2016年6月7日(火) 沖縄県議選 翁長与党が大勝利 4増27議席で安定多数 日本共産党1増の6議席http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-06-07/2016060701_01_1.jpg (写真)決意を語る日本共産党県議団。(前列左から)比嘉瑞己、渡久地修、玉城武光、嘉陽宗儀、西銘純恵、瀬長美佐雄の6氏=6日、那覇市 沖縄県議選(定数48)が5日投開票され、翁長雄志知事を支える共産党、社民党など県政与党は、改選前の議席を4上回る27議席に前進し、安定多数を維持しました。「オール沖縄」勢力の勝利で、あらためて辺野古新基地建設反対の民意が示されました。日本共産党は、得票数で前回比115・8%、得票率も0・8ポイントのばし1議席増で、6氏が当選、躍進しました。 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-06-07/2016060701_01_1b.jpg (写真)県議選結果について記者団の質問に答える翁長知事=6日未明、那覇市・知事公舎前 那覇市選挙区では、比嘉瑞己氏(41)がトップで、渡久地修氏(63)が5位でそろって当選。新人の瀬長美佐雄氏(54)=豊見城(とみぐすく)市区=と、玉城武光氏(67)=南城市・島尻郡区=が新たに党の議席を獲得。現職の嘉陽宗儀氏(73)=沖縄市区=が7選、西銘純恵氏(65)=浦添市区=が3選を果たしました。定数2を3人が争った糸満市区では、現職の玉城ノブ子氏(69)が30・53%の得票で惜敗しました。 開票から一夜明けた6日、当選した共産党の6氏が県庁前に集まり、選挙結果を報告。渡久地氏は「沖縄から基地撤去を、海兵隊は撤退せよ、という怒りが高まっているもとで選挙が行われました。6人に躍進した県議団は、みなさんの期待にこたえ、頑張っていきます」と決意を語りました。 他方、県政奪還に向けて大量に候補者を擁立した自民党は14議席にとどまりました。自民党の翁長政俊県連副会長は、米軍人・軍属の相次ぐ不祥事によって基地撤去の世論が高まっていることを念頭に「自民党にとってアゲンスト(逆)の風が吹いたのは間違いない」と語りました。公明党は、約2割得票を減らしました。 翁長知事は6日未明に会見し、「26議席を取れば大勝利と考えていた。今のままの形で基地問題に取り組んでいきたい」とのべ「(辺野古新基地建設は)沖縄県民の誇りにかけて許されないことだというような思いが伝わってくる選挙戦の結果が出た」と話しました。 選挙戦は、基地問題とともに子どもの貧困問題の解決、くらし・福祉の充実も争点になりました。 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-06-07/2016060701_01_1.html 2016年6月7日(火) 辺野古新基地反対、県民の民意は明らか 沖縄県議選結果 小池書記局長が会見 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-06-07/2016060701_02_1.jpg (写真)記者会見する小池晃書記局長=6日、国会内 日本共産党の小池晃書記局長は6日、国会内で記者会見し、5日に投開票された沖縄県議選の結果について述べました。 小池氏は、日本共産党が現有5議席から6議席に躍進を果たし、翁長県政を支える与党が過半数を占める27議席を獲得して圧勝したとして、「辺野古の新基地建設反対、普天間基地の閉鎖・撤去、基地のない平和な沖縄を願う県民の民意が明確に示された」と強調。「翁長知事が大勝利とおっしゃっている通りの結果です」「支援していただいた沖縄と全国のみなさんに感謝します」と述べました。 その上で小池氏は、引き続き、参院沖縄選挙区でのイハ洋一候補の勝利と日本共産党の躍進にむけて奮闘する決意を表明しました。 沖縄県議選では辺野古に米軍新基地を押しつける自民党は、議席増を狙って19人の候補者を擁立しましたが、14議席にとどまりました。 小池氏は、「元海兵隊員による許しがたい犯罪が起こるもとで、沖縄で深い変化が起きていることを示す選挙結果だ」と述べ、琉球新報と沖縄テレビの合同世論調査を紹介。沖縄県内の全基地撤去を求める声が43%、米軍辺野古新基地建設反対が安倍政権発足以降の調査で最も高い84%、さらに日米安保条約についても、「平和友好条約に改めるべき」「破棄すべき」があわせて6割を超え、「現行安保条約を維持」は12%どまりと、県民の世論が激動していると指摘しました。 