http://www.asyura2.com/16/senkyo207/msg/621.html
Tweet |
TPP大筋合意を発表する閣僚会合(「新華社/アフロ」より)
TPP、失効の公算に…批准手続き完了は全参加国中ゼロ、米国議会は審議すらせず
http://biz-journal.jp/2016/06/post_15444.html
2016.06.12 文=小倉正行/フリーライター Business Journal
TPP(環太平洋経済連携協定)は2月4日に12カ国で協定署名が行われ、各国は議会での承認手続きに入っている。TPPは基本的に2年以内に12カ国の承認手続きが済んだ段階で発効することになるが、さらに協定上特別の規定があり、各国のGDP総合計が85%以上になった段階で発効するとされている。全体に占める米国のGDP比率は60.4%、日本は同17.7%となっており、日米どちらかの国で承認されなければ、TPPは発効しないことになる。
米国では、共和党多数派の議会構成と民主党もTPP反対の議員が多い状態のなかで、TPPの審議はまったく行われておらず、大統領選挙後まで審議はできない見通しとなっている。さらに、大統領候補と目されている共和党のトランプ氏、民主党のクリントン氏は両氏ともTPPに反対の立場を表明しており、成立のメドは立っていない。
■各国の批准状況
では、米国以外のTPP参加国の批准状況がどうなっているのか、4月11日に提出された外務省文書「TPP協定の締結に際し想定される各国の国内手続」でみてみよう。
TPPの国内手続きとして必要なものは、TPP協定の承認と国内担保法の成立が求められる。どちらかが欠けても国内手続が終了したとみなされない。
・豪州
協定本体の議会承認は不要だが、国内担保法は議会による可決が必要であるが、同法の議会提出は6月下旬以降。今夏に総選挙が実施される可能性がある。
・カナダ
協定本体の議会承認は不要だが、国内担保法は議会による可決が必要。議会提出の見通しは不明。
・チリ
協定本体の議会承認が必要。国内担保法は議会による可決が必要だが、議会提出の見通しは不明。
・マレーシア
協定本体は、特別に招集された議会で承認。国内担保法は議会による可決が必要だが、議会提出の見通しは不明。
・メキシコ
協定本体は議会の承認が必要。9月以降の議会で提出し、今年中に採決する見込みとの発言あり。国内担保法は議会による可決が必要であるが、9月以降の議会で提出し、今年中に採決する見込みとの発言あり。
・ニュージーランド
協定本体は、議会の承認は不要。国内担保法は、議会による可決が必要。外交・国防・貿易委員会における審査終了後(5月末以降)、国内担保法を議会に提出見込み、11月頃の審議終了を目指す。
・ペルー
協定本体は、議会の承認が必要。国内担保法は議会の可決が必要。TPP承認手続きの審議案の提出に向けて調整中。
・シンガポール
協定本体は、議会の承認は不要。国内担保法は、議会による可決が必要。年内に議会提出見込み。
・ベトナム
協定本体は、議会の承認が必要。国内担保法は、議会による可決が必要。ともに6月以降に招集される議会にて審議予定。
■TPP発効の見通し立たず
このように、TPP参加12カ国の国内承認手続きは、遅々として進んでいない。日本においては、TPP協定と国内担保法案は当初、5月中の成立を与党が目指していた。仮に成立していたなら、12カ国中で唯一成立するというかたちになっていたが、結局は通常国会で継続審議となり、9月下旬に召集予定の臨時国会での審議に委ねられることになった。
いずれにせよ、米国議会での審議の見通しが立っていないなかで、TPP協定の発効も見通しが立っていないのである。
(文=小倉正行/フリーライター)
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK207掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。