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件名:もし今、日本に軍事クーデターが起きたら…?
日時:20110621
媒体:中国網日本語版(チャイナネット)
出所:http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2011-06/21/content_22830020.htm
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文=フェニックステレビ評論家 兪天任
日本は過去において国策を誤り、過ちを犯したことは紛れもない事実であり、左翼・右翼を問わず、日本国民すべてが認めている事である。
日本は自分の過ちを反省し、二度と過ちを繰り返さないと誓い、そのための手段を採ってきた。だが、この「反省」はいずれも、占領軍最高司令官・マッカーサーの支配下にあった日本が、マッカーサーの思惑通りに行なわれたものであって、日本人自らが反省の意を示した訳ではない。一般的な日本国民の中では、「何度かの軍事クーデターが発生し、軍が統帥権を犯して暴走したため、日本は軍国主義の道を歩み始めるようになったのだ」という認識が大半のようである。
だが、こうした考えは以下の質問の答えにはならない:何故軍事クーデターが起こり得たのか?何故日本軍が政権を掌握することができたのか?その大義名分があったのか?国民からの支持はあったのか?
◆政治家に対する国民の不満
当時、日本軍が内閣や国会の干渉を許さず軍部独裁体制を築いていったことは、実際、国民の広い支持を得ていたのである。例えば、五・一五事件(1932年、海軍将校らによる犬養首相殺害事件)や二・二六事件(1936年、陸軍皇道派によるクーデター)の裁判において、これらの首謀者に対する助命嘆願書が数多く届けられたという。こうした嘆願運動を単純に軍国主義の思想と絡めて考えることは出来ない。ただ、当時の政党政治の腐敗に対する国民の反感をよく表しているエピソードだと言えよう。
そのため「二・二六事件の首謀者らに賛同はしないが、彼らがクーデターを起こした気持ちは理解できる」と言う日本人は今でも多い。こうした考えは、当時の政治家が如何に腐敗に満ち、国民の反感を買っていたかが理解できるという意味であり、それは今の政治家に対しても同様であることを表すものである。
日本の今の政界はどうであろうか?行政が正しく行なわれておらず、そして今でも日本に軍部があったと仮定し軍事クーデターが起こったとする。果たして国民のどれだけが反対の意見を表明するだろうか?国民の選挙で選ばれた政治家に対し不満を募らせる国民はきっと、軍事クーデターを「理解できる」行動だと評価するに違いないからだ。
ドイツの政治・経済学者であり社会学者でもあるマックス・ウェーバーは、政治家に求められる資質についてこのように語っている:よりよい未来のために現状を変えようとする情熱を持つこと。事柄と人間から「距離」をおき、現状を理解できる洞察力を持つこと。悪に対しては物理的暴力という特殊な手段があることを理解し、その行使ができること。
だが、今の日本の政治家はこうした素質をまったく備えていない。日本語には政治家の蔑称として「政治屋」という単語がある。私利私欲を得るためだけに選挙に出馬した政治家のことを形容した言葉で、こうした政治家は、日本の将来や現在をどう治めるべきかなど全く考えてもいないのだ。
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http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2011-06/21/content_22830020_2.htm
◆現・首相「近々の辞職」を表明、「奇妙」な言動が当然?
今回の菅直人政権の危機は、政局のこうした現状をよく表している。
東日本大震災後、まず被災地域の救援・対応が急務であり、政権交代などを言っている場合ではないことは野党・自民党も最初から分かっていた。それに衆議院議員の野党の割合は低いため、内閣不信任案が出ても否決されるだろう、たとえ可決されたとしても、菅直人首相が退陣するだけで、民主党政権は続投し、自民党内閣発足はあり得ないはずだ。そのため自民党が菅直人首相の辞任を迫ることは無意味なことだと知っていたのだ。
だが民主党内で様々な動きが見られた。鳩山由紀夫・前首相および小沢一郎・元代表が、自民党の菅直人政権打倒の動きを支持し始めたのだ。菅直人首相はそうした造反行為に対し、「彼らが自民党の政権交代を支持し、もし不信任案が可決されたならば、私はただちに解散・総選挙に踏み切るだろう」と威嚇の姿勢をとったのである。
ここにきて鳩山由紀夫・前首相は怖くなった。馬鹿でない限り、今、総選挙になれば民主党は惨敗するだろうことは明白である。こうした政局の下、それぞれが譲歩の構えを見せた:鳩山由紀夫・前首相は、自民党の菅直人政権打倒の動きを支持しない姿勢を見せ、菅直人首相は近いうちに辞任することを表明したのである。
「近いうちに辞任する」ことを現・首相が表明するのは全くもって異常事態と思えるが、日本の政界では特別奇妙なこととは捉えられていないようである。マスコミや有権者からの批判は相次いでいるが、民主党内では至極当然のことと認識されている。内閣不信任決議案が出る直前に辞めると言い、否決されたら辞めないと言った菅直人首相に対し、鳩山由紀夫・前首相は「ペテン師だ」と非難している。だが、鳩山由紀夫・前首相がかつては政権引退を表明していながら簡単に前言撤回したのは「ペテン師」とは言えないのだろうか?
これが日本の今の政界であり政治家の有り様である。日本国民はマッカーサー元帥に感謝すべきなのだ。当時、旧日本軍が解散させられていなかったならば、今でも軍事クーデターが起きたであろう。しかもそうしたクーデターはきっと、国民の広い支持を受けたに違いないはずだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年6月21日
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//memo
われわれの思考回路から暴力を追い出せば、平和に対する安逸が始まる。
そしていつも、無関心や安逸は悪魔をうみだし、のさばらしてきた。
ここにいわゆる 1% がいる。
彼らは時に手段を選ばない、それも、多くの支えをもとでにして…
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