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政界地獄耳 「第三者」弁護士が価値観変える!?
http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1660896.html
2016年6月10日8時40分 日刊スポーツ
★都知事・舛添要一の公私混同疑惑は都知事がペコペコしても、それを担保する「きちんとした公正な第三者」である、とにかく「偉い」弁護士が、火に油を注ぐという新たな展開になった。これも首相・安倍晋三が言う「新しい判断」に含まれるものなのかもしれないが、何しろ舛添を支えたお抱え弁護士は東京地検特捜部副部長、仙台地検、京都地検の検事正を歴任し、4年前に退官してからは前都知事・猪瀬直樹の徳洲会からの現金5000万円受領事件で弁護を担当。刑事処分を略式起訴で終わらせた歴代都知事の用心棒のようなお方。
★また元経産相・小渕優子の政治資金疑惑の第三者委員会委員長になり「小渕の関与なし」で終わらせるなど政界の強い味方。つまり疑惑を「さして問題なし」に矮小(わいしょう)化してくれるプロをこれから第三者委員と呼べばわかりやすい。巨悪に立ち向かう検察官という権力者は弁護士に転じれば「抜け道を見つけて助けてあげられますよ」とささやいてくれるわけだ。権力に立ち向かう検察の正義のイメージはこの偉い弁護士のおかげで別のイメージになりはしないか。同時期に不起訴が決まった前経済再生相・甘利明は不起訴になるまで国会を休み続けた。検察の捜査能力なのか、権限なのか、巨悪に立ち向かう正義感なのか、その権能を使い切らずして検察は敗北した。ただの公務員になった瞬間だ。
★舛添は国民の怒りで今後追い込まれていくだろう。都議会与党も知事を支えるのかもしれない。しかし、それを助け違法性なしのお墨付きを与えたことは今までの弁護士の価値観を変えるかもしれない。政治資金規正法や公職選挙法の見直しと改正に議論を進めるとき、知恵袋たちはどこ吹く風で弁護し続けるのだろうか。(K)※敬称略
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