http://www.asyura2.com/16/senkyo206/msg/173.html
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「「電通は日本のメディアを支配しているのか?」フランスのネット記事を翻訳:内田樹氏」
http://sun.ap.teacup.com/souun/20009.html
2016/5/16 晴耕雨読
https://twitter.com/levinassien
「電通は日本のメディアを支配しているのか?」ブログに今朝訳した分だけ掲載しておきました(まだ8分の1)。
事実だけを記述したこの程度の記事さえ日本のメディアではまず見ることがありません。http://blog.tatsuru.com/
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2016.05.15
電通は日本のメディアを支配しているのか?
「電通は日本のメディアを支配しているのか?」と題するフランスのネット記事を翻訳しておく。
記者はMathieu GAULÈNE。配信は5月13日。
プリントアウトしたらA48枚に及ぶ長い記事だったので、とりあえず、手の空いた間に訳した分だけ五月雨式に掲載する。まずは最初の1頁分。これでやっと8分の1。
参院選の夜、型破りの反原発候補者であった元俳優の山本太郎はどこの政党の支持も受けず、ツイッターで選挙運動を展開してきたが、東京の参院議席を獲得した。メディアの検閲を受けながら、この熱情的な若い候補者は原発と並んでメディアに対しても激しい批判を向けていた。メディアは「広告代理店の支配下にあり、それゆえ電力会社に買収されている」「原発に関するすべての情報をシステマティックに検閲している」と彼は主張したのである。
あるテレビ局が彼に放送の最後に発言機会を与えたが、まずスタジオにいるジャーナリストに業界擁護の弁明をさせた。画面では、若い参院議員は返答のために1分弱の時間しか与えられなかった。「僕は簡単な例を挙げたい。これから食糧はキロ当たり100ベクレルまで含有することができる。それは食事を摂るだけで被曝するということを意味している。しかしこのことをテレビは放送していない」そこまで言ったところで山本は発言を遮られた。番組終了のジングルが鳴り、スタジオの司会者は嘲笑しながら番組の終了を告げた。
広告は文字通り日本全土を覆い尽くしている。列車の中も駅構内もポスターが所狭しと貼られ、スクリーンが並んでいる。ビルの上には巨大な看板が立ち、車には巨大なポスターが貼り付けられ、街路にはコマーシャルソングが響き渡っている。小便器の上に広告のスクリーンがあるレストランさえある。この広告の帝国においてメディアも例外ではいられない。新聞雑誌は、フランスと同じく、相当の頁数を広告に割いているが、それ以上なのがテレビである。
放送はスポンサーの告知から始まり、以後、五分おきに短時間のスポット広告が、それも同一スポンサーの広告が番組を中断する。考える時間などない。ほとんどのテレビ局はパチンコ業界のようなプログラムを提供している。目障りな色彩、絶えざる騒音、中学生なみの俗悪な笑い。
このテレビという曲馬館のような騒ぎにおいて、広告は世界的な巨人、電通によってコントロールされている。電通は世界第五位のグループ企業であり、広告業界トップの代理店である。
日本における第二位の会社であるライバル博報堂と共に、二社は「電博」と呼ばれ、広告、PR,メディアの監視を集中的に行い、国内外の大企業・自治体、政党あるいは政府のための危機管理を担当し、マーケットの70%を占有している。この広告帝国が日本のメディアの論調を決定していると批判する人々がいる。
電通の重要性を表わす数値を掲げる。2015年において、グループは70億ユーロの売り上げを達成した。これは同時期のFrançais Publicis の売り上げ96億ユーロに続く数字である。ビジネスの中心はテレビ広告。どれもいずれ劣らず突飛なものである。例えば電通は10年前にSoftbankの「白戸家」シリーズを始めた。このCMでは父親が犬で、長男がアメリカの黒人俳優で、家政婦がトミー・リー・ジョーンズである。
2013年、グループは英国のAegis を37億ユーロで買収し、ロンドンに電通Aegisネットワークを立ち上げて、国際的な企業に拡大した。この国際的なネットワークは世界140カ国に拡がる10社ほどの広告代理店を擁し、デジタル・マーケティングを中心に、盛んな活動を展開している。国際市場で存在感を示し、その売り上げはグループの半分以上(2015年で54.3%)に及ぶ。電通の社員は世界で47000人、日本に7000人いる。
汐留のビジネス街、日本テレビ、フジテレビ、朝日新聞に隣接して電通タワーがあり、その偉容は辺りを圧している。デザインはフランスの建築家ジャン・ヌーヴェル、軽やかな曲線とガラスの仕切り壁にはいかなる突起物もない。建物の中では、グループの広報部長河南周作が満面の笑みで私たちを迎えてくれる。一階はオノ・ヨーコの白いチェスボードをはじめとする現代美術作品が並べられている。そこからエレベーターで社員たちは各階のさまざまな部課に散らばってゆく。電通は各業界のトップ5を顧客としている。「競合している会社のために働いている社員たちが決して出会わないような仕組みになっています」と河南は私たちに保証してくれた。電通は目に見えないしかた活動しているが、そのイメージはそれほど滑らかなものなのだろうか?
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