その上で、「安倍政権と自民党はこの選挙の結果を重く受け止めるべきだ」とし、「『普天間基地の閉鎖・撤去、県内移設断念』の『オール沖縄』の建白書実現をめざすたたかいをさらに前にすすめたい」と表明しました。 菅氏の「辺野古変わらず」発言 小池氏「断固糾弾する」 日本共産党の小池晃書記局長は6日、沖縄県議選の結果について述べた記者会見のなかで、同日、菅義偉官房長官が「辺野古移設が唯一の解決策という考え方に変わりはない」と発言したことに対し、「翁長県政の与党を大勝させた民意の重さをまったくわきまえないものだ」と厳しく批判しました。小池氏は「沖縄では海兵隊の撤退、全基地撤去ということが多数になりつつあり、辺野古新基地建設など言語道断、論外だということは明らかな民意だ。民主主義の政府が口にすることではない。断固糾弾する」と述べました。 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-06-07/2016060701_02_1.html 2016年6月7日(火) 沖縄県議選 翁長与党「大勝利」 自民は“県政奪還”に失敗 辺野古新基地 断念を 「大勝利」。沖縄県の翁長雄志知事は6日未明、報道陣に対し、県政与党が定数48のうち27議席を獲得した県議選をこう評価しました。安倍政権は名護市辺野古の新基地建設を強行するため、自民党の大量立候補で「県政奪還」を狙いましたが、失敗に終わりました。 政府に失望 最大の要因は、うるま市で発生した元米海兵隊員の軍属による女性遺体遺棄事件を契機にした情勢の激変です。 基地問題から逃げてきた自民党は事件に対する有権者の怒りを受け止めることができず、5月25日に県議会で米海兵隊の撤退を求める意見書が可決された際も、採決の前に退席。政府が発表した「犯罪抑止」策は基地の整理・縮小や日米地位協定の改定といった根本的な解決策に一切ふれず、小手先の対策で県民の失望を買うことに。結果的に5人が落選しました。 これに対し、「基地のない平和な沖縄」を一貫して訴えてきた日本共産党が6議席に躍進し、得票も4年前から大きく増やしました。ここに有権者の意思が表れています。 もう一つ象徴的なのは、普天間基地を抱える宜野湾市での結果です。1月の宜野湾市長選では、自公推薦の現職が基地問題の争点外しで勝利。自民党はこの結果を“民意”と勘違いし、定数3の宜野湾市区で2人を擁立しましたが、1人が落選。逆に与党は1増で2人になりました。 高まる世論 2013年末に仲井真前県政と自民党が公約を裏切り、辺野古新基地推進に転じて以来、新基地反対の「オール沖縄」勢力は14年の名護市長選、県知事選、総選挙、そして今回の県議選と勝利を重ねてきました。7月の参院選沖縄選挙区で「オール沖縄」のイハ洋一候補が勝利すれば、決定的な打撃になります。 加えて、19日にはうるま市の事件に抗議する県民大会が開催されます。辺野古新基地反対にとどまらず、「全基地撤去」へと県民世論が高まる中、辺野古新基地建設を強行する余地は、もはや存在しません。(竹下岳) 沖縄・基地問題をめぐる今後の動き 6月19日 女性遺体遺棄事件に抗議する県民大会 〜21日 国地方係争処理委が辺野古新基地で判断 22日 参院選公示 28日 沖縄県議会が開会 7月10日 参院選が投開票 高江のヘリパッド建設強行? 国・県「和解」協議第2回会合 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-06-07/2016060703_01_1.jpg http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-06-07/2016060703_01_1.html 2016年6月7日(火) 基地のない沖縄へ全力 県議選当選 共産党6氏 街頭演説 5日投開票の沖縄県議選で当選した日本共産党の6氏が6日、そろって那覇市で街頭演説を行い、勝利の報告と、翁長知事を支えて名護市辺野古の新基地建設ストップをはじめ公約実現に全力を挙げていく決意を訴えました。 降りしきる雨の中、6氏とともに街頭に立った党県委員会の鶴渕賢次委員長代理は、県政与党の絶対過半数前進と党議席の躍進を勝ち取った選挙結果について「翁長県政を支える人を選ぶのか、それとも足を引っ張る人を選ぶのかが争点だった今回、多くの県民の望む翁長県政とともに誇りある沖縄をつくりたいとの願いが表れた」と強調。