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シュワブ・キャンプで座り込み抗議を続ける沖縄県民(C)日刊ゲンダイ
沖縄の怒りはかつてないほど深い 永田町の裏を読む
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/182084
2016年5月26日 日刊ゲンダイ
沖縄での元米海兵隊員による女性暴行惨殺事件が政局に与える影響は深刻で、これによって安倍晋三首相が衆参ダブル選挙に打って出る可能性はほぼ消えたとみて差し支かえないのではないか。自民党ベテラン秘書がこう解説する。
「そもそもダブル選挙は、ひとつ間違えれば衆院で自公が3分の2を割り、参院でも過半数を割るという大惨事に陥るリスクがある。その上、消費増税再延期で解散・総選挙というのは14年の前回総選挙の二番煎じで、国民に目くらましをかける効果もない。だから、よほど伊勢志摩サミットがうまくいって盛り上がれば、その勢いに乗って打って出る可能性が10%くらいはあるかな、というのが、もともと自民党内や官邸の空気だった。安倍もそれは分かっていて、それでも1割くらいの可能性は残して会期末を迎えたいと思っていた。それが、熊本地震で5%が消えて、沖縄の事件で残りの5%もほぼ消えた。こんな国難続きの中で、政権延命という安倍の自己都合だけで強行したら、『ふざけるな』という猛反発を引き起こすだけだ」と。
沖縄の与党県議に聞くと、「辺野古の問題で国との闘いがギリギリのつばぜり合いとなっている中で、この事件が起きて、県民の怒りはかつてないほど深い。
いまも毎日、基地のゲート前で喪服を着た人たちの沈黙デモが続いていて、これがじわじわ広がりながら、6月19日には8万人規模の県民大会となって爆発する。恐らくそこでは、『再発防止』などという話ではなく『全基地撤去』を叫ばざるを得なくなるのではないか」と言う。
1995年9月の米海兵隊員による少女暴行事件で8万人の県民大会が開かれて、その勢いに押されて当時の橋本内閣が普天間基地撤去を米側から取り付けた。
それから20年が過ぎ、いつの間にか問題は辺野古新基地建設へとすり替えられて、そのこと自体に県民が怒って翁長雄志知事を誕生させ、「オール沖縄」の闘いを構えたというのに、またこの事件である。
県民の怒りは後戻りできないところにまで突き進み、それに全国からこれまで以上の共感が寄せられ、安倍の安保法制や改憲策動への人々の危機感とより合わさって大きなうねりが生じるだろう。
すでに32の参院選1人区のほとんどで成立した安保法制廃止を軸とした野党統一候補にとって、これは強い追い風となる。ダブル選でそれをかき乱そうという戦術も封じられて、安倍を待つのは本当に大惨事かもしれない。
高野孟 ジャーナリスト
1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。
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