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自民党は辛勝したが新党大地票もほとんど効果なく…(C)日刊ゲンダイ
北海道補選の結果から参院選の勝利が見える 永田町の裏を読む
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2016年4月28日 日刊ゲンダイ
衆院北海道5区補選で野党統一候補が敗れたことについて、本紙26日付の1面には「野党共闘不発の絶望」の大見出しが躍ったが、私はそれほど悲観的ではない。結果的には野党側が約1万2000票の差で敗れたとはいえ、3月初めごろには10ポイント差で自民圧勝といわれていたのを大きく盛り返し、ここまでの大接戦に持ち込んだのは、ひとえに野党選挙協力の効果であって、むしろ参院選1人区でのオール野党方式の広がりに弾みをつけることになるのではないか。
自民党ベテラン議員に聞いても、表情は冴えない。
「安倍首相は危機感を持って、自分で経済団体などに電話を掛けまくったりしたが、自民党の基礎票は伸びていない。鈴木宗男の新党大地を旧民主党との協力関係から引き離すという荒技まで繰り出したが、この選挙区で少なくとも2万票はあるはずの大地票は、一部は民進を離れて自民に来ただろうが、ほとんど効果はなかった。創価学会が頑張って4万票ほど集めてくれたから何とか勝てた」と言う。
「自公VS民共の対決」と言い募って民進と共産とを離間させ、有権者の共産アレルギーを呼びおこそうとした戦術も功を奏さなかった。共同通信の出口調査では、共産支持者の97.9%が統一候補に投票したのは当然として、民進支持者の95.5%も統一候補に投票しており、「共産と組んだら民進支持者の中の保守層が逃げる」といった現象は全く起こらなかった。前出の自民党ベテラン議員は、「共産アレルギーをかき立てれば、女性や若い人たちを含む無党派層を引きつけられるだろうなんて発想が、そもそも時代がかっている。無党派層の70%は野党候補支持でしょう。投票率が高くなかった(57.6%)からよかったけれども、60%を超えたらひっくり返っていた」と言う。
もちろん野党側にも課題は多い。北海道出身の労組幹部はこう指摘する。
「市民団体が前面に出た選挙態勢で、彼らは選挙慣れしておらず、政党や労組の組織力をどう活用するかノウハウがないので、両者の間がギクシャクした。また、統一候補が“無所属”だと公示後の選挙活動に制限があるので、公示までに労組や共産党などの組織力を使って徹底的に下地をつくっておいて、公示後は市民中心のパフォーマンスで盛り上げ、政党や労組は裏で票読みなどの詰めを担当するといった、戦術面の工夫も必要だ」
今回の教訓から上手に学べば、参院選1人区で野党が勝つことは可能なのである。
高野孟ジャーナリスト
1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。
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