基地撤去がこれだけ大きな選挙の争点になったことはないとのべるとともに、自民・公明が選挙区によって大きく得票を減らしたことにもふれ、「唯一、辺野古しかないといった安倍政治に対する明確な審判が下された」と語りました。 新県議団を代表して渡久地修幹事長は「新たな基地は造らせない、基地のない沖縄へ県政も大きく動いていこうとの私たちの呼びかけに、多くの県民から大きな共感を寄せていただき、躍進につながりました」と感謝を述べ、「暮らし、福祉、教育を守る願いを翁長県政に届け、県民に寄り添った県政へとさらに発展させるため全力を挙げます」と訴えました。 さらに渡久地氏は「新たなたたかいがスタートします」と語り、女性遺体遺棄事件に抗議する県民大会の成功や参院選勝利に向け、「日本の政治を変えていくために今日からさらに奮闘しよう」と呼びかけました。 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-06-07/2016060704_01_1.html 2016年6月7日(火) 主張 沖縄県議選の結果 新基地建設許さぬ民意は明白 5日投開票された沖縄県議選(定数48)で、名護市辺野古への米軍新基地建設阻止を貫く「オール沖縄」の翁長雄志知事を支える与党が27へ議席を増やし、過半数を確保しました。与党の日本共産党は5議席から6議席へ前進しました。ご支持、ご支援いただいたみなさんに感謝申し上げます。 新基地建設をごり押しする安倍晋三政権が県政与党の過半数割れを狙い、大激戦が展開されるなか、与党が過半数を確保したことは、「新基地ノー」の揺るがぬ県民の意思を改めて示したものです。安倍政権は選挙結果を直視し新基地建設をきっぱり断念すべきです。 「辺野古は唯一」にノー 今回の選挙は、翁長知事が2014年11月の知事選で勝利してから初めての県議選です。翁長県政の「中間評価」ともいわれる県議選で、与党議席が改選前から議席を上積みし、過半数を確保したことは、辺野古新基地建設を「唯一の解決策」として県民に押し付ける安倍政権のやり方を決して許さないという沖縄県民の確固とした意思表示であることは明白です。 安倍政権の下で、自民党は翁長県政与党議席を少数にすることをもくろみ、19人もの候補者を立候補させましたが、14人の当選にとどまりました。4年前の県議選で「県内移設反対」などを公約しながら、その後県民を裏切った自民党にたいし、県民の審判が下されたことも明らかです。選挙結果について菅義偉官房長官は「政府の考え方に変わりはない」とあくまで辺野古新基地建設の推進を表明しましたが、これほど民意に逆らう姿勢はありません。 だいたい「世界一危険」な普天間基地の返還が日米合意してから20年たつのに、まったく動かないのは、安倍政権が辺野古新基地に固執し続けるためです。普天間基地の閉鎖・撤去、辺野古新基地建設を阻止するため、「オール沖縄」の県民勢力がさらに力を合わせ、安倍政権を追い詰めるたたかいを広げることが重要です。 県議選直前に起きた元米海兵隊員の軍属による「女性遺体遺棄事件」は、米軍基地の「重圧」が県民の命と安全を犠牲にする実態を浮き彫りにしました。投票日の朝には、米海軍兵士が飲酒運転で県民に重傷を負わせ逮捕される事故が報じられ、県民の怒りはますます大きくなっています。 米軍の「綱紀粛正」や、日本政府の「防犯強化」による再発防止策は、実効性がないことは明らかです。基地撤去どころか、米軍に特権的地位を与えている地位協定の見直しすら米国に求められない安倍政権は、県民の願いに応えることはできません。「基地のない平和な沖縄」の実現へ、世論と運動を大きく広げるときです。 参院選勝利で未来開こう 日本共産党は翁長知事と力を合わせ、県政与党と協力し、県民の暮らしを守る県政の前進のため、公約実現へ全力を尽くします。目前の参院選では、沖縄選挙区で「オール沖縄」のイハ(伊波)洋一候補の必勝に力を尽くします。全国32の1人区での野党統一候補の必勝とともに、比例代表と複数区での日本共産党の躍進・勝利のために奮闘します。沖縄県議選に続き参院選でも、戦争法を強行し新基地建設をごり押しする安倍政権に厳しい審判を下し、日本と沖縄の未来を開こうではありませんか。 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-06-07/2016060701_05_1.html
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