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時間稼ぎができたうちに“人でなし政権”を倒せ 二極化・格差社会の真相
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/182522
2016年5月31日 日刊ゲンダイ 文字お越し
人心をもてあそぶ安倍政権(C)日刊ゲンダイ
ここまでナメられたら、もはや消費税増税という悪政そのものを断念させるしか道はない。来年4月の予定だった10%への税率再引き上げを2019年10月まで延期すると、安倍晋三首相が麻生太郎財務相らに伝えた件だ。
すでに8%でも廃業寸前に追い詰められていた中小零細事業者、公共料金の値上げに苦しむ生活者にはとりあえず朗報と言いたいが、事はそれほど簡単ではない。以下には本欄の既報と重なる部分もあるが、筆者はどうしても、多くの読者に改めて考えてみてもらいたい。
なにしろアベノミクスとやらは大失敗、というよりハナから国全体の富の大企業への集約が目的なのだから、目下の経済情勢は当然の帰結だ。このままなら夏の参院選で、どん底にあえぐ人々の多くが、増税延期を“決めてくれた”現体制を支持するに違いない。
だからこそ麻生氏や自民党の谷垣禎一幹事長らは、「延期なら総選挙で信を問え」と言いだした。人殺しがトドメの一突きを遅らせて犠牲者に感謝される構図はおぞましい。
とはいえ麻生発言はそれのみを取り出せば筋論だし、首相も世間の反応を測りつつ、いずれ衆院選に踏み切るハラのはず。とすれば自公は衆参両院で現状以上の議席を確保する結果が導かれよう。
かくて拡充される独裁政権のチェック機能を、大マスコミは果たせるか。ノーである。逆にこれまで以上の宣伝機関に成り下がる可能性が大きい。
なぜなら再増税の延期は、イコール昨年末に閣議決定された新聞への軽減税率適用の延期でもある。その間に万が一にも首相の気が変わらないよう振る舞いたいのがマスコミ企業の論理。経営と編集は別だとの建前はあっても、これまでだって権力には特別扱いのオネダリを重ねる一方で、増税分を価格に転嫁できないと泣いて訴える中小零細の事業者を、「ゾンビ企業は市場から消え去れ」と斬って捨ててきた業界を信用できるか?
ジャーナリズムが実質的な機能停止に陥る2年半の間に、安倍政権は憲法改正を急ぐことになる。時間が足りなければ増税と軽減税率を再び延期すればよい。改憲さえ果たせば人権もクソもなくなるのだから、あとはもう15%でも30%でも思いのまま、というわけだ。
汚らわしいシナリオの第一幕は切って落とされてしまった。だが他方、半殺しにされた側にも多少の時間稼ぎはできた。消費税増税の匕首で人心をもてあそぶ人でなし政権を今のうちに叩き潰さなければ、俺たちに明日はない。
斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ早大商卒業、英国・バーミンガム大学大学院修了(国際学MA)。『日本工業新聞』入社後、『プレジデント』編集部、『週刊文春』の記者を経て独立。弱者の視点に立ち、権力者の横暴を徹底的に批判する著作を出し続けている。消費税の逆進性を指摘する著作も多数。「機械不平等」「安心のファシズム」「戦争のできる国へ 安倍政権の正体」「ちゃんとわかる消費税」など。
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