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2016年05月16日
NHK日曜討論で稲田朋美自民党政調会長が「安倍政権はトリクルダウンの考えは採っていません!」と発言したようだ。遂に、アベノミクスの大失敗を認めたに等しい発言だ。円安株高という政策は、単に企業を儲けさせようとしただけで、国民のためなどと、考えたこともないし、言った覚えもない。「津々浦々に行き渡る」が分配金などとは言っていない。行きわたるのは、生活苦だけですよ。ハハハ・・・。
今夜は時間がないので、簡単に話すが、先進諸国においては「エンゲル係数」の意味はない、等と言われていたが、エンゲル係数が25%〜30%以上になった場合は、開発途上国並みの生活水準と見るのが妥当だ。統計は毎月発表されるのでバラつきはあるが、年収333万円以下の所得の低い世帯においては、エンゲル係数が30%に迫っている。この水準は、2012年のデータで行くと、タイ、インド、ロシア、メキシコ並みと云うもので、見ず知らずのような外国に、金を配っている暗愚政治が40〜48%の支持を得て、「法螺ッチ」を咎める「空気」は殆どない。
個人的には、こうなったら、自ら改革は出来ないのであれば、安倍晋三くんという人物に、徹底的に破壊して貰うのも、選択の一つかなと、ヤケクソ的に思う。第三次世界大戦は起きていないが、自己完結型で、高度経済成長・世界第二位を境に、発展途上国以下にまで落ちてしまうのも良いだろう。そこまで落ちれば、国民も政治に関心が出るだろうから、それも悪くない。年収333万クラスは、10年もしないうちに、国民の大多数が所属する所得層になるので、アメリカ様社会に近づく。そうなれば、日本のトランプ、サンダースが出てくるかもしれない。
≪ エンゲル係数 急上昇 食品値上げ 賃金追いつかず
家計の支出に占める食費の割合を示し、高くなるほど生活は苦しいと言われる「エンゲル係数」が日本で急上昇している。安倍政権の経済政策・アベノ ミクスが始まった二〇一二年末以降、円安や消費税増税を背景に食品が値上がりしたのに、賃上げが追いつかないためだ。戦後長らく「生活水準」の指標とされたエンゲル係数が、いま再び注目を集める時代になるのか。 (白山泉)
■31年ぶり
昭和の風情を残す東京都葛飾区のアーケード街、立石(たていし)仲見世。総菜店で買い物する主婦(81)は「食品の値段がどんどん上がって生活は苦しいけど、料理が大変だから総菜は買うし、 老人会で行く外食も減らせない。家計の中の食費の割合(エンゲル係数)は半分近くというのが実感」と話した。
総務省の家計調査では、今年三月のエンゲル係数(二人以上の世帯の平均)は24・5%。三年前の21・9%から2・6ポイント上がった。
特に、所得が低い層(一六年三月は年収三百三十三万円以下)は上昇幅が大きい。三年前と比べて4・2ポイント高い29・9%。毎月変動するエンゲル係数が三月に30%に迫ったのは一九八五年以来で三十一年ぶりだ。
■円安一因
新日本スーパーマーケット協会(東京)によると、食品の価格は一三年半ばから目立って上がり始めた。一方で、物価の伸びを超えて賃金が本当に上がったかを示す「実質賃金指数」は一五年は前年比0・9%減で四年連続で下がった。収入が伸びない中で食品が値上がりし、エンゲル係数が高くなった実態が浮かぶ。
食料品の値上げは一二年末から進んだ円安で食料の原料や輸入商品が値上がりしたためだ。一四年四月に消費税率を8%へと引き上げた増税が追い打ちをかけた。一九九七年四月に消費税率を5%に上げた際はエンゲル係数に大きな変化はなく、まだ家計にはゆとりがあった可能性がある。現在の状況を、みずほ証券の 末広徹氏は「低所得者は食費の上昇を賄うために、他の支出を切り詰めており格差も広がっている」とみる。
■理由多様
エンゲル係数は所得の高い人でも上がっているが、理由はやや異なる。岐阜大の大藪千穂教授(家庭経済学)は「富裕層は良いレストランでぜいたくな消費をする。安全な食品にはお金をかけたい中間所得層も多い」と指摘する。
東京都武蔵野市の主婦佐藤茜さん(42)=仮名=は会社員の夫と小学生、幼稚園児の息子と四人暮らし。その家計簿によると、今年三月の食費は三年前の三月より三割以上も増え、エンゲル係数は18・9%から20・8%に。「服などの支出を極力減らすようになった」と話す。
アベノミクスは金融緩和で円安・株高を誘導したが恩恵は行き渡っていない。NPO法人、日本家計アドバイザー協会(東京)の宮永裕美代表理事は「今後は所得が少ない高齢者世帯が増える可能性が高い。さらに物価が上がれば生活は苦しくなる」と指摘。年金生活になり、出費を減らしたくても食費はかかるため、エンゲル係数はさらに上がる可能性がある。
<エンゲル係数>
家計支出に占める食費の割合を指す。ドイツの統計学者エルンスト・エンゲルが 労働者世帯の家計簿を分析し、所得が少ない世帯ほど家計の消費支出に占める食費の割合が高くなる傾向を示した論文を1857年に発表。これが生活水準を示す「エンゲルの法則」として広がった。日本では総務省が毎月発表している。 ≫(東京新聞)
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