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オバマのベトナム訪問を見ればわかるオバマの広島訪問の正体ー(天木直人氏)
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24th May 2016 市村 悦延 · @hellotomhanks
2003年3月20日に米国がバクダッドを空爆した時、
それを米国は「衝撃と畏怖(SHOCK & AWE 」作戦と名づけた。
それは、広島原爆投下の成功にちなんでつけられた作戦名だったという。
抵抗する気力をも奪い取る破壊力を最初の一撃で食らわせるという、人権無視の傲慢な作戦だ。
さすがに原爆は落とせない。
その代わりに、夜を昼に変えるほどの空爆を雨、嵐のように集中的に行ったのだ。
ことほど左様に、米国の安全保障政策は、過去の歴史の成功体験を執拗に反復し、
周到に練られてつくられる。
オバマの最後のアジア訪問が、ベトナムの後に日本という形で行われるのも、単なる偶然ではない。
かつて激しく戦った仇敵との和解という、歴史的遺産を喧伝するための、周到に練られた政策だ。
しかも単なる和解が目的ではない。
米国の前に立ちふさがる、唯一、最大の軍事覇権国となり得る中国を見据えた、
あらたな米国の軍事戦略の構築のためだ。
オバマの広島訪問がまさしくそれだ。
和解という名の下に日米同盟が強化され、
原爆投下に対する謝罪はあいまいのままに歴史の彼方に封印されてしまう。
オバマの広島訪問がそうなるに違いない事を、我々は、
その直前に行われたオバマのベトナム訪問を見て知る。
戦後の米国の最大の汚点であったベトナム戦争の謝罪の旅が、
和解という未来志向の成果に見事にすり替えられて終わった。
われわれはどうやら甘く見ていたようだ。
オバマの広島訪問は「めでたさも中ぐらい」などというものではない。
周到に練られた米国のあたらな戦争に向かう作戦だったのだ。
知ってか知らずか、オバマの広島訪問が日本国民の歓迎の中でまもなく始まり、あっさり終わる。
その後に残るのは日米の歴史的和解と日米同盟の強化だ。
日本政府とメディアはもちろん知っている。
それどころかその米国の作戦に加担しているのだ。
知らないのは、国際情勢にナイーブな、大多数の善良な一般国民である。
オバマの広島訪問は、日本の対米従属が未来永劫に固定化される始まりの旅となるだろう。
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