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テレビ局への政治的圧力はあったのか?(写真はイメージ)
政治的圧力があったことにしたい圧力はどこから? 空回りの朝日新聞、各局キャスターは圧力を揃って否定
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/47027
2016.6.8 古森 義久 JBpress
国内外の一部のマスコミやジャーナリストが「日本のテレビ局に政府・自民党の政治的圧力がかかっている」と主張している。だが、テレビ局のニュースキャスターたちは一様に「そんなことはまったくない」と否定する。一部マスコミの主張は事実に反しているのか、それともキャスターたちがウソをついているのか。
■「何らかの圧力や局側の忖度があった」?
マスコミの中で、テレビ局への政治的圧力の存在を特に強く主張するのが朝日新聞である。
朝日新聞はこのところ「日本のニュースメディアは政府・自民党の政治的圧力を受け、報道スタンスを変えている」という主張を熱心に広めている。テレビのニュース番組に関しても「政治権力の圧力」を強調するようになった。
ごく最近では4月20日の朝刊で「政治権力の側からテレビ局への『注文』が相次いでいる」と明記していた。同日から始まった「教えて! ニュースキャスター」というタイトルの連載インタビュー記事では、問題提起として以下のようなことが書かれている(これらの記述は誰かの言葉を引用したわけではなく、朝日新聞の記者が書いた地の文章である)。
「テレビでは国谷裕子、岸井成格、古舘伊知郎の三氏が番組を去った。(中略)何らかの圧力や局側の忖度があったのではないかとの疑念も残る。研究者やジャーナリストたちから、政府・与党の動きに対して懸念の声も上がっている」
「テレビの表現の自由は揺らいでいないか。日々のニュースは、萎縮することなく伝えられているのか」
■古舘氏が明かす驚きの“演出”とは
ところが5月31日付の朝刊では、テレビ朝日系のニュース番組「報道ステーション」の前キャスター、古舘伊知郎氏が、その種の政権からの「圧力」「要求」の存在を完全に否定していた。むしろ逆に「圧力があったかのような」空気を醸し出す演出をしたというのだ。
古舘氏と朝日新聞の佐藤美鈴記者との一問一答の一部を以下に紹介しよう。
佐藤記者「政治からの圧力は本当になかったのですか」
古舘氏「僕に直接、政権が圧力をかけてくるとか、どこかから矢が飛んでくることはまったくなかった。圧力に屈して辞めていくということでは決してない」
佐藤記者「それでも、なんらかの圧力があったのではと受け止められた」
古舘氏「画面上、圧力があったかのようなニュアンスを醸し出す間合いを僕がつくった感はある。実力が足りなかった」
佐藤記者はとにかく「政治的圧力」の存在を認めさせようと執拗に迫る。それに対して古舘氏は一貫してきわめて明確に否定する。それどころか、「圧力があったかのようなニュアンスを醸し出す」ことに画面上で努めたというのだから驚かされる。
佐藤記者は古舘氏に、他のテレビ局のキャスターたちにも政治的圧力があったのでは、という疑問を提起する。その部分のやり取りは以下のとおりである。
佐藤記者「この春、NHK『クローズアップ現代』の国谷裕子さん、『NEWS23』の岸井さんも相次ぎキャスターを降りました」
古舘氏「岸井さんも国谷さんも、会ったことはありません。同時多発に辞めたのは不思議ですね。通底する何かがあるんですか? むしろ朝日新聞にお聞きしたい」
これも象徴的な言葉のやりとりである。古舘氏の側は他の局のキャスターが辞めた理由などなにも知らない、という。朝日新聞に教えてほしいと逆に頼むのである。
なお古舘氏はこのインタビューで、自主規制的な傾向については、視聴者からのメールや電話での意見に最も大きな影響を受けたと明かしていた。
■NHKも日テレもキャスターが否定
朝日新聞は前記の「教えて! ニュースキャスター」というインタビュー連載で、NHKの「ニュースウォッチ9」のキャスター、河野憲治氏にも同様の質問をしていた。朝日新聞の記事によると河野氏は以下のように語ったという。
「昨今、国会では『政治的公平性』が話題になっていますが、僕たちの現場で外から圧力を感じたり、萎縮して忖度したりすることはありません。忖度という言葉が独り歩きしている部分もあると感じます」
「忖度」(そんたく)というのは「他人の心中をおしはかること」という意味である。この場合は、政府や与党の考え方、あるいは野党や他のメディアの考え方を勝手におもんばかって、自分の表現を左右するという“自主規制”を指す。つまり、NHKニュースの看板キャスター河野氏は、政府や政権からの圧力も、政権側の意向に配慮して自主規制することもないと明言している。
さらに、日本テレビの「ニュースゼロ」というニュース番組のキャスターの村尾信尚氏も同様の趣旨を語っていた。これも朝日新聞の同じ連載インタビューでの回答だった。
「キャスターの端くれである僕が外部からの圧力を感じたことは一切ない。圧力を感じて自分たちの意見を曲げるとか、発言を控えたことは1回もありません」
このようにテレビ朝日の古舘氏、NHKの河野氏、日本テレビの村尾氏が、朝日新聞が執拗に提起する「政権からの政治的圧力」を揃って否定している。彼らの言葉が事実ならば、朝日新聞がしきりに宣伝する「圧力」や「忖度」は虚構の“でっち上げ”ということになる。しかも、きわめて政治的な意図が露骨な虚構のようにも見える。そうした政治的意図を含んだ論調こそが、圧力のかかった報道と言えるのではないか。
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