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奨学金の返済に苦しむ若者たち 金子勝の「天下の逆襲」
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/181028
2016年5月10日 日刊ゲンダイ 文字お越し
写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ
18歳に選挙権が与えられる。この間、若い人は社会の犠牲になってきた。もちろん“下流老人”も大きな問題だが、社会の歪みが、10代、20代、30代に重くのし掛かっている。とくに格差の拡大、貧困問題は限界を超えつつあるように見える。
若者の貧困問題は、約10年前「派遣切り」という形で噴出した。景気が悪くなった途端、派遣社員を安く使っていた大企業が容赦なく若者を切り捨てた。
その後、問題になったのが「ブラック企業」だった。非正規雇用がプールのように堆積し、いくらでも取り換え可能になったことで、企業が若者を使い捨てするようになったのだ。正社員になれても、長時間労働、過酷労働を強いられ、過労死や、自殺に追い込まれる若者まで現れた。
そして、いま若者を苦しめているのが「奨学金地獄」である。親の生活が苦しく、高等教育を受けるために、有利子の奨学金に頼らざるを得ない学生が増えている。日本学生支援機構によると、2012年度は、奨学金を受給する大学生は52%と半数を超えている。なかには、高校、大学と奨学金を借り、大学を卒業する時に600万円近い借金を背負うケースもある。
22、23歳で社会に出た時、600万円もの借金を背負うのは大変なことだ。毎月3万〜4万円の返済を、20〜30年も続けなければならない。大企業の正社員なら返済は可能だろう。しかし、非正規社員が完済するのは困難である。いま、非正規雇用は4割近いだけに深刻だ。実際、大学に進学し、奨学金を借りたために生活困窮者に陥るという事例は決して珍しくない。
だから、大学に入学した時から就職のことしか頭にない学生も少なくない。悲しいことだが、彼らを責めることはできない。
なぜ、こうしたヒドイ事態になっているのか。国が教育にカネを出さないからだろう。2012年、OECD加盟各国のGDPに占める公的学校教育費の割合は、日本は3・5%と比較可能な32カ国中、32位の最下位だった。
若者が犠牲になる社会に未来はない。選挙権を与えられる若者は、自分たちの未来を考え、どのような社会を望むのかを考えて投票に行ってほしいと願う。
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