閉幕式に出席し、五輪旗を受け取るのが舛添の最後のハレ舞台となる。
「自公にとって、参院選を乗り切るのが至上命令。自民が描いている青写真は、早ければ9月末に舛添知事を辞任させ、10月にも都知事選をやるスケジュールです」(永田町関係者)
舛添が退場すれば、自公が支えた知事は2人続けて「政治とカネ」で辞めることになる。次の候補こそ本当にクリーンな顔を選ばないと、戦えない。その事情は野党も変わらない。
「民進党は参加賞なら海江田万里前代表、勝ちにいくなら蓮舫代表代行の線でしたが、蓮舫は次の参院選の改選組。仮に当選した直後に都知事選に打って出るのは、さすがに節操がない。そこで浮上しているのが長島昭久衆院議員です。所属は民進ですが、もともとは石原伸晃経再相の公設秘書。思想信条は自民党に近く、自民と相乗りで推薦できるという都合の良い話も持ち上がっている。親分で都連会長の伸晃の名前も挙がってはいるものの、本人は〈総理の目があるから名前を出さないでほしい〉と言っているようです。候補常連の小池百合子元防衛相のほか、総務省の桜井俊事務次官の名前も浮上している。ジャニーズの嵐の桜井翔のパパで、今月中の退任が決まっていて、人柄は申し分ないといいます」(都政関係者)
2011年に出馬し、石原慎太郎元知事に負けたものの、約170万票を得た東国原英夫元宮崎県知事も色気を見せているという。舛添問題をめぐってテレビで猛批判を展開して上り調子だが、女性トラブルが尽きず、スネ傷の身だ。ダークホースは生活の党からの不出馬を決めた谷亮子参院議員。「金メダリストだから東京五輪の顔にピッタリ」なんて声が聞こえるが、政治家としての実績はゼロに等しい。また人気投票になってしまったら、同じことの繰り返しになるだけだ。